ライトノベル作法研究所
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  4. 主人公はこうであるべき!という要素はあるのか?公開日:2013/06/27

ラノベの主人公はこうであるべき!という要素はあるのか?

  ズオさんの質問 2013年06月26日

 質問させて頂きたいと思った発端は拙作に対する感想なのですが、まずその説明から入ることをご容赦ください。

 主な設定としてはいわゆる『異能力バトルもの』で、主人公もまた異能を持って敵と戦うものの、どちらかというと穏やかで慎重派な青年です。
 あるシーンで対峙していた敵キャラクターが非常に強力な力を得てしまい、主人公と仲間達は絶望感に包まれます。
 そんな時、仲間内でも一番強い力を持った師匠的なキャラクターが、(別に死亡フラグじゃないですが)「ここは俺に任せて一旦逃げろ」と言います。
 主人公はその言葉に葛藤し、悔しい気持ちを抱きながらも、他の仲間達に「僕らじゃ勝ち目がない、ここは一度退こう」と促し、仲間達は同意して撤退することになります。

 このようなシーンに対する感想で、『たとえ勝ち目がなくても立ち向かう、みたいな気概が主人公には必要だと思うのですが』というものを頂きました。
 単にこの感想をくれた方がそう思った、というだけのことではありますが、自分はこれが激しく疑問で未だに気になっています。

 主人公のキャラクター性を考えればこの発言は不自然ではないか、と言うならよく分かりますが、『主人公だからこうすべきでは』というのは全く同意する気持ちになれなかったのです。
 一口に主人公と言ったってピンからキリまでいるわけで、主人公はこうじゃなければならないなんて要素は全く無いと思うのです。

 では、『ライトノベルの主人公はこうであるべき』というモノは果たして存在するのでしょうか?
 返信お待ちしております。

●答え●

Cincoさんの意見2013/06/26

 ライトノベルの主人公は程度の差はあれど苦境に立たされるべきだ。

 知らんけど。

飛車丸さんの意見2013/06/26

 ラノベにおいて『日本人の読者が理解できるべき』以外には、『こうあるべきもの』なんて一つもないです。

みきおさんの意見2013/06/26

 自分なりの格好よさをどう表現するか、それが書き手の力量なのではないでしょうか。
 王道主人公にも型破りの主人公にも、各々の魅力があるものですよ。

杜若さんの意見2013/06/27

 私も主人公にはどんなに絶望的であろうと敵に向かって行ってほしいですね。
 やっぱり男に生まれたからにはそういうのに憧れてしまうんですよね。ゼロ魔のサイトが7万の軍勢に突っ込んで行く所は最高に痺れました。
 でも、行き過ぎた勇気は身を滅ぼすし、時には引く勇気も必要ですよね。

 そう考えると、やっぱり主人公の行動にどれだけ説得力を持たせられるかにかかっていると思いますよ。

クウロさんの意見2013/06/27

 感情移入ができる。中身がある。
 基本的にキャラが立てば主人公にできるのではないですかね。

smanさんの意見2013/06/27

 『主人公は話の中心にいるべき』というのが持論です。

 別に物語の重要人物でなくてもいいけど、物語は主人公を中心に語らないと、主人公誰だよ状態になってしまいますから。

 「主人公は勝たねばらなない」とか「主人公が正義であるべき」とか「主人公は前向きな普通の高校生」とか「主人公には曲げられない信念がある」とか、まあ、そういう(よくある)要素は別に必須ではないと思います。 
 でも、そういう話が人気ある、という意味では「推奨」なのかなとも思います。

 主人公のルールが存在するのかという話では、(書き方ではなく設定や展開的な意味で)存在しないと思います。
ただ、

>主人公はその言葉に葛藤し、悔しい気持ちを抱きながらも、他の仲間達に「僕らじゃ勝ち目がない、ここは一度退こう」と促し、仲間達は同意して撤退することになります。

 『たとえ勝ち目がなくても立ち向かう、みたいな気概』な展開に比べて、ズオさんの展開は葛藤に共感できる文章や悔しさが充分に伝わる演出などなど、書き方が難しくなることは確かだと思います。

雷さんの意見2013/06/27

> 『ライトノベルの主人公はこうであるべき』というモノは果たして存在するのでしょうか?

