ライトノベル作法研究所
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  4. 80点で満足する公開日:2013/08/03

80点で満足する

 自己啓発本などでは、人生80点主義ということがよく書かれています。

 100%の完璧を求めると、逆に身動きが取れなくなって失敗するから、ほどほどの点数で満足しましょうということですね。

 より上を目指して努力することは大切なのですが、完璧を求めすぎると、逆に小説を書くことができなくなります。
 昔、ある人から、小説を書きたいのに書けないのですが、どうしたら良いですか?
 と相談されたことがありました。その時は、
「下手でも良いんだと開き直ってやれば書けますよ」
 と、私の経験に照らしてアドバイスさせていただきました。

 理想が高すぎると、その理想に到達していない自分が許せなくなるんですね。

 すると、小説を書くことに恐れを抱くようになり、小説が書けなくなるため、結局いつまでも上達しないことになります。
 小説を書き始めて、2,3年でプロ作家並の小説など書ける訳がないのです。
 でも、理想が高すぎる人は、短期間でプロの実力に迫ろうと焦るあまり、自縄自縛の罠にはまりやすいのです。

 ある時、私が描いている二次創作小説に批評を書いてくれた方がいました。
 おもしろかった。アクションシーンが良かったと褒められた部分もあったのですが、いろいろ気づいていなかった欠点も指摘されました。
 その時は、おもわず全部書き直したくなる衝動に駆られました。
 自分では、とことん作り込んでいたつもりでいたので、粗があったのが許せなかったのですね。
 でも、これは危険な考え方で、どんなに注意しても欠点などは出てきてしまうものです。
 それを潰すことに躍起になって、いつまでも1つの作品、1つのシーンにこだわり続けていると、前へ進むことができません。

小説上達の極意は、「たくさん読んで、たくさん書くこと」です。

 しかし、完璧にこだわると、いつまでも小説が書けなかったり、1つの場面で足踏みしてしまうという罠にはまります。

 80点で満足して、小説をどんどん描いていきましょう。

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