朱夏さん著作
あるところに、不幸な少女がいた。
少女には母親がおらず、父親と二人きりで暮らしていた。父親は朝から晩まで働きづめだが、収入は少なく、とても裕福とはいえない家庭だ。細々とした生活を送っている。
しかも少女には、友達と呼べるような存在は一人もいなかった。貧しさのせいだ。
いつも粗末な服を着て、身だしなみの整っていない少女に、他の子供たちは近寄ろうとしなかった。まれに興味を抱く者がいても、その親が出てきて、少女から引き離してしまう。
少女は孤独だった。毎日を寂しく、退屈に過ごしていた。
そんな少女を見かねて、父親はある物を買い与えてやることにした。絵を描くための筆、絵の具、そして数枚の画用紙だ。これなら、一人でも退屈しなくてすむ。
本当はきれいな服を買ってやりたかったが、とてもお金が足りなかった。
そのささやかな贈り物を、少女はとても喜んだ。顔をほころばせて、部屋の中をくるくるまわる。すその破れたスカートがひらひらと舞った。
次の日さっそく、少女は絵を描いてみることにした。近くの野原まで出て、周囲を見回す。被写体を探しているのだ。
少女はそこに咲いている、一本の花に目をとめた。黄色い花びらが、風にそよそよと揺れている。
これにしよう。花のそばに、少女はちょこんと座った。道具を取り出して、さっそくそれを描きはじめる。
絵を描くのは初めてだったが、予想以上に楽しい体験だった。花と絵を見比べながら、はずんだ気持ちで筆を走らせる。
三十分もしないうちに、一枚の絵が描きあがった。真っ白な背景の中に、黄色い花が一輪咲いている。とてもそっくりとは言えないが、かわいらしい絵だ。
絵の出来に満足していると、そこに一頭の蝶がやってきた。コバルトブルーの羽をした、きれいな蝶だ。やがてそれは、花の上にとまると、蜜を吸い始めた。
その姿があまりに愛らしいので、少女は蝶を、自分の絵に描き加えることにした。筆をバケツにためた水で洗うと、今度は青の絵の具をつける。蝶が逃げないうちに、ささっと描き写した。
今度こそ完成だ。画用紙の上に、青と黄色が淡く浮かんでいる。
今日はこれでおしまい。少女は道具を片付け始めた。画用紙は数えるほどにしか持っていないのだ。一度に使ってしまってはもったいない。
少女はその日、幸せそうな顔で過ごした。
次の日、驚くことが起こった。少女が昨日描いた絵を見てみると、そこに蝶の姿がなかったのだ。
黄色い花だけが、寂しげにぽつんと咲いている。どことなく元気がない。今にもしおれそうだ。
少女は不思議に思いつつも、新しい絵を描くため、野原に出かけようとした。しかし、窓から外を覗いて、とりやめることにする。雨が降っていたからだ。
つまらないの。少女は一人つぶやいた。これでは外に出れないし、部屋の中には描きたいものなどない。
しかし少女は、道具類を取り出し、絵の準備をした。描くものがないのなら、自分で想像したものを描こう。そう考えたのだ。
何を描こうか迷ったあげく、馬を描くことにした。豊かなたてがみ、がっしりした体、そして細くしなやかな脚は、少女にとって魅力的な存在に思えたからだ。
こげ茶色を、紙の上に薄くのばしてゆく。丁寧な手つきで筆を動かしていくと、大きな馬の絵が、あっという間に出来上がった。
完成した絵を壁に貼り付ける。今日一日、それを眺めて過ごそうとした。
しかしその時、少女は妙な違和感を覚えた。何だろう。今、この馬が動いたような……。
違和感の正体をつかもうと、絵の中の馬をじっと見つめる。すると、馬が何度か首を振った。確かに動いている。
少女は驚き、壁から飛びのいた。なんてことだろう。魔法の力でも働いているのだろうか。
何も言えないままに立ち尽くしていると、そのうち、絵の方に大きな変化があった。
馬がしっぽを大きく振ったかと思うと、どこかへ駆け去っていってしまったのだ。どんどん小さくなり、やがては見えなくなってしまった。
