ライトノベル作法研究所
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  4. 物語にテーマは必要なのか?公開日:2014/07/24

物語にテーマは必要なのか?

 きぐさんの質問 2014年07月22日

 物語にテーマは必要なのか?
 というような疑問に悩まされています。

 最近、自分の考えたストーリーを人に話していて、テーマは何なのかと聞かれて答えられなかったことがありました。
 そこで「テーマとはなにか」「物語にテーマは必要なのか」と言ったような疑問に直面したのです。

 自分なりに考えるにあたって、ある作品のことを思い浮かべました。
 かつてわたしを大いに感動させた作品です。
 しかし、わたしはその作品のテーマが分かりません。テーマが存在しないように思えます。
 これはどういうことなのか、わたしは悩みました。
 その作品にはテーマがあるが、わたしには分からないのか。
 その作品にはテーマがないのか。
 このどちらかということになるのでしょうが……。

 つまるところ、他人を感動させる話を書くときに、書き手はテーマを用意しておく必要があるのでしょうか?
 テーマを用意せず書いた物語が、他人を感動させることはあるのだろうか?
 こんな悩みを抱えています。意見を聞かせてもらえると嬉しいです。

●答え●

デルティックさんの意見2014/07/22

 一言で「テーマ」と言っても、どこまでを「テーマ」とするかは人それぞれです。
 私の場合、テーマと言っても「書きたい山場」程度にしか考えていません。
 作品を構成する上での「テーマ」要するに書きたい事は考えますが、読者に読み取って貰いたい「テーマ」は入れません。

 後、テーマ性というのは読み取る側で受け取り方が違います。

 例えば、テーマ性が高いとよく言われる「押井守」の「攻殻機動隊」というアニメ映画があります。
 私もこの作品にはテーマ性を感じますが、そのテーマ性よりも世界観のマニアックさや、徹底された描写のリアルさに目が行きます。
 そしてテーマ性というのも、細かく構築されたマニアックさの延長線上にあると感じました。
 私にはテーマが先にあってこの映画が生まれたのではなく、先に世界観を煮詰めた上にテーマ性が乗っかったように見えています。

 そもそも、作者側が「オレはこういう事を伝えたいんだ!」と読者に向けたテーマを盛り込んでも、実際にテーマを読み取るのは読者なので、作者の思惑とは全く違ったテーマを受け取られる事もありえます。
 結局の所は読む人次第なので、あまり「テーマ」という言葉に踊らされないようにしましょう。

 このような具合に、私は「テーマ」という言葉にはさほど重点を置いていません。

 私はリアルでは誰にも小説を書いている事を話していないのですが、仮に同じように「テーマは何?」と質問を受けた所で「思いついたネタが面白そうだから書いた」以上の事は言えません。
 テーマを決めて書く人、テーマを決めないで書く人。
 書き方や、物語の構成の仕方も人それぞれなので、自分が書きやすい方法でいいと思います。

 また趣味性の高い物語や、面白いと思ったキャラクターの生き様を壮絶に描ききった場合は、テーマが後から付いてくるケースもあります。

 要は自分なりに物語を面白くなるように煮詰めていけばテーマは気にしなくても問題ないと認識しています。

鈍角さんの意見2014/07/22

 難しく考えなくていいのではないでしょうか。
 テーマはドイツ語のthemaですが、意味は「話題」ということにすぎません。英語だとトピックとかですね。
 ですから、ひとつの作品が、ひとつのテーマ(話題)をひたすら追及していることもあれば、複数のテーマ(話題)を取り扱っていることもあります。

 テーマは「用意する」ようなものではないと思います。作者が何を書くか決める(何を話題にするか決める)だけのことだと思います。この意味で、テーマ(話題)の存在しない作品というのはほとんど考えられないと思います。ナンセンスを追求している特殊な前衛的作品か、まったく意味不明な完全な失敗作のどちらかだと思います。

 ただ、日本語でテーマというともっと高尚な意味が込められていることが多く、混乱を引き起こしているように思います。

 質問者様も、テーマを「話題」というシンプルな意味ではなく、作者のすばらしい思想のようなものとしてとらえていらっしゃるのではないでしょうか。

 感動の対象はさまざまです。すばらしい思想に感動する場合もあれば、壮絶な生き方に感動する場合もあり、平凡な日常のかけがえのなさに感動する場合もあると思います。ですから、質問者様が現在考えていらっしゃる意味でのテーマがなくても、他人を感動させることは普通にあるでしょう。