 「存在する」か「存在しない」かなら、「存在しない」と答えます。

 ただ「穏やかで慎重派」な主人公の言葉に“説得力”が無かったのかもしれませんから、僕なら、そのあたりを補強する演出を挟み込みますね。
 たとえば、手っ取り早く仲間の一人に大怪我させます。

 敵のビームっぽい攻撃が、仲間の腹部を射抜いた。
「まずい、エー太郎がやられた!」
「どうしよう主人公! 血が止まらないよ!」
 動転して泣きだすヒロイン。
「あたしの回復魔法じゃ追いつかない……」
「ここは俺に任せて一旦逃げろ」
 主人公たちを背にかばい、敵の前にたちふさがる師匠的キャラ。
「でもビー介さん、あんな敵を一人じゃ――」
「仲間を見殺しにする気か。早く手当てをしなければ、エー太郎が死ぬぞ!」
 鬼のような形相で師匠的キャラに怒鳴りつけられ、主人公は体を強張らせる。
 師匠的キャラは優しげな表情を浮かべて、子供を諭すように言った。
「おまえらじゃ勝ち目がない、ここは一度退け」

 あっ、主人公の台詞が取られちゃった(笑)
 まあ、ここまでやって、

> 『たとえ勝ち目がなくても立ち向かう、みたいな気概が主人公には必要だと思うのですが』

 とか言われたら「それは勇気ではなく、無謀というものです」と言い返してやりましょう。

m2さんの意見2013/06/27

 『ライトノベルの主人公はこうであるべき』は存在します。
 ライトノベルに限らず、主人公は性格設定がなされています。

例えば
:ヘタレだけれども、いざとなったら命を投げ出し闘う。
:冷静に状況を判断し的確な行動を常にする。

 などなど、これに従い行動をしなければブレが生じて物語が崩壊します。

 無鉄砲な性格なら、師匠のいうことを聞かず残る選択をするでしょう。
 大抵、そのキャラは気絶させられ運ばれて、後に師匠が死んだことを聞かされたりします。

 誰にでも命をかけるという設定でありながら、気に入らない男キャラを見捨てたら、それもブレに繋がることになるでしょう。

 主人公に限らず、性格の設定に準じるのは、ストーリーを作る上での約束だと思います。
 例外があるとすれば、ストーリー上、登場人物が成長し、性格に変化が出た場合なのですが、過程を省略するとこれも物語崩壊に繋がります。

●補足
 ああ、ひとつ言い残したことが!
 ブレのある主人公も時にはいます。
 京極堂シリーズの関口巽というキャラですが、彼は人の影響を受けやすくブレまくってます。もちろん、設定上でそういうキャラなのですがw
 ああいうの描ける人はそうそう見ないので、参考までに!

砂虫さんの意見2013/06/27

 ないと思います。
 しかし、売れている作品(ラノベ、マンガやアニメ)のキャラクターの行動法則(ある条件下で一定の決定をする)、あるいは行動パターンといったものはあると思います。

>一番強い力を持った師匠的なキャラクターが、(別に死亡フラグじゃないですが)「ここは俺に任せて一旦逃げろ」と言います。

 この場合、主人公自身が「ここは俺に任せて一旦逃げろ」というとか、感想にある

>『たとえ勝ち目がなくても立ち向かう、みたいな気概が主人公には必要だと思うのですが』

 を示す言動です。
 ズオさんの作品の場合は、『その言葉に葛藤し、悔しい気持ちを抱きながら』の部分で感想を書かれた読者を納得させられなかったのだと思います。

 もちろんパターンを破る、意表をつくような変更がダメなわけではないので、『こうすべき』というものではありません。

ひろっさんの意見2013/06/27

 昔はあったのかもしれませんけどね。
 今は、『作者や主人公が間違えないこともありえない』といったところでしょうか。
 主人公がどうあるべきかなんていうのは、物語の大筋から外れなければ些細な問題なんです。
 どちらかといえば、物語を進めるために作った主人公なら、その行動を変えれば物語が破綻しかねない問題なわけですよ。

