女性が男性向けラノベ主人公を書くには？
なおみさんの質問 2015年01月11日
こんにちは。いつもこのサイトでお勉強させて頂いております、なおみです。
学園ハーレムものを書こうとしてふと思ったのですが、主人公が魅力的すぎ（キャラという意味ではなく、一般的な価値観で測って）な気がしました。
女キャラに女と言えど萌える事ももちろん多々ありますし、男性向けな作品のほうがむしろ女性向けよりも好きなくらいなので、絶対に書く事に問題はないと考えたのですが、どうしても平凡な主人公がモテることだけは許せません。（同じように平凡な女の子が学園の王子様に、というのもあまり得意ではありません）
ヒロイン１の設定が美少女、スタイルよし、成績そこそこよし、少し奇天烈だけど主人公に一途
ヒロイン２の設定が超のつく美少女、スタイル完璧、頭もとてもいい、お金持ち、だけど猫かぶりで八方美人、寂しがりや
と記号のように表すとこんな設定にしていきました。
その二人に溺愛されるのだから、主人公はよほど魅力的じゃなければいけないなと、美形、性格よし、成績よし、お金持ち、コミュ障、運動神経は最悪、などの要素を入れました。
そして、読み返して思いました。読者はこんな完璧なひとに感情移入なんて出来ないんじゃないか、と。
だけど、平凡な主人公にしようとしたところ、モテているのがあまりにも不自然で、書いていて腹が立ちそうな気がしてどうしても書く事が出来ません。
みなさんはこういうとき、どうやって折り合いをつけていますか。
また、『涼宮ハルヒの憂鬱』
もちろん、ハルヒ以外にも他にもそういう作品はたくさんあります。だけど、見ていて違和感を感じる物も同じくらいにあります。
ハーレム系作品を二つに分けるのはどういった要素なのでしょうか。
●答え●
二言三言さんの意見2015/01/11
キョンだけがハルヒに対し、諌めたり、進言したりすることができます。他の人が同じことをしても、一蹴されるだけなのに。取り巻くことしかできない人にとって、それは尊敬に値するでしょう。誰も文句が言えないリーダー的な人に注意して、その人が「おまえに言われたらしょうがないな」という態度をとっていたら、やっぱり誰もが一目置くでしょう。
（という内容をこのサイトのどこかでみたような気がする）
次に、なぜキョンだけにそんなことができるかですが、ハルヒを受け入れることができたのはキョンだけでした。自分（の短所）を受け入れてくれたキョンから言われたら、耳が痛い話にも耳を傾けてしまうのも当然かもしれません。
絶対的な存在に対して、発言力を持っている。理由としては十分だと思います。
ゆみみんさんの意見2015/01/11
こんにちは。女からの意見です。
> 女キャラに女と言えど萌える事ももちろん多々ありますし、男性向けな作品のほうがむしろ女性向けよりも好きなくらいなので、絶対に書く事に問題はないと考えたのですが、どうしても平凡な主人公がモテることだけは許せません。（同じように平凡な女の子が学園の王子様に、というのもあまり得意ではありません）
私は余裕でハーレムもの書きますが、ここ許せるからじゃないかなぁと思います。なんというか、男の夢だからしょうがないと片付けられます。
> また、ハルヒのキョンなどは平凡を自称しているにも関わらず、不思議とモテていても自然に感じます。もちろん、ハルヒ以外にも他にもそういう作品はたくさんあります。だけど、見ていて違和感を感じる物も同じくらいにあります。
> ハーレム系作品を二つに分けるのはどういった要素なのでしょうか。
キョンは確かに違和感がないほうですが、たぶんなおみさんが主人公が好きか嫌いかが根本的な理由だと思います。キョンは斜めに構えてますがわりと男女ともに好かれるキャラですよね。
とにかく、自分でメイキングする時に、主人公を完璧にしちゃうのはかなりまずいかと。
> その二人に溺愛されるのだから、主人公はよほど魅力的じゃなければいけないなと、美形、性格よし、成績よし、お金持ち、コミュ障、運動神経は最悪、などの要素を入れました。
あとはっきり言うと、その主人公、女性目線で見たモテる男にしちゃってますよね。仮に賞を通過しても、出版されたら、男性読者から大バッシング来ますよ。もうちょっと男性向けに浸って、何が男性受けするのかわかるようになってから書いた方がいいんじゃないですかね。
きりたんぽさんの意見2015/01/11
逆に不自然じゃないと安心できないんじゃないですかね。
宝くじが優秀なのは夢を見れることですし、身の丈を自覚しているからこそ例外を好むんじゃないですか。
当たるわけはない。
でも、夢は見ていたい。
大事なのは当たること以上に、当たらないというゲームオーバーの結果を否定するための自己肯定欲じゃないかと。