 さて、テーマが話題ということにすぎないのであれば、テーマ(話題)という考え方に価値や有用性はないのか?
 私はあると思います。

 まず、テーマを決めておくことで、作品がぶれにくくなります。

つい脱線してしまいそうになるときに、「この作品は○○がテーマだから、面白いアイデアがあるけれど作品全体として意味がわかりにくくなるので書かないことにしよう」とか、「○○がテーマなのにこのことを書かないのはもったいないので取材調査に時間を費やした上で書くことにしよう」とか、テーマに沿って題材の取捨選択ができます。

 また、このテーマ(話題)からどんな感動が引き出せるか? と考えるのは基本的な方法ではないかと思います。病院の医者たちというテーマだったら、苛酷な死に直面する悲しみとか、生命を救えた喜びとかを検討することになるでしょう。警察活動がテーマなら、悪と戦う勇気とか、真実追求の執念とか、ちがった種類の感動を考えることになるでしょう。

 逆にいえば、ある感動を描きたいときに、それにふさわしいテーマ(話題)は何かと考えることもできると思います。それはテーマだけでなく、世界観や設定、どんなキャラの視点で描くのが効果的かを考えることになるでしょうけれど。

きぐさんの返信(質問者)2014/07/22

 ご意見ありがとうございます
 高度な意味でのテーマがなくても感動のストーリーは作れると言う考えを聞いて、少し楽になりました。
 話題としてのテーマの有用性についても参考になりました。
 「テーマ」と言う言葉の定義は僕の中でもまだ固まりきっていないのですが、

 「問題提起」と、それに対する「作者なりの解答」がテーマかと思っていました。

 そういう意味でのテーマが物語には必要である、というような考えも世の中には多いようなので、そういう考えの人の意見も聞いてみたいと思いました。

 当面は、話を作るに当たってテーマがどうとかに囚われないスタンスで行こうと思いました。
 見せたい題材ををどう描くかなどを考えていた方が、今の自分にはいいような気がしました。

きりたんぽさんの意見2014/07/22

>「問題提起」と、それに対する「作者なりの解答」。

 これは合ってると思います。
 作者のテーマに対する理解度が作品の質を高めることは間違いないです。
 ただし、テーマに固執するあまり作品の面白さがないがしろにされるのは日常的にあって、そういう意味ではテーマを意識しすぎることで目的と手段が逆転したりします。

 あくまでも大事なのは作者がどういうものをやりたいか、友情なら自分の中ではこういうシチュエーションや行動がいかにも友情っぽいっていうのを突き詰めて作中で表現することが望ましいと思います。

 仕事などの話ですが、何か物事を教えるときに1から10までを説明してもらえることは意外と少ないです。でもこれからやろうとしているものが大切だというのは誰から見ても分かるわけです。
 そういったように、大事なことはあくまでも「行動でしか示すことができない」のです。
 理屈を並べたてても、読者にとって百聞は一見にしかずでしかないので、テーマを表現することを迷った際にはまずキャラクターにどんな行動をさせるべきかもう一度振り返る必要があるかもしれません。

 理想的なのは人が歩いた先に花が咲くことですね。
 極論すると本当にテーマが正しかったかなんて老後か死後あたりにでもゆっくりと考えればいいことなんじゃないかなと思います。

 以上です。
 あくまでも個人的見解なので参考にならないかもしれませんが。

たこやきさんの意見2014/07/22

 テーマとメッセージ性は別で、テーマには2種類あると思っています。
 物語のテーマと文章を書く時のテーマです。

 物語のテーマとは作品の軸であったり、キャッチコピーであったり、一言で伝えられるものが望ましく。
 プロットを作りながら考えます。

 文章を書く時のテーマは、全体をこの角度から書こう、第一章や、次の段落はこういったテーマで書こう。
 実際にどう書いていくのか自分の文章力や全体の構成や雰囲気を考え、プロットとは少し勝手が違います。

