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もうエリさん 著作 | トップへ戻る | |
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食器を洗い終えて咲さんの家を出ると雨が降っていた。来た時は燃えるような夕焼けを綺麗に思ったのに、いつの間に降り出したんだろうか。
生憎傘を持ってきてなかったので咲さんに借りれないだろうかと思い振り返る。すると当の咲さんが家からひょこひょこ出てくるところだった。お風呂に入っていたのでいい匂いが漂う。無言で傘を渡してくれる咲さん。以心伝心、いや単純に気遣いか。透明のビニール傘を受け取る。 ありがとうございます、ぎこちなくそう言葉にしてみる。咲さんが微笑んだのがわかってなぜかほっとする。笑んだ顔というのはどうして心を温めてくれるのだろう。いやそもそもそれを温かいと思うほど僕の心は冷えているのか? そんなことを思いながら一礼して家路についた。 自宅から咲さんの家まではほとんど直線で繋がっていて、道路を街灯が心許無く照らしている。もともと交通量は少ないのだが夜間になると人も車も往来がほとんどなくなる。なのに今日は前方に人影が見える、雨なのに傘もさしてないみたいだ。 カバンからヘッドフォンを取り出してつける。同じ方向に歩いてるのに前を行く人との距離は段々縮まってくる。見るとなしに背中を眺めていたがどうにもフラフラした足取り、酔っ払いだろうか。雨に濡れたシルエットから推察するに女性のようだが。 僕は別にフェミニストを標榜する人間ではないのだが、何故雨に濡れる女性ってのはこう庇護欲を刺激するのだろう。今日の僕は優しい気分なのかもしれない。咲さんの笑みのせいだろうか。きっとそうだ、だからこんな気まぐれを起こすんだ。 早足で前を行くその人影に追いついて、ぐいっと傘を差し出す。よかったらどうぞ、と上手く口に出せていたかはわからない。 弱い灯りの下で雨に濡れた女の人はびっくりした顔をしていた。それはそうだ、夜道いきなり話しかけられたら僕だったら怖くて走って逃げる。立ち止まって彼女はしばらく迷っているようだった。同い年くらいだろうか、酔ってる風ではなかったが雨に濡れて寒そうだった。一瞬目が合って、彼女はそろりと傘を受け取ってくれた。 僕は自分が濡れたくなかったので、受け取ったのを確認するとすぐさま走って帰った。別に恥ずかしかったからではないと、思う、思いたい、思わせてください。 家に着いた僕は風邪を引かないようにすぐお風呂に入った。咲さんになんて言い訳しよう、いっそ新品の傘を買っていくか、なんて考えながら胸が温まってるのを感じた。お風呂から上がって、咲さんに勉強ちゃんとしろと釘を刺されたのを思い出して取り掛かった。集中できなくてすぐベッドに向かったけど胸はずっと温かいままだった。 昨日はびっくりしたなあ。 私は時計をちらりと見る。時計の針は夜の10時を指すところ。昨日会ったのはこの場所、このくらいの時間だったはず。傘をぎゅっと握り締める。 思い出して私は少し笑顔になってしまう。あの時私はもうとっくに下着まで濡れてしまっていて傘を貸してもらうのも申し訳なかったんだけど、彼の優しさに負けて受け取ってしまった。 すぐ走って行っちゃったけど歳が近そうだったなぁ、17,8くらい? なんて名前なんだろう、近くに住んでるのかな、仲良くなれないかな? ヘッドフォンつけてたけど音楽好きなのかなぁ? 知りたいことがどんどん出てくる。 人影が見える度脈が早まるのを感じるけど、今のとこサラリーマンが二人通り過ぎただけ。いぶかしげな視線を投げかけてくるのをやり過ごして、今日は通らないのかなぁと何度目だろう、肩を落とした時こちらに歩いてくる人の姿が見えた。ヘッドフォンをつけてる、彼に違いない。 勇気を出して彼に近づく。彼も私に気づいたのか、びっくりした顔をした。ずいっと昨日借りた傘と、携帯のメールアドレスを書いた紙を渡す。彼はあわてながらそれを受け取ってくれて口を開こうとしたけど、今日は私が走って帰る番だった。 