エンターテインメントを満たすのは１％未満でも０じゃない、こうであって欲しいという可能性を提示することかなと思います。
主人公としては、コンプレックスをバネにしているかどうかが鍵になるでしょうか。
正確に言えば作者のコンプレックスに対するあり方が、そのまま作品に反映されてしまうという感じですか。
むしろコンプレックスに対して理解力があるのなら、型にハマれば効果的という裏返しでもあると思います。
その解釈が刺激的でより不特定多数の思惑に乗っ取るものなら、たとえ意見が真っ二つに分かれても、それなりの実績は得られるでしょう。
そうですねぇ。
作者のコンプレックスを前面に押し出して演出する主観重視型と、あえて自分をニュートラルに置くことでコンプレックスという概念を知的財産に押し上げる客観重視型の二つに分かれるんじゃないかなと思うです。
これは作者の考える思想の違いも反映されますが、その視野の差がテーマの最終目標に影響を与えることも少なからずあるんじゃないかなと思います。
単純に言うと、なにを大事にしているか、ですね。
あとはその、なにに影響されるかは『身近なコンプレックス』と『遠くにあるコンプレックス』に大別されるんじゃないですか。
身近すぎるコンプレックスは人の善意をそぎ落としますからね。
主人公とヒロインのコンプレックスのあり方を考えるのも良いんじゃないかなと思います。
＞みなさんはこういうとき、どうやって折り合いをつけていますか。
気合論者の自分から言わせてもらうと、気合ですね！ いいですよぉ～気合は。気合は最高です。最高に気合！
鯖街道さんの意見2015/01/12
こんにちは、鯖街道といいます。ハーレム物はいいですよね、学園ハーレムはムヒョッス最高だぜと思っている男性の１人です。さてさて、本題ですが
> 女キャラに女と言えど萌える事ももちろん多々ありますし、男性向けな作品のほうがむしろ女性向けよりも好きなくらいなので、絶対に書く事に問題はないと考えたのですが、どうしても平凡な主人公がモテることだけは許せません。（同じように平凡な女の子が学園の王子様に、というのもあまり得意ではありません）
ラノベの主人公って平凡、平凡って言いながら、平凡なのは身体的特徴と学業成績ぐらいなんですよね……って個人的に思うところはありますね。
家族と別居してて、家事全般をこなす男主人公とか結構いますが、あれって相当スペック高いですよねー。などなど、思うことがしばしば、ってところですが、本題とは関係ないのでこの辺で。
> その二人に溺愛されるのだから、主人公はよほど魅力的じゃなければいけないなと、美形、性格よし、成績よし、お金持ち、コミュ障、運動神経は最悪、などの要素を入れました。
> そして、読み返して思いました。読者はこんな完璧なひとに感情移入なんて出来ないんじゃないか、と。
そうですね、自分は感情移入できないですね、おそらく。特に美形ってところが……。結局、モテたかったら顔なのかよ！ っていう現実を突き付けられたくないですね。
俺は美形男子だと思ってる人はほとんどいないと思うので、感情移入し辛いのでは？ と思いますね。
> だけど、平凡な主人公にしようとしたところ、モテているのがあまりにも不自然で、書いていて腹が立ちそうな気がしてどうしても書く事が出来ません。
> みなさんはこういうとき、どうやって折り合いをつけていますか。
さてさて、ここが本題ですね。
魔法だったり、異能バトルがあれば、比較的簡単に自然なハーレム作れるんですがね……。学園ハーレムってその辺が難しいですよね。
平凡な主人公が、モテていることを自然に見せる理由というところですか。個人的に思うことを２つほど書かせていただきます。
まずは、「ヒロインが持っていないものを、補うことが出来る主人公」というのが、ハーレム物で主人公がモテていても自然に見える理由の１つだと思います。
例えば、「常にアクセル全開系のヒロインとブレーキ役の主人公」とか「引っ込み思案のヒロインと行動力はある主人公」とか、「少しアホなヒロインと、世話焼きで少々頭のいい主人公」とかですかね。お互いのミスをフォローできる関係とでも言いますか、１人では空回りしてしまうけど、２人でいれば上手くいくっていうような関係ですかね。上手く説明できなくて申し訳ない限りです。
作品で例を挙げると、『とらドラ！』
歯車が合えば、あんな感じに凸凹な２人がお互いにそばにいて当たり前な関係になりますから、男のそばに女の子がいても不自然には見えなくなってくるとは思います。
これを少し派生させて、「ないものねだり」になりますかね。運動神経の悪いヒロインが運動神経のいい主人公に憧れたり、常識知らずのお嬢様が庶民代表の主人公に惹かれたりってやつですかな？