 物語のテーマには、ボーイミーツガール、俺つえー主人公など想像しやすいものから。
 ヒロインの可愛さを伝える、不思議な世界を描くといった抽象的なものがありますが。
 簡単なのが設定を活かすことを考えることが、そのままテーマになっていきます。

 おそらくどの作品でも冒頭で魅力的な設定を書き、作品の方向性とジャンルを示唆すると思いますが。
 テーマが曖昧だと魅力的な設定を活かしきれずに終わってしまいます。
 仮に同じ魅力的な設定があったとしても人によって使い方は違いますし。
 同じ読者でも読んで感じたテーマが違い、テーマが見え辛い作品もあります。

> テーマを用意せず書いた物語が、他人を感動させることはあるのだろうか?

 きちんとしたテーマを用意して書かれた作品がそこらじゅうにごろごろあって、それでも駄目だしされるのが普通です。
 プロでなければ、ほぼ確実にと言い切っていいくらい設定を活かしきれず。
 星の数ほどある他作品とどう違うのか、読者が判断するだけの材料が足りずに失敗します。

 作品の一番のセールスポイントを考えて。
 誰かに聞かれたときに一言で答えられるテーマがあるだけでいいのではと思います。
 何かの参考になれば幸いです。

兵藤晴佳さんの意見2014/07/22

 作品には必ずテーマがあります。
 それが分からない理由には、次の2つがあります。

1、読者に読解力がない
2、テーマが複雑すぎて、言葉では表現しきれない

 テーマを読み解く方法は、次の2つです。
1、結末から原因に向かってさかのぼる。
  根本的な原因が、作者が解決すべきだと考える問題となる。

2、描かれている事件の共通点を探る。
  共通している性質やイメージがテーマとなる。

 更に、「読む」ことと「書く」ことは、全く別の行為なので、テーマの扱いも異なります。

 テーマは読み取れますが、書く前に準備すべきではありません。
 テーマは、明確な因果関係に基づいて作品を書いているうちに、自然に明確なものになってきます。

きりたんぽさんの意見2014/07/22

 作者の設定したキャラクターが、作品にとって必要な要素を取り込んだ状態で行動したとき、そのキャラクターは間違いなく作品のテーマを身を持って証明するだろうと考えています。

 あとはデルディック様(話題お借りします)の挙げた「甲殻機動隊」とか、第一研究室のテーマ関連にある「デビルマン」とか、明確な大黒柱を一本建ててそこに接ぎ木するようにテーマを模索するタイプですね。

 タイトルとの親和性を維持して、テーマとしての方向性まで確保しながら話題展開するので、柔軟性に富んで軸がぶれ辛い便利ツールです。何がいいかって、例えばデビルマンならデビル、甲殻機動隊なら機動隊、という作中での種目まで分かって、さらにタイトルにある概念(存在)に対して焦点を当てていくことまで一発で伝わるんですから、これほど使い勝手の良いものもないと思ってます。

 テーマはタイトルやコンセプトなんかと密接して組みあがります。
 その作品のテーマがちゃんとしてるかは、後付でタイトルを決めたら分かるかもしれないです。

 最近のラノベにあるスレタイみたいなタイトルの作品……自分はピックアップ系またはトピック型みたいな呼称をしてますが、あれも指針が明確で良いと思います。ただし、あれは規模を限定しすぎているので、ブレないようにするための試行錯誤はある程度必要かなとも感じていますが。

 残りは……そうですね、二次創作なんかはテーマにあまり困らないですね。元々の形が決まっているので、あとは自分の好きなキャラクターならこういう動き方をするだろうっていうのを考えると良いだけなので。無論、創作の規模にもよりますが。

 あと、デビルマンで思い出したのですが、マジンガーZが出すブレストファイヤー(胸の装甲板から熱放射する必殺技)って、ハートの熱さみたいなものも意識したんですかね。
 今の今まで全く考えたことがありませんでした。
 何せ、かっこよければそれでいいと思ってたものでして……。

