ライトノベル作法研究所
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  4. 本について責任を持つのは作者公開日:2013/10/18

本について責任を持つのは作者

 矢治さんの意見、2005年

 自費出版社に関する情報、とても勉強になりました。
 最近(2000年代前半)は自費出版社からのベストセラーも出ていると雑誌などで大々的に宣伝されてますが、あれが果たして来るべき世の流れなのか、自費出版社が客を集めるために作り出したものなのか、その動向自体が気になっていましたから。

 しかしながら、製本までに100万から200万かかるとして、それが一冊千円で書店に流通するとなれば、最低でも一万部から二万部は売れなければ元は取れないわけです。
 新人賞受賞と札の付いた一般の本でさえその部数は厳しい現状があるのに、共同出版でこのラインを超えている本がどれだけあるか……。
 私の行く図書館にも自費出版社から出ている本が置いてあります。
 確かに書店流通コードが付いていますが、50ページに満たない本の価格が690円だったり、読者を考えた値段設定をしているとは思えないものがたくさんあります。
 しかも、大手から出ている物で。

 本を出すだけではなく、その先の読者を求めるなら、例え編集者や出版社が相手でも、作者は自分の作品を守らなくてはならないと思います。
 自費出版、商業出版、関係なしに。

 もし、共同出版を考えている方がいらっしゃるのなら、その部分をしっかり考えてからにして欲しいと、老婆心ながら申し上げておきます。
 また、共同出版の上に企画出版という自費出版社が全額を負担して出版するシステムがあります。
 最近は自費出版社でも新人賞を行っているようです。
 でも、これに受賞しても企画出版ではなく、共同出版を薦めてお金を取ろうとするのが常套手段です。
 もし、自費出版社の新人賞を受賞したら、
「改稿なら何度でも受け付ける。そのかわり、企画出版で出してくれ」
 と言ってみるのも手かもしれません。
 読者にいいものを提供するためには苦しみ抜いて改稿するのは当たり前のことだし、それで相手が「じゃ、出しません」というなら、変な出版社に引っかからないで済んだというだけの話ですから。

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