家について携帯を握り締めてる間の時間は不思議な程長かった。多分今日は世界中の時計が狂ってるんだと思ったほど。何度も携帯を開けたり閉じたり、台所まで行って冷蔵庫のドアも意味なく何度も開けたり閉じたりした。トイレに用もないのに座ったりしてみた。 もしかしたらメールが来ないんじゃないかと私が不安になった頃に、携帯はやっと震えた。そこには丁寧に昨日の突然の行動の謝罪と、よかったらメールだけでよいので友達になりませんかの文字。私は震えた、嬉しくて。引っ越して最初の友達ができた瞬間だった。 彼女とメールでやり取りするようになってからなんとなく毎日が楽しくて、一週間があっという間に過ぎた。咲さんからもニヤニヤしてると冷やかされたりした。勉強にも集中できてない気がする。 浮かれていて、問題を先送りにしてしまっていたことは否めない。彼女が同い年であることや引っ越して友達がいないこと、パステルカラーが好きだということ、自然が好きなこと、とかそんな他愛のない話ばかりですべき話をしていなかった。 変化は唐突に訪れる。いつも、そういつも唐突に。きっかけは彼女のメールからだった。文面は、ヘッドフォンしてるけど音楽好きなの? そういえば咲さんって人のとこに何しに行ってるの? というもの。僕は逡巡する。どう答えよう。 僕は、音楽は、普通かなあ……咲さんは色々教えてくれるんだ。そういえば君は自然が好きって言ってたけど、最近は鈴虫の鳴き声が気持ちのいい季節になってきたね。という当り障りなく話を変えたメールを返した。思ってもいない言葉。 返事は来なかった、別におかしなことではないと言い聞かせた。半端な会話の終わりだったけど寝てしまったのかなと思ったし、事実僕はそう思い込めていた。今、咲さんの所から帰る道に彼女が待ってさえいなければ―― 電灯の下に立つ彼女はその光のようにどこか心許無かった。今にも消えいりそうな。僕は息を飲んだ、バレタと思った。軽蔑される、侮蔑される。でも、1週間ぶりに見た彼女はとても綺麗で、僕はフラフラと彼女に近づいた。まるで火に自分から飛び込む虫のように。 その時、携帯が震えた。彼女からだと直感する。少し震えながらメールを開く。内容に目を覆う。携帯の光に照らされる僕の顔はどうなっているだろう。今このメールを読んでる僕の顔は…… 彼が目を覆っているのが見える。悲しんでるんだろうか、それとももしかして、笑っているんだろうか、差別。慣れてるけどやっぱり苦しい。私は不安になる。ああ、私に音さえあれば…… 黙っていた、声がだせないこと。隠していた、耳が聞こえないこと。でも、正直に生きようと思って、告白した。私には音がありません、それでも友達でいてくれますか―― 夜の中、二人で立ち尽くしていた。音のない世界で。不意に私の携帯が震える。彼からの返事、震える手でメールを開く。 そこには、僕も去年病気で聴力をなくしたんだ。と表示されていた。 私は目を疑った。携帯の文字表示が壊れたと思った。彼が嘘をついてると思った。そんな、偶然知り合った人が同じように耳が聞こえないだなんて。更にメールには続きがあった。 咲さんのとこには手話を習いに行ってるんだ、やる気が出なくてまだ全然覚えれてないんだけどね。主に家事手伝いになってるや。咲さんもダメな生徒だって苦笑いしてる。ヘッドフォンは耳が聞こえないことを隠したくて。僕も隠しててごめん―― 顔を上げると彼がすぐそこに立っていた。ぎこちない手話で彼は、一緒、と伝えて、はにかんだ。 結局二人とも隠し合ってて、私はバカみたいに思いつめて、なんだぁと思って私も微笑んだ。同じ境遇、なんだかすごく仲良く慣れそうな気がした。 彼は本当に手話をほとんど勉強してなくて、結局しばらくメールでやり取りをすることになった。 ねえ、私は鈴虫の鳴き声はわからないけど、きっとこのメールの振動音が私たちの鳴き声だねって送ったら、あれってオスがメスに求愛するために鳴くらしいよ、僕求愛してるの? って返ってきた。わかんない、じゃあもっと求愛? してみてください。伝わるかも? そう打って私はまた携帯を鳴らしてみるのです。 <おわり> |
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●感想