 というのが、建前です。
 ここから先は不快に思うかもしれませんが、言わせて頂きます。

 あんまり自己の正当化に他人を使わない方がいいですよ?
 今回の質問は正当化できますが、もしも正当化できなくても、あなたはその小説の方針を変えるわけにはいかないんですから。
 こういう場で質問を出す場合は、期待したのと逆の返答が来ることも、ある程度は覚悟してください。
 愚痴なら愚痴とはっきり書きましょう。

 それではこの辺で。
 何かの参考になれば幸いです

ゆみみんさんの意見2013/06/27

> 単にこの感想をくれた方がそう思った、というだけのことではありますが、自分はこれが激しく疑問で未だに気になっています。
> 主人公のキャラクター性を考えればこの発言は不自然ではないか、と言うならよく分かりますが、『主人公だからこうすべきでは』というのは全く同意する気持ちになれなかったのです。

 結論からいうと、気にしなくていいと思いますよ。単にその人が「勝ち目のない敵から逃げる」のが嫌なだけなんですけど、それを「言えない」方なんじゃないでしょうか。
 たぶん、杜若さんみたいな感じじゃなくて、ねちっこい言い回しだったり、主人公のキャラクター性をまったく理解してなかったんじゃないですか?
 その場合、言い方は丁寧でも、中身はイヤーな性格なので、相手にしないほうがいいですよ。

 一定数、主人公のキャラクター性には興味がなく、自分=主人公みたいな感じで読んじゃう人がいるんですけど、そこで「主人公はこうあるべき!!」と作者に押し付けるのはナンセンスですね。
 たぶん、その方はその点を自覚できなくて、自己正当化が癖になっているのでしょう。だから例外がいくらでもいるのに「こうあるべき」と言ってくるんですよ。

 まあ典型的なたまにいる困ったちゃんで、可愛いもんだと思って、無視しましょう。主人公は特別な位置のキャラなので、そういうことはよくあります。
 ちなみに二次創作(女性向け)は、そういう方の進化バージョンがいるので、私はそういう方が比較的どうでもよくなりました(汗)進化verについては、揃いも揃って、頭がすんごい悪くて、甘ったれなのが特徴です。

 ズオさまがラノベ作者としてデビュー後、なんか変だなと思った感想は、色々理屈がつづってあっても、気にしないで忘れちゃってください。本気で変な人は世の中に沢山いますので、その方に使う容量をちゃんとしたファンのために使ってあげてください。
 自分の作品やキャラを理解して、支持してくれる人を大切にしましょう。

> では、『ライトノベルの主人公はこうであるべき』というモノは果たして存在するのでしょうか?

 存在しません。単なる好感度の問題だと思います。
 個人的には、ラノベの主人公だと、正義感が強くて人生にくたびれてなくてハチャメチャなのが好きです。人生にくたびれたキャラは一般文芸のほうで読んだほうが面白いですね。大学・専門学校・社会人のラノベ読み層はかなりいるのに、大学生や社会人が主人 公のラノベが少ないのは、その理由もあるんじゃないかと思いました。

 ただ、命がかかっている状況で「勝ち目のない敵から逃げる」のはだいたいの人の好感度には、あまり影響しないと思います。
 逆に、あっけなく負けたり、予定調和で特に見せ場もなく助っ人に助けられるとかだと、「主人公がバカすぎて嫌い」とか「つまらない」とかマイナスになりやすいんじゃないでしょうか。

 それとはまた別の話で、穏やかで慎重派のキャラだと、見せ場が作りにくかったり、優等生的な印象になりやすいという面はあります。親しみやすさ、インパクトのあるキャラ立てや、見せ場をうまく作る工夫が必要です。
 まあ結局、面白ければいいのですよ。
 失礼します。

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