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「次の方どうぞ」
医者の声に、加納俊介は大きな黒鞄を抱え直し、意を決して診察室の扉を開いた。中はこじんまりとした普通の部屋だ。 初老の医者が丸椅子に腰掛けている。医者に促されて、俊介は向かいの丸椅子に腰をおろした。 「さて……加納俊介さんですね。どうも初めまして」 「こちらこそよろしくお願いします」 二人は挨拶しながら軽く頭を下げる。そして医者は机に向かいカルテを手に取った。 「加納さん、それで今日はどうしましたか?」 話しながら、医者は机の鉛筆差しからペンを取る。 「実は……今日は、この医院のあるお噂を耳にして参りました」 カルテに何かを書き込んでいた医者のペン先がピタリと止まる。 「これ、知人の紹介状です」 俊介の差し出した封筒の中の紹介状を、医者は時間を掛け隅々まで念入りに目を通した。俊介は医者に話し掛ける。 「こちらで常識では……いえ、普通では手に入らない薬を売っていただけるという話を耳にしまして」 顔を上げた医者は紹介状を机に置き、笑顔で俊介に向き直った。 「いいでしょう。それではお話をお伺いさせていただきます」 俊介は一瞬の躊躇のあと、少し声のトーンを抑え、話を切り出した。 「『惚れ薬』を売っていただけないでしょうか」 医者はちょっと驚いた表情をした。 「惚れ薬ですか……。私どもの扱う品としては、惚れ薬は最高級の品の一つです。人気も一、ニを争うため在庫のない場合が多いのですが、しかし加納様は幸運でいらっしゃる。ちょうど最後の一つが残っております。再入荷は恐らく数年後になるでしょう。 ただ……ご存じだとは思いますが、少々値の張る品です」 俊介は手持ちの黒鞄のファスナーを開いた。白帯を巻いた札束がぎっしり詰め込まれている。 「お支払いのほうは大丈夫なようですね」 「お願いします」 医者は人を呼んだ。すぐに見たことのないほど大柄な男が診察室に現れた。 俊介は少し恐怖を感じながら、助手に軽く会釈する。 医者は俊介に話し掛けた。 「何か訊きておきたいようなことはお有りでしょうか?」 「あ、はい。惚れ薬についてなのですが、お噂のように生涯効果が持続するというのは本当なのですか?」 医者は大仰に頷いた。 「ええ、それは本当です。飲んだら最後、そのとき目の前にいた方への愛の源泉は決して枯れることはありません。仮にお相手が他の誰かを愛していたとしても、惚れ薬の力に抗うことは決してできません。どのような事情があろうともその方の元へと駆けつけることでしょう。……ただし」 医者は急に真顔になった。 「ただし、元に戻す薬はありません。ですから、よくよく考えた上での御使用をお勧め致します」 俊介はその言葉に漠然とした恐怖を覚えた。 「……怖い薬ですね」 「ええ、怖い薬です」 医者は受け取った鞄の中身をさっと確認して、鞄を大男に手渡し惚れ薬を取ってくるように指示した。 しばらくして奥の部屋から男が戻ってきた。そして手に握っていた物を医者に手渡す。 それは豪華な装飾が施された、手の平サイズの赤い小箱だった。 「これがその薬です」 渡された俊介がそっと小箱の口を開けると、中央に真珠のような白く輝く丸薬が鎮座している。 「無味無臭で水溶性ですから、意中のお相手のお飲み物などに入れて御使用ください」 「分かりました。どうもありがとうございます」 「いえいえこちらこそ。この度は惚れ薬をご購入いただき誠にありがとうございます。それではお大事に……」 俊介は小箱をスーツのポケットにしまって診察室をあとにした。 ある週末の夜、俊介は夜景の美しいことで知られる会員制の高級レストラン・バーの席で、翔子と待ち合わせをしていた。 都会の煌びやかな美しい夜景が、音もなくガラスの向こうに広がっている様が、俊介にはもの悲しく映って見えた。俊介は小さいため息をつく。 二十分ほど遅れて翔子がやってきた。 「ごめんなさい、俊介さん。仕事が予定より長引いてしまって」 翔子は、向かいの椅子にあわただしく腰掛ける。