オペラ座さんの感想 お初にお目にかかります。 会話文がないので少し寂しい気がしましたが、読み続けていて納得しました。 危惧されていた心配もあるとは思えません。 逆にわたしはこういうテーマは世俗への訴え掛けとして、素晴らしい作品になる可能性を秘めていると思います。 主人公の少年は言語所得後の中途失聴者、彼女は所得前のろう者という考えでいいのかな? ヘッドフォンも少年の葛藤を表す小道具としては非常素晴らしいと思いました。簡潔ながらも少女のアイデンティティが見え隠れして、人物描写がまとまっています。 作法、文章表現、描写などもよくできています。 二ヶ所だけ、本当に細かいのですが、下記のとおり。 >生憎傘を〜の件 → 生憎、傘を〜 >家からひょこひょこ出てくる → 家からひょっこり出てくる 生憎の後は区点を付けた方が読みやすく感じました。 ひょこひょこ=小刻みに〜や軽快な様子を表す事が多いので、ここでは不意に現れた描写を強くする為に「ひょっこり」の方がいいかと思いました。 あくまで私的な解釈で恐縮ですが、参考になれば幸いです。 次回も頑張ってください。 稲荷さんの感想 初めまして、稲荷という者です。 拝読いたしましたので、拙いですが主観たっぷりの感想を書かせていただきます。 とりあえず基本的な突っ込みから。 >時計の針は夜の10時を指すところ。 算用数字ではなく、漢数字を使用する方がいいと思います。 >振動音 二人は聴覚障害者なので、“音”はなくてもいいかな、と思いました。 あえて“音”と表現しているのでしたら申し訳ありません。 『鈴虫の話題を振る→返事が来ない→聴覚障害であることがバレたと思う』 男性の心の流れに違和感を抱きました。 そもそもバレたくないのならそういった話題は極力避けると思いますし、返事が来ないなら来ないでどうしてそのような結論に行き着くのか、私にはいまいち理解できませんでした。 個人的な主観ですが、短編になるまで分量を増やしてもう少し展開する速度をゆっくりとし、出会いの部分やバレたかもしれないという“転”の部分を書き込めば、もっと良い作品になるのではないかと思います。元々の題材は良いと思いますし。 そういった願いを込めて、今回は辛めに“0点”とさせていただきます。 拙い感想ですが、以上です。 これからも執筆をがんばってください。 haruさんの感想 読みました。 良かった〜。超ー面白かった!! めちゃくちゃ…… すいません。でも、本当に面白かったです。 続きと言うより中身の部分をもっと広げても面白かったなと…… と言うかこれなら集中力の無いharuが掌編じゃなくて長編でも読みきれる、ぐらいに面白かったと言う事です。 このレビューだけで4回も面白いと言ってしまった。 次回作、期待してます!!!! 野亀さんの感想 はじめまして、野亀と申します。 いや、正直ここでこれほどの作品に出会えるとは思っていませんでした。 物語は申し分無し。いや、ピカ一。情報量も大きな過不足はないと思いましたし、文章も華美な装飾なく読みやすいものでした。小道具の使い方も二重丸。 欲を言えば、もうほんの少しだけ句読点を増やした方が読みやすいかもしれません。あと、構成レベルではなく文章レベルで、文や文字を削ったり増やしたり、という余地はあると思います。 今回は掌編でしたが、このお話、短編、あるいは長篇で勝負するお気持ちはありませんか? きらきらぼしさんの感想 きらきらぼしです、拝読させていただきました。 素敵な話ですね。 特に前半、もう一度読み返してみると、彼が笑顔に安堵を覚えるのは音がない世界に居るからこそなんだなぁと思いました。そう言えば、会話分が一つもなし。(当たり前なのに、今頃気付いている私って……) なんとなくですが、文章全体で静寂を表していると思いました。 彼が傘を差し出すところで、「上手く口に出しているか分からない」という部分も、恥ずかしくてと言う意味なんだとミスリードされていました。 気になったことは殆ど無かったです。 あるとすれば、彼女がフラフラしていた理由ぐらいでしょうか。 とても良かったです。 