ライトノベル作法研究所
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  4. 下読みになるには?公開日:2014/01/30

下読みによるラノベ新人賞攻略Q&Aまとめ

●下読みになるには?

■質問2014/03/26
 下読みの方の読む速度というのはどの程度なのでしょうか?
●ジジさんの回答
 私の場合は1日あたり、評価メモを作りつつ5~6本です(読む時間は6~7時間です)。

■質問2014/01/04
 下読みやライターさんはどうやってなるんですか?ライターさんや書店員さんが多いと聞きますが。小説家の仕事の他に、ライターのお仕事や下読みもやってみたいです。
●ジジさんの回答
 下読みもライターも、「編集部もしくは編集プロダクション(出版社の代わりに雑誌や小説等の出版物の編集を行う下請けの会社)にバイトで入ること」がひとつの道になります。
 そして、それらにバイトとして入るには、バイト雑誌で見つけるか、コネをたぐるかになるようです。
 ライトノベル関連で言えば、大学の読書サークルのつながりで編集部に出入りするようになり、その仕事に……というパターンがありますね。
 なんにしても、大事なのはコネです。
 私自身はバイトからそれらの仕事を始めたわけではなく、仕事で出入りしていた出版社から突然「ジジさん、小説って一日で何冊くらい読めますか?」と聞かれたのがきっかけでした。
 そして下読みを長く続けるには、「読むのが好き」、「読むのが人より早い(ひと月三ケタの応募作を読むことがありますので)」、「締め切りを守れる」、「応募作の長所短所を洗い出せる読解力と、それを伝えられる文章力がある」等の能力が必要になってくるでしょうか。
 また、ライターを始めとする文筆業、下読みも含めますが、基本的に「他人とコミュニケーションが取れない人間は長続きしない」です。どこかに所属していてもフリーランスでも、結局は他人と関わる仕事ですので、コミュ障ではスタートラインにもつけません。

■質問2014/01/12
  下読みの中で小説家、小説家ではない業界人(編集者やルポライターなど)、全くのアマチュアだが特別に依頼された人の比率はどのくらいですか? また、一次選考から最終選考まで全ての過程に参加する人はどのくらいいますか?
●ジジさんの回答
  私は他の下読みさんとあまり交流しないので出自はわかりませんが、まったくのアマチュアという人はそれほどいないはずです。
 これは下読みが評価シートを作らなければならないからですね。おもしろい・おもしろくないが判断できるというだけでは、下読みは務まりません。そのおもしろさとおもしろくなさの内容を分析し、文章で伝えられなければ、応募してくれた方に大損をさせてしまいますから。
 ただ、アマチュア関係から下読みになる人も確かにいます。これは大学の読書系サークル(書評を本にまとめているレベルの人達)や文芸系サークルに所属していて、そこと縁のある編集者から頼まれるパターンが多いようです。
 また、新人もしくは売れていない作家が混ざっている率は少量ないし微少。多くは編集部と縁のあるライターが務める場合が多いかと思います。
 最終選考まで関わることがあるのは、一部の編集者とこれまた一部の審査員という人ですね。
 通常、編集者は一次から読まないことが多いですし(小さい賞などでは例外アリですが)、審査員は最終審査で呼ばれるものなのですが、この一部の人たちが一次からいることがあります。
 自分の目で、自分が信用して推せる作品を見つけたいというのが理由のようです。
 なので、選評などで強烈に一作品を推している審査員や編集者がいたらそうかも、と思ってください。

■質問2014/01/09
 「下読み」というのはどのぐらいの深さまで読むのでしょうか?あの膨大な数の応募作品すべてを、じっくり読み込むのでしょうか?
●ジジさんの回答
 これも賞の規模によりますが、普通の賞であれば、一次審査で50から150の間の数を読む感じでしょうか。
 たいていの場合、編集部と下読みで相談し、下読みが申告した「自分が読める数」に基づいて担当数(「山」、「箱」などとも呼ばれます)が決められます。
 下読み側から言えば、自分がじっくり読み込めると自覚している数を編集部に申告するわけです。
 言い換えれば、「下読みとは担当分の応募作をもれなくじっくり、しかもスピーディーに(1日にA4用紙100枚からなる応募原稿を何作も読む必要がありますので)読み込んでいる」となります。

■質問2014/01/09
 応募作品の中には相当数読んだ瞬間「うわっ、つまんね!」という作品があると思います。そういう作品に出会った際でも、最後までジックリとジジさんは読み込むのでしょうか?
●ジジさんの回答
 すべての応募作を同じように最初から最後まで全力で読み、プラス部分とマイナス部分を洗い出します。
 「つまらん」と感じることはほぼありません。むしろ「惜しい!」と思うことが多いですね。「あー、ここがもう少しこうだったら上げられたのに!」、この意味で研究対象を分析するような感じでしょうか。「その設定をこんな感じで生かせれば、こう展開できてこう終われたのに!」というように。

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