もう１つは、「ヒロインの負い目を正しく理解し、受け入れ、同情しない」というところでしょうか。どんなに完璧なヒロインでも、どこかしらのコンプレックスは持っているでしょうから、これを受け入れられる主人公はモテてもおかしくないと思いますね。
簡単にいうと、本音をさらけ出しても嫌われないってことでしょうか。世間様には受け入れてもらえない本音を受け入れてくれる主人公ってことでしょうかね。
ただし、同情は禁物。大体の場合、同情されるのが嫌いで、コンプレックスを隠しているのでしょうから。こちらも上手く説明できなくて申し訳ない限りですが。
この２つを盛り込んでおけば、そこまで不自然に見えることはないと思いますが……。まぁ、ヒロインの特徴に合わせて色々変化するとは思いますが、極論言いますと「ヒロインの欲求を自然体で満たしてくれる主人公」ということでしょうか？
えびのあしさんの意見2015/01/12
男女問わず、意外と難問ですよね
他の方とは違うアプロ―チができたら幸いです。
・まず、主人公が平凡である必要性がないと個人的には思います。
なぜならば、中高生の多くが「私ってフツーだけど、周りとくらべてちょっと変」と思っているからです。口に出さないだけで。
・私事なんですが、恋愛漫画の嫌いな点として恋愛のために世界が回ってるところです。少女漫画でありがちな記憶喪失とかです。
だから、恋愛以外にも重要な軸を立てると良いと思います。
・ちなみになおみ様の設定を使うなら、両親や親友、初恋の女の子等をあらかじめ死亡させておいて主人公のトラウマにしておくといいかもしれませんね。
緑樹羽衣さんの意見2015/01/15
美少女系ハーレムラブコメを中心に書いている男性です。
まずラノベの主人公は自分のことを「平凡」と言いつつも、結構高スペックを持ってますよ。男性向けアニメを見ても本気で平凡な容姿の主人公ってそういませんし。多くはややイケメンくらいのラインではないでしょうか。（おそらくその辺りで願望とコンプレックスの間のつり合いが取れるんでしょう）ですので「ラノベの主人公は平凡でなくてはならない」というのは誤解ですので、ご安心を。
次に主人公の高スペックさによる不安ですが、ハーレムもので大切なのは「モテる根拠がどこにあるか？」です。モテる根拠となる魅力が本人の努力に関係ないところ――先天性なところにあるとラノベ読者は嫌う傾向にあります。
現実問題、ラノベの読者って容姿普通（あるいはそれ以下）、性格内向的（自己評価は低いがプライドは高い）、成績普通、お金持ちなんてそうそういない……とこんな感じの非モテ系ですよね。こんな人たちが容姿や性格、成績やお金で女性が魅了する作品を読まされても、そりゃあ共感できんわけですよ。黒人に「白人だからモテる」って作品読ませるようなもんです。だからこそスペックを根拠にしてはいけないのです。
逆に言うと「イケメンだからモテる」じゃなくて、スペックとは関係ない「人間的な魅力でモテる」のなら、男性でも受け入れられると思います。
もちろんスペックは高いままでも構いません。「モテるきっかけはスペックだけど、それが本質ではない。最終的に女性が魅力されるのは、主人公の人間的な魅力にある」というストーリーが必要なのです。（やや男性のニーズからは離れる気がしますが、これくらいなら大丈夫かなと感じます）
自分のことを平凡だと卑下しているややイケメンの男性が、人間的な魅力や努力を重ねた実力で女性を魅了して囲っていく……というのがラノベのハーレム系の基礎骨格だと思います。けれど女性には「女性をリアルな深みを持って描ける」という強みがありますし、既存の作品に縛られない「男性にはできない」作品作りを心掛けていくのが素敵だと思います。
ちなみに、個人的に主人公のスペックに「お金持ち」ってあるのが女性らしいなーと感じました。男性からするとその発想は盲点だったので。経済力は大切ですよね（笑）。逆に女性の盲点になりやすいのは男性の「肉欲」ですので、その辺りも少し考えてみるといいと思います。
主人公さんの意見2015/06/16
高スペックなのは別にいいと思うけどお金持ちっていうのはいらないと思う。
他のは本来その人が持ってるものだからともかく、お金持ちみたいな外的要因があると金持ってなかっらというか、その外的要因がなかったらヒロインは主人公のことを好きにならないの？って感じで、ヒロインの魅力が一気になくなる。ただの金に群がる頭の悪そうな商売女にまで落ちる。
あとほかの人のコメントにもあるように女性作者の場合男の性欲が盲点になる場合があるのでその辺の描写もお忘れなく。