ではでは失礼します。 白野 紅葉さんの感想 こんにちは。お読みしたので感想です。 感動しました。それ以外の感想が出てこないです。 >よかったらどうぞ、と上手く口に出せていたかはわからない。 >咲さんに勉強ちゃんとしろと釘を刺された 上のはみんな伏線だったのか……思わず舌を巻くほどの巧さです。 他の方の感想で気付いたのですが会話文がないんですね。 そこもすごいですね。誰も喋ってないし、主人公自体も喋ったかわからない。 会話文で表現してしまうより、「自分は喋った」つもりってことかな。 うまく考え付かないけど、それはそれですごかったです。 これからも頑張ってくださいね。応援してます。 いちふじさんの感想 いちふじです。 もうエリさんの文体が好きなので、新作を読めて嬉しいです。 以下、感想等書かせていただきますね。 「いい話だな」という感想と同時に「凄い描写力だな」と感じました。 会話文なしでどんどん進んでいく話。後半にいくに従って「これは伏線では?」と思いつつ、納得のラストに突入。前作、同様読みやすく入りやすく、最後まで一気でした。他の方も書かれていますが、作中の小道具の使い方も抜群だと思います。 お互いが同じ境遇に悩みつつも、それを打ち明けられないもどかしさが伝わってきて、なんというかこう、あれです。わかってください(笑 最後のくだりも好きです。鈴虫、そうか、そういうことだったのか、そうきたか、みたいな感じで。 「みるのです」で終わらせて読者に余韻と、想像の余地を残す手法もいいなぁとおもいました。 なんだか感想ばかりですいません。 またこういった作品を拝読できたら嬉しく思います。 それでは失礼いたします。 虚無さんの感想 思ったことを出来るだけ書いていくことにします。 はじめまして。 珍しく(あんまり掌編の間は覗かないのですが)高得点を取られていたので、読ませていただきました。 とりあえず、書かれたい文体と使われている語彙がちぐはぐした印象を受けました。 少女マンガ的な文体を目指しておきながらラノベ的背伸びしてるような。 個人的には、すごくリライトしたい衝動に駆られました。 伏線が少な過ぎ、枚数が少な過ぎ。 この話を要約するなら、雨の中で出会った男女はお互いに聾で何故か惹かれるって感じでしょうか。 この作品に伏線が無いとは言いませんが、殆ど話に関わっていないのがわかると思います。 表現だったり行動で示されているから当然ですね。 それがダメだとは言わないですし、そういう伏線は必要です。 問題は、それで済ましてしまっている点と、作品の形式です。 この作品は、通常の掌編(オチの落差でカタルシスを得る)で書かれてるように思われるのですが、作品のテーマはこの形式に見合うものではないと思います。 何故そう思ったかといえば、両方が聾唖であることが提示されても、なんとも感じられなかったからです。 むしろ、他の部分(友達という関係や、それ以上の関係)に主眼が当てられてるように感じました。 もしそうであったなら、やはり足りないものが多いです。 さっきも書いたように、枚数と伏線が足りません。それに描写(特に心理描写や感覚描写)も足りません。深さも欲しいものです。 もう一つ。自分のことを冷めてる人間と語られているのにそう感じませんでした。 冒頭などで提示してから作品を始めるとわかりやすいかもしれません。 悪くはありませんでした。 次回に期待します。 それでは。 タロウタクロウさんの感想 思ったことを少々。 心情描写がストレートすぎじゃないかな。いや、もうエリさんがわざとしとるんわ分かってんで〜。でもな、これは文章やねん。マンガとちゃうねん。マンガなら簡単に読み流していた中に、そういうストレートな心情描写があって、『意外と言っていることが深いな。ちょっと立ち止まって考えてみよかな』ってなるからええねんけど、文章読むんは大抵遅くて、そこにストレートな心情描写があると反発してしまうねん。『それだけが心理と違うねんぞ。もっと他にあるですぞ』てな感じでな。心情描写は抽象的に書いて、なんとでもとらえられるようにするのがベターやと思う。 でもストレートでも突飛な心情描写ならええねんけどな。