ライトノベル作法研究所
  1. トップ
  2. ライトノベルの書き方
  3. タイトルの付け方
  4. 主人公の名前を入れる公開日:2013/08/28

タイトルに主人公(ヒロイン)の名前を入れる

 大ヒットした漫画、アニメ、ゲーム、小説の中には、作品のタイトルに主人公、あるいは作品の顔とも言うべきヒロインの名前を入れたものがたくさんあります。
 例を上げてみれば。

●ライトノベル
 『キーリ』『魔術師オーフェンはぐれ旅』『魔法戦士リウイ』
 『撲殺天使ドクロちゃん』『這いよれ! ニャル子さん』(主人公級のヒロイン)
 『リリアとトレイズ』(主人公とヒロインの名前)

●漫画
 『ルパン三世』 『聖闘士星矢』 『ドラえもん』 『サザエさん』 『アンパンマン』 『おそ松くん』 『うしおとトラ』 『るろうに剣心』 『ジョジョの奇妙な冒険』 『カードキャプターさくら』

●アニメ
 『ふしぎの海のナディア』 『風の谷のナウシカ』 『妖怪人間ベム』

●世界で一番売れた小説
 『ドン・キホーテ』

●児童文学
 『ハリー・ポッター』

●特撮
 『ウルトラマン』 『宇宙刑事シャリバン』

 など、数え切れないほどです。
 この手法のメリットは、作品のタイトルを口にしたとき、主人公のことも連想して思い出され、そこからストーリーも朧気ながら想起できるという点です。

 作品の印象が強くなる、主人公に愛着が持てるようになる、なにより覚えやすいというメリットがあります。

 逆にデメリットとしては、主人公(ヒロイン)の個性が作品の評価と直結するため、かなり強いキャラクター性が求められてしまうこと。作品がややチープな印象を持つようになることが挙げられます。

 2002年に世界の著名文学者100人の投票によって「史上最高の文学」に認定された『ドン・キホーテ』(1605年刊行)も、主人公の名前をタイトルに付けています。この物語は、騎士道物語の読み過ぎで自分のことを伝説の騎士「ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャ」だと勘違いした主人公が、世の中の不正を正すための旅に出て、ヒドイ目に合うコメディ小説です。
 主人公の本当の名前は、アロンソ・キハーノなので、正確には主人公の名前をつけている訳ではありませんが、タイトルを聞くことで主人公が思い出され、そのキャラクター性やストーリーが連想されるので、思わず笑ってしまう効果があります。
(昔の文学作品には『ドン・キホーテ』のように主人公の名前をタイトルにした物が多いです)

 簡単お手軽で、その気になれば数分でタイトルを決めることのできるこの手法。ぜひ、活用してみてください。

●補足
 ライトノベルでは2000年以降、萌えが重視されるようになってから、主人公ではなくヒロインの名前を冠したタイトルが増えています。逆に主人公の名前を冠したタイトルはあまり見られなくなっています。

携帯版サイト・QRコード

QRコード

 当サイトはおもしろいライトノベルの書き方をみんなで考え、研究する場です。
 相談、質問をされたい方は、創作相談用掲示板よりお願いします。

意見を送る

『タイトルに主人公(ヒロイン)の名前を入れる』に対して、意見を投稿されたい方はこちらのメールフォームよりどうぞ。

カスタム検索