椅子が軋んだ。 「いや、気にしなくてもいいよ、翔子さん。僕もさっきここに来たばかりなんだ」 「嘘ばっかり。俊介さんが時間に遅れた所なんて見たことないもの」 「はは、さすがは翔子さん。何でもお見通しなんだね。でも本当に気にしなくてもいいんだよ。ここの夜景は最高だから」 俊介と翔子は、美しい都会の夜景の傍で向かい合った。 「何か頼もうか。そうだな、お酒でいいかい?」 「ええ、お任せするわ」 俊介は傍にいたボーイに、ジントニックを二つ持ってきてくれるよう頼んだ。 少し仕事の話をしているとボーイがお酒を持ってきた。 俊介と翔子は、グラスを手にとって静かに見つめ合う。二人は軽くグラスを合わせた。 レモンとアルコールの芳香のする澄んだジントニックに口をつけながら、俊介はあの日の医者の話を思い返した。 惚れ薬……本当に効果があるんだろうか……。 スーツの右ポケットには、例の小箱を忍ばせている。 追加で二人分のマティーニを頼むと翔子が席を立った。しばらくは戻ってこないだろう。 ボーイがマティーニを置いていった。俊介は、何となくマティーニを夜景に重ねて眺めてみる。グラスに小さな宇宙が浮かんだ。俊介はポケットからおもむろに小箱を取り出す。 ……よし! 俊介は真珠のように輝く惚れ薬を、マティーニの小宇宙にそっと沈めた。真珠は細やかな泡とともに消えていった。 それからしばらく、二人はお酒を飲みながら談笑して楽しい一時を過ごした。そしてどちらからというわけでもなく、二人の視線が重なった。翔子は頬を赤らめる。 「私、すっかり酔ってしまったみたい。こうして俊介さんと一緒にいると、まるで夢の中にいるような幸せな気持ちになるわ……」 翔子の陶器のように白い肌がほんのり朱に染まって、少し開いた胸元が色っぽく映る。俊介は、そっと翔子の手をとった。 「翔子さん……あなたが好きです。僕と、一緒になってくれませんか」 「俊介さん……」 翔子は瞳を潤ませて、小さく恥じらうように頷いた。 「……はい、俊介さん」 これは凄い! まさかこれほどとは! 人智を超越した惚れ薬の効き目には、誰も抗うことはできない。 ◇ 数ヶ月後、由緒ある荘厳な教会で、盛大な結婚式が執り行われた。広大な式場には、各界の著名人、有力者などが多数出席した。 そして北条財閥総帥である父に手を引かれ、式場の中央を貫くウエディングロードを静々と進む純白の花嫁。その姿は、二百キロはあろうかという太りきった『白ブタ』であった。 その先で花嫁を待つのは、細身の長身に白いタキシード姿が眩いばかりに映える、社交界の貴公子と謳われる美青年である。 凛々しい貴公子と相撲取りのような大女は、じっと見つめ合い、それから老神父の方へゆっくり向き直った。 神父は花嫁を見て、おもむろに口を開いた。 「汝は、その男を生涯、愛することを誓いますか」 「はい、誓います」 北条翔子は額に玉の汗を浮かべながら宣誓した。 神父は新郎に問い掛けた。 「汝は、その女を生涯、愛することを誓いますか」 「はい。生涯愛することを、ここに誓います」 晴れやかな笑顔で加納俊介は答えた。 「それでは誓いの接吻を……」 俊介は、分厚い唇を寄せて覆い被さってくる白い肉のかたまりを前に、胸が熱く高鳴った。……嗚呼、あの惚れ薬、あれは本当に素晴らしいモノだ。こんなにも翔子が愛おしく思えるのだから。 地位も名誉も権力も魅力的だが、愛のない人生など送りたくはない。 万雷の祝福が二人を包んだ。 |
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●感想