 以上です。
 何か気になることがあったらいつでも聞いてください。
 力不足かもしれませんが、なるべくお手伝いさせて頂きます。

あまくささんの意見2014/07/23

>見せたい題材ををどう描くかなどを考えていた方が、今の自分にはいいような気がしました。

 見せたい題材ををどう描くか。

 それが、ほぼテーマですよ。
 そして一つ付け加えるなら、小説の場合、見せたい題材はキャラの行動を通して描きます。そういう決まりがあるわけではありませんが、そうしないと物語が面白くなりません。
 なので。

>「問題提起」と、それに対する「作者なりの解答」がテーマかと思っていました。

 これは、「問題提起」と、それに対する「主人公なりの解答」と言い換えた方が明快だと思います。ですからテーマは作者の考え方やポリシーとイコールである必要はありません。

 ストーリーを作る基本は、主人公に目的と障害を与えること。目的と障害は、単純に「お姫様を助けたい」「でも、敵が強大すぎて助けられない」で十分。基本形としてはそんなものでしょう。
 バトルものやファンタジーではなく例えばラブコメなら、障害は人間関係のもつれとか、社会的な何かの要因とか、主人公の引っ込み思案な性格とかになるかもしれませんが、根本の目的と障害はシンプルな方がよいと考えています。
 で、主人公がその障害を乗り越えようとする工夫や努力や葛藤が、ストーリーを形作るのだと思うんですね。

 そして最終的に、主人公は何らかの決断をします。その決断が「主人公なりの解答」ということですが、必ずしも「正しい解答」である必要はなく、むしろ正しい解答を出すことが困難な状況を主人公に与える方が物語りは面白くなります。ヒロインが大ピンチで、彼女を助ける方法はあるんだけれど、それをやると社会の大きな惨禍につながるみたいな。究極の選択ってやつですね。

 ですから。
 「正しい解答」なんて簡単に出せませんが、「読者が納得する解答」は示す必要があるってことだろうと。

 大事なのは解答の正しさではなく、主人公に決断させること。決断しない主人公に読者は好感を持ちませんから。

 まとめ。
 解答は正しくなければダメだと考えてしまうと、テーマが難しくなってしまうのだと思います。
 主人公に葛藤させ、決断させれば、そこにテーマは絡んでいると思いますよ。作者が意識しなくても。

きぐさんの返信(質問者)2014/07/23

 ご意見ありがとうございます
 作品のセールスポイントを聞かれて、一言で答えられる回答があるというのは大事なことかもしれないと思いました。
 ただテーマという言葉の捉え方がすこし僕と違っているのだなと思いました。
(意見が参考にならなかったわけではないです)

 ボーイ・ミーツ・ガールとか、俺つえー主人公というのはテーマではなくコンセプトであると思っています。
 そのコンセプトで作品を作るためにはストーリーが必要で、そのストーリーには「テーマ」が必要になる、ように思います。
 「問題の提示」と「主人公の行動によるそれへの解答」のようなものがここで言うテーマかな、と思っています、

沢渡まゆさんの意見2014/07/23

 わたしの場合は、テーマをハッキリとさせて書く場合が多いです。
 テーマをハッキリさせておくと、物語が解りやすくなると思うからです。
 特に、掌編・短編の場合はテーマを搾って書かないと、ただのスケッチに終わってしまいます。

 長編の場合は、テーマ一つでは足りないでしょうから、各章ごとにテーマを決めて書くと、メリハリがつき解りやすくなるでしょう。
 また、長編の場合は、ほとんどが主人公の成長を描くのですが、その成長過程の様々なエピソードは、主人公のそれぞれ違った要素を成長させることになります。ですから、各章ごとにテーマを決めた方が良いと考えます。そして、成長の結果何を得るのかが、長編ストーリーを通したテーマとなることが多いです。

 さて、明確なテーマが必要かと言われると、必ずしも明確でなくてもよいと答えざるを得ません。なぜなら、明確なテーマは作品を解りやすくするし、不明確なテーマは作品を難解にします。解りやすい作品は幅広い多くの読者に受ける可能性がありますが、難解な作品は幅は狭くてもマニアックな読者に受ける可能性があります。

 名作と言われる小説の中には、テーマが二重・三重構造になっていて、解りやすいテーマが土台にあり多くの作者の心をつかみ、不明瞭なテーマが隠してありマニアックな読者が論争を楽しむという作品もあります。
 まあ、そこまで書くのは難しいので、はじめはテーマをハッキリ意識した方が解りやすい作品が書けるのでファンを会得しやすいと思います。