作者はなに考えて生活しよるんやろ、と思わせられたら読者はどんどん読みたくなると思う。本を読むのは非日常的な視点を楽しめるから、って考える人も仰山おるやろうし。 ぺちゃくちゃいいよるけどそういった技術が自分のものになっとらへんけんな〜。勘的にこの作品はうまいんやろな〜。 tikuさんの感想 もうエリさん、はじめまして。 tikuと申します。 すごく楽しく読ませて頂きました。とくに冒頭の「僕」の一人称がすごく好きです。 大人っぽくて落ち着いていて。ただ他の方も指摘されていましたが、ラノベ的背伸びが感じられました。 たとえば 思う、思いたい、思わせてください。 の部分とか。ここはすごく浮いている気がしました。とくに冒頭がすごくうまく 落ち着いた雰囲気(雨とあいまってすごい素敵でした)とちぐはぐな気がしました。 あと、細かい指摘ですが、 「17,8」は「17、8」ではないでしょうか? たしか「、」と「,」を一つの作品中に 併用はできないと思います。(同じようにたとえば「。」と「.」とか) それとこれは個人的な好みですが、 「見える度脈が」は「見えるたび脈が」の方が読みやすいと思います。ここにいらっしゃるみなさんはずいぶん読書量が多いようなので、問題ないと思いますが、私はちょっと、「度脈」が見えるってなんだ? と思ってしまいました。 あと削れる部分として、 「きっかけは彼女のメールからだった」は「きっかけは彼女のメールだった」にできると 思います。たった二文字ですが、削れる部分があれば削った方がすっきりすると思います。 私が何も考えずにすらすら読んでしまったせいかもしれませんが、 「僕」が「耳が聞こえない」という設定がでてくるのが、唐突すぎるかな、と感じました。そのためか、オチがやや弱いかな、とも思いました。他の方があまり指摘されていないようなので、私だけかもしれませんが。 差別の助長になってないか心配されているようですが、差別の助長には全くなってないです。 心配しなくてもいいと思います。同じく難聴者が主役の小説に有川浩先生『レインツリーの国」』があります。ですから、問題ないですよ。 それでは、次回作もがんばってください。 兼業パン屋さんの感想 はじめまして。 文を読んでいると風景が頭に浮かんでくるような、とても上手な文章でした。一つ一つの表現にも気を使ってらっしゃるのだと感じました。 二人の気持ちの描写も自然に伝わってきて良かったと思います。 心理描写が直接的すぎるとの意見もあったようですが、私は問題ないと思います。一人称形式の利点をうまく利用していたと思います。 情景、心情の表現がとても素晴らしいと思いました。私も見習わせていただきます。これからもがんばってください。 まこきちさんの感想 まこきちと申します。 雨の家路の情景が素敵でした。 最初に、 >昨日はびっくりしたなあ と、語り手が代わるところがありますよね。 そこは面白いと思いました。 うんうんと読んでいこうと思った箇所です。 しかし、です。 >そう打って私はまた携帯を鳴らしてみるのです。 これは抜群だと思います。 しかし、語り手を分散してしまったために、この行の効果が薄れてる気がします。 (もしずっと、彼女がずっと語り手であれば、この行でもっと自分はオチました。) 耳が聞こえない設定も良いしオチも良いと思うんです。 語り手変更、を用いた後に、耳が聞こえないという設定があまりにも大きなものであったため、 うまく相乗効果が得られてないような気がしました。 片方は最初から読者にわかるようにしておくとかすると良いかもしれません。 すいません。自分の感覚です。 ヘッドホンは見事だと思いますが、もうあと一歩ほしかったです。 (プレイヤーがついていない等) 総合的な感想ですが、僕は優しいし、彼女は可愛いですね。 そう思わせる表現力はすごいです。 ストーリーもハッピーなので、読んだ後が爽快でした。 一言コメント ・とてもあっさりしてて、だから初々しい感じがでてたので。 |
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