キミドリさんの意見 こ、これは面白い! いつも読むだけで感想はおとさないんですが、思わず書きたくなった。どうもキミドリです なんといってもオチが秀逸。 どんなオチなんだろうと期待もせずに読んでいたんですが、「なるほど!」と声をだしてしまいました。 いやはや面白い。 携帯なんであまり長くは書かないですが、とりあえず面白かったの一言を置いていきます。 ではでは、良い掌編をありがとでしたー 古城アサギさんの意見 こんにちは、古城アサギです。 ○ 良い点 とても面白い!そう素直に感じました。 惚れ薬系はいくつか読んだ事がありますが、望んで自分が使うのは初めて読みました。 最初は惚れ薬を飲ませて後悔する話かな、と思ったのですが、まさかこんなオチだったとは! 裏切られました。とても良い意味で裏切られました。 ○ 課題点 最初に翔子が現れた時に、美人っぽい描写を加えた方が、読者は騙されるかな、と。 豚の容姿を褒めるのは難しいので、髪や、服装などで美人っぽく演出するとか。 例)亜麻色の髪が、夜風にふわりと舞う。(美人でもブスでも同じ現象が起きるパターン 急いで来たのか、少々荒い呼吸と共に豊満な胸が上下する。(デブをグラマーに脳内変換 以上です。 それでは、次回作も頑張ってください。 燕小太郎さんの意見 燕小太郎です。感想を頂いたので、コメント返しに参りました。 最後のオチは良い意味で裏切られました。予想だにしない展開で、最初はヒロインが惚れ薬の副作用で激太りし、主人公が後悔する話かと勘違いしたほどです。残念なヒロインを愛するために自分が飲むというのは、ううむ、考えませんでした。 ただ、どうも自分とは合わないのか、凄く面白いとは感じませんでした。 仮にも女性に対して、『白ブタ』という表現に悪意を感じたのが一つ。 最後のオチが若干、ダラダラと間延びしたかな、という思いが一つ。 また、診察室でのシーンをあれだけ長くとる必要があったのでしょうか? 『惚れ薬』の説明だけを端的に行えば、もっと短くまとめることもできたのではないかと思います。 これらはかなり私情を挟んだ意見になっていると思いますので、違うと思われたなら無視してください。 拙い感想になってしまいましたので、参考になりそうな部分だけ取り上げてきただくと幸いです。 リシアンサスさんの意見 はじめまして。 リシアンサスです。 昼御飯のついでに読ませていただきましたが、最後のオチの秀逸さに思わず吹いてしまいましたwww まさか惚れ薬をああ使うとは…… こういう使い方もあったのか、と妙に納得してしまいました。 文章に関しては、改稿されたとあり、また元の文章を知らないので何とも言えませんが、自分の見た限りでは特に引っ掛かるところは無いように思えます。 次回作にも期待してます。 それでは失礼します。 サテライトさんの意見 読ませて頂きました、サテライトです。 なんと秀逸なオチ。 この一言につきました。 惚れ薬を飲ましたはいいがどんどん太っていった……みたいなオチかとばかり思っていましたので、良い意味で裏切られました(汗 あと、オチを知ってから読み返して気づいたのですが >椅子が軋んだ とかは伏線だったのですね。 文章面に問題は見当たらなかったと思います。ただ、やはり私も白ブタは言い過ぎかな?とは思いました。 しかし、別の表現が思いつかないorz 難しいところです。 これぞ掌編、みたいな作品でした。面白い作品を有難うございます。 拙い感想ですが、失礼致しました。 外道さんの意見 面白かったの一言に尽きます。 私は掌編なんかはあんまり考えないで書いちゃうんでこういう練りに練られた作品は非常に高嶺の花で羨ましいですね。 文章も綺麗で夜景のシーンとか好きでした。 もしかしたらなのかもしれませんが最初の医者との会話はもっと削るかなしにして惚れ薬の説明だけ地の文でしてしまってもいいのかなと思いました。 ま、惚れ薬自体が特別なものなのでこれくらい説明的な会話があってもちょうどいいという気もしますけど。 リーロンさんの意見 こんばんは、ただのすけさん。 終末……じゃない、週末から風邪で寝込んでおりまして、ちょっと出遅れてしまいました。すみません。 で、新作……じゃなかった、改稿作読ませていただきました。 えーと、これは正直評価が難しいですねえ。 というのも、自分は改稿前作を読んでいるので、構成とオチに変更が無い本作は普通に再読しているような感じになってしまったのです。本作はオチ勝負なので、オチを知っているか否かは結構大きなポイントで、再読者にとっては当然驚きは無いわけです。 