兵藤晴佳さんの意見2014/07/23

 テーマを決めてから書くと、話全体もセリフも説教臭くなるんですね。発想も硬直しますし。

たまきさんの意見2014/07/26

 物語とテーマは不可分ですが、察するにきぐさんはテーマというものを高尚で複雑で難解なものと誤解しているようです。

 テーマとは早い話、「何を書きたいか・何を表現したいか」です。
 一度でも物語を書きたいと考えた以上、面白い思う話や、読者に読んでもらいたい何かが頭の中にあるわけですよね。
 その「面白いと思う何か」がテーマであり、それを具体的な形にしたのが作品です。

 その物語が何故面白いと思うのか、その物語を面白く感じさせるもの正体は何なのか、作品を読んでどんな部分に感動し夢中になったのか、執筆にあたって読者にどんな部分を読んで貰いたいと考えているのか、それを少しずつ掘り下げてみたり、逆に拡大解釈したりしながら突き詰めていけば、自ずとその作品のテーマが明らかになってくると思います。

 先に「これが書きたいんだ!」とテーマを明確にして執筆に取りかかる人、反対に漠然と頭に浮かんだ物語を形にしながら面白くしようと試行錯誤する中で作品の本質を見出す人、作家によってスタンスはそれぞれですが、よりよい物語を創ろうとするならばいずれかの段階で必ず突き当たる問題です。

 物語の根底にあるものを作者が自覚せずあやふやなままにしておくのであれば、恐らく読者もその作品の何が面白いのか、どこが見所なのか分からなくなってしまうでしょう。

 テーマというものをあまり難しく考えず、何を思ってその作品を書こうとしたのかを見つめ直せば良いかと思います。

 以上です。
 参考になれば幸いです。

通りすがりのふんどし君の意見2014/07/27

 どうも。通りすがりのふんどし君です。
 テーマという言葉自体広義すぎて、これがテーマとかこういうのがテーマとか定義し辛いんですよね。
 まあテーマについては色々な人が意見を述べているので割愛。貴方の悩みに対して個人的な一言だけ。

 他人を感動させる物語におけるテーマは「最初からあるもの」と思います。
 何を描くか、何をモチーフ・題材とするかがそのままテーマに直結するのではないかと。家族愛、異性との恋愛、同性との恋愛、あるいは人と動物、建物や車、機械、他にも色々な物があります。それはそれは色々ありますよ。

 貴方が書いた(話した)ストーリーは何を描いていますか?何が題材ですか?どういう物語ですか?

 私が思うに、書き手がテーマを用意するわけでも、設定するわけでもなく、こういう話を書こうと決めたその瞬間、テーマは生まれているのですよ。「こういう話」がそのまんまテーマなんです。長くても短くても簡単でも複雑でも、貴方がこういう話を書こうと思ったそれがテーマです。それをそのまんま伝えればいいだけです。

 テーマを用意せずに書いたであろう物語だって、その書き手が決めた「こういう話」というものがあるはずなんです。そしてそれがテーマで、伝えにくくとも、読み手には捉え辛くとも、テーマとして存在することは間違いないです。

 貴方が思い浮かべた作品も、恐らくテーマはあります。ただそれが複数あったり、読み手からは捉え辛かったり、そういう要因が重なって存在しないように思えるのだと思います。貴方の読み手としての能力がないわけでもなく、書き手の伝える能力がないわけでもありません。テーマは確かに存在して、でも少し捉え辛いもの、あるいは言葉として表すことが難しいものなんだと思います。

 私が思い浮かべた感動した物語は電撃文庫の「キーリ」ですが、読み取ったテーマは複数ありますし、捉え切れていないテーマがもっともっとあると思います。感動したところと読み取ったテーマがずれているかもしれません。物語におけるテーマとは、そういうものだと思います。

 テーマという単語に込められた意味合いは読み手と書き手どころか一人一人違うと思います。でも私が思うに、貴方が決めた「こういう話」が最後まで描かれていれば、逸れることなく続いていれば、きっとそれがテーマなんじゃないかなーと思います。割愛出来ていない上に全然一言じゃなくてスミマセン。

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