と、一応前置きをしておいて、本作はそれでも面白かったです。 読者の思い込みを計算した巧みで見事なミスリードだと思います。 ミスリードのお手本といってもいいと思います。 細部に磨きを掛けられたご様子で、ブラッシュアップも成功していると思います。 好みの問題としては、自分もやはり前半の医師とのくだりは、やや冗長に感じました。しかし、これはあくまで好みの問題であると思います。 総じては良作であると思います。もともと良い作品に更に磨きが掛かったとは思います。ただ、再読ということで点数の方はちょっと割引させていただきました。 改稿前作の感想と全然違うことを言っていたらスミマセン。 いやあ、実はそれもあるから改稿作の感想は書きにくいんだ。自分のようないい加減な人間は特に。 ホント、テキトーな人間の言うことですので、テキトーに聞き流してください。 次は新作を期待してますよ! 奴隷さんの意見 ふぉぉぉ!その手があったかぁぁぁ!! すいません、取り乱しました。はじめまして奴隷といいます。 非常に面白かったです。 惚れ薬と聞いたら、自分だったら普通は好きな相手に使うと考えてしまい、好きではない相手を好きになるために使用するという考えはまず思い浮かびません。 しかも、オチになるまでそれに気付かせない辺りが巧いです。 薬を入れる描写ではなんだ普通に使っちゃうのかとかスゲーあっさりと騙されてしまいました。 ただ、皆様が仰るようにヒロインの描写があんまりにもあんまりだった気がしますので、少し柔らかい表現にした方がいいかもです。でも、個人的にはあのくらい露骨な表現も好きです(笑 自分としてはドストライクな作品でした。 次回作も期待しています。頑張ってください!! ガサイスズさんの意見 はじめまして、執筆暦数ヶ月な若造ガサイスズです。 寒さが増し布団に縛り付けられて惰眠を貪るように毎日を過ごしている今日この頃……。 とても面白かったです! まさか自分に惚れ薬を使うとは思っても見ませんでした。 ですが、バーのシーンで翔子がすでに俊介に気があるように見えて、惚れ薬使う必要あるか? と思いました。そこをもう少し変えるとより読者をミスリードできると思います。 僕も友人に「超大型暖房器具」「黒豚」と呼ばれるような、オデブなので惚れ薬使ってでも僕に惚れようとしてくれる人現れないかな〜、などと妄想しながら読ませて頂きました。 個人的には最後の >地位も名誉も権力も魅力的だが、愛のない人生など送りたくはない。 に感動しました。良い男ですね俊介。 言いたい事だけ言ってまとまりのない感想で申し訳ありません。 これからも頑張ってください! irioさんの意見 おはようございます。 見事なオチ!想像を超えた内容に驚きました! 惚れ薬の入手までが冗長気味である、との意見もあるようですが、 私は逆にそっちが長いから面白いのかなっと思います。 素人意見ですが、素直に心から楽しめた作品でした。 らうらさんの意見 とても面白かったです。 惚れ薬というと酒などに混ぜやすいよう「粉薬」と考えがちに思うのですが、「真珠のような丸薬」としたところに、ただのすけさんのセンスを感じました。 オチも予想外で、皆さん仰る通りすっかり騙されてしまいました。ただ、「白い肉のかたまり」を「こんなにも愛おしく思える」と表現しているあたりが気になります。「白い肉のかたまり」があくまで第三者視点の描写ならいいのですが、どちらかというと主人公の感想に見えるため、主人公に「薬が効いていない」状態の視点があるように思えました。そのせいで、「ものすごい効き目の惚れ薬」の威力が少し薄いように感じてしまいます。あえてかもしれませんが、そこだけ。 これからも楽しみにしています。 類崎 夜騎士さんの意見 こんにちは。類崎です。 参考になるものを……と目録を見回っていたとき、この作品が目に留まりました。その段階ではまだ点数という数字でしかこの作品の良さを認識できなかったはずですが、実際読んでみて非常に驚きました。 最初の医師の場面では正直、あまり面白そうだとは思いませんでした。なんというか、単調で、尚且つありきたりな設定だと。 しかし、最後の最後、センス溢れるオチには感情が圧倒されました。 なるほど、欠けていた愛を補ったため、まさに理想の生活を手に入れたわけですね。 話が一転しますが、ある人がありきたりな材料を渡され、これで料理を作れ、といわれます。その人はきっと、ありきたりな料理しか作れないでしょう。しかし、あなたは思いがけないセンスで、まったくありきたりではないものを作り上げてしまった。 まぁ下手で面倒くさい例え話はおいて置いて、素晴らしいの一言に尽きます。 私がこんな設定を用いたら人の心を射止めるどころか自滅してしまって、オリジナリティのかけらもない作品ができそうです。 良作、本当にありがとうございました。 御鶴さんの意見 はじめまして、御鶴と申します。 「惚れ薬は高らかに愛を謳う」を読ませていただいたので、稚拙ながらも感想を書かせていただきます。 ※ネタばれを含みますので、未読の方はご遠慮ください; まずはっきり言うと、丁寧に書かれていますし、文章も非常に読みやすかったです。 ただ中盤はやや失速しているような感じでした。 という思いは、落ちですべて吹っ飛んでしまいましたがw いや、落とし方が秀逸ですね。 自分の想像は「ああ、相手も入れていたんだろう」でしたが、まさかこっちで来るとは思っていませんでした。 確かに、愛のない生活は送りたくないですね!(違 掌編という感じがしたのと、まさにお手本のような作品でした。非常にらしく、また面白かったです。 皆さまご指摘されているとおり、僕もいきなり表現が「白ブタ」というのには面喰ってしまいました。 ただこれは確かにイメージとしてはつかみやすいとは思うのですが、いやはや、難しいですね; ただ僕は額面通りに読んでしまえたので、あくまでも冷静に客観的にみた場合の意見です。 それにしても自己犠牲的な、けれど社会的な話でしたね。 落ちではくすりと笑えましたし、序盤から終盤でははらはらと読めました。またこれは自分の話ですが、裏切られて「やられた!」と思えました。 面白い作品をありがとうございました。 また機会がありましたら、ぜひ読ませていただきます。 短いですし、指摘もできませんでしたが、乱文失礼しました。 巧鎖さんの意見 こんばんは、拝読させていただきました。 完成度の高い話ですね。まるで掌のお手本のような話と思ってしまいました。題材の惚れ薬自体はあり来たりだったのでどうにかして外して来るだろうとは思っていましたが、まさかあんな外し方をして来ようとは。 とりあえずあんな怖い薬を飲み込んだ主人公に乾杯! それで個人的に凄く僅かながら気になった所があります(揚げ足以下の何かを取るようで申し訳ないのですが)。 冒頭の、怪しげな取引についてです。 いえ、それ自体は全然問題なくて。金とか伏線もありますし怪しげな雰囲気も出てて良いと思うのですが。えぇ、なので本当に個人的なものなのですが、ここまで怪しげなら惚れ薬取り扱うのも納得なのですが。やはり惚れ薬は怪しい取引に比べてあり来たりかなぁ、と。 ……本当に好みの問題になってしまってるのですが、一読者のそんな感慨があったことだけ報告しておきます。 それ以外は良かったですし、オチなんかは完全に死角からやられた気分でした。 そして読了後に二人で薬を入れた(であろう)お酒を飲んでるシーンについて思いました、私のあのハラハラ感は一体!? ではでは、次回も頑張ってください。 キミドリさんの意見 思わず、「そうきたか!」と膝を打ってしまいました。 しかし、他の方が批評にもあるように、「白ブタ」や「相撲取」の表現は直接的すぎて、 ちょっと抵抗がありました。(インパクトはあるんですけど) 遠まわし的に、しかし美しい感じがする太った女性の描写の方が、 もっと、「惚れ薬効いているんだなぁ」と印象付けられるのではないでしょうか。 |
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