そしてその絵は再び、何も描かれていない真っ白な画用紙に戻ってしまった。痕跡はどこにもない。
ありえない出来事に、少女はすっかり目を丸くしていた。まさかこんなことが起こるなんて。
だが同時に、わくわくした気持ちも、少女の中に芽生え始めていた。描いたものが、まるで生きてるみたいに動き出すのだ。これ以上におもしろいものなど、滅多にあるはずがない。
そして少女は、絵を描くことに熱中していった。生きた動物を中心に、いろんなものを描いていく。
ただ動物を描くだけでは、馬のようにいなくなってしまう。だから、犬なら鎖を、羊なら柵を、魚なら水槽を描き加えた。
描きあがった絵を見つめているのは楽しいし、本当に動物を飼っているような気分にもなれた。毎日が幸せな気持ちだった。
しかし、それも長くは続かない。絵を描く紙が、残り少なくなってしまったのだ。
最後の一枚を手にとって、少女は何を描こうか頭を悩ませる。
なかなか答えが出ないため、少女は散歩に出かけることにした。気分転換するためだ。
その日の空は、よく晴れていた。ソーダ水のように青く、透き通っている。やさしい風が、少女のほおをなでていった。これなら、名案が浮かびそうだ。
近くの野原まで出かけると、ひとつの水たまりが目に入った。先日降った雨のせいだろう。
覗きこむと、少女のあどけない顔がその中に映った。まるで鏡みたいに。
いいことを思いついた。表情をぱっと輝かせて、道具を取り出す。絵は、すぐさま完成した。
少女が描いたのは自分自身。つまり自画像だった。少女とよく似た女の子が、紙の中で一人たたずんでいる。
そのままでは、あまりに寂しい。少女は何かを描き加えようとした。たとえば、遊んでくれる友達とか。
だが描こうとしても、なかなか筆が進まない。それも当然だ。少女には友達がおらず、誰かと遊んだことなどないのだ。うまく形にならなくて、すぐに歪んでしまう。
いつまでたっても、絵の中の女の子は一人きりだった。何をしたらよいかわからず、顔を困らせている。
ふと、少女はいいことを思いついた。退屈しないように、絵を描く道具をあげよう。それなら、一人でも大丈夫だ。
さっそく描き加えると、女の子は嬉しそうに絵を描き始めた。それを見て、少女もにっこりとほほえむ。
女の子はさまざまな絵を描いた。果物や猫、または鳥など。
そして驚くことに、それらもまた、動き始めていった。少女が動物を描いた時と、まるで同じように。
最後に、女の子はあるものを描いた。それは自画像だった。しかもその自画像に、絵筆などを与えている。さらに今度は、その自画像までもが絵を描き始めた。
不思議な光景に、少女は息をのむ。自分のしたことが、絵の中で幾重にも渡り、繰り返されているのだ。
これはいったい、どういうことなのだろう……。
「どうなってるの……」
わたしは手を震わせながら、一枚の画用紙を見つめていた。紙の中では、少女たちによる絵の連鎖が、今も続いている。
最初は軽い気持ちだった。ただなんとなく、自分の姿を絵にしてみようと思って、それで少女の絵を描いたのに。
不幸な少女は、まさに自分そのもののつもりで描いた。それがまさか、動き出してしまうなんて。
「これは何なの……」
もう一度つぶやく。何が起きてるのだろう。自分は何者なんだろう。まるでわからない。悩んだあげく、一つの結論に思い至る。
もしかしたら、わたしも誰かの……。
二回目の投稿です。ご感想などいただけたら幸いです。
ああ、なんて微笑ましい少女なのでしょうか!
……だのに、まさかオチーがホラーとは!
全く想像していませんでした。いやお見事です。終盤までのほっこり感も合い間って強烈なラストでした。
ただ思ったのは、「つまんないの」という台詞は「」がありませんが、後半以降は「」をつけて少女に喋らせています。 此処は統一したほうが良いと思います。
そして、
>不思議な光景に、少女は息をのむ。自分のしたことが、絵の中で幾重にも渡り、繰り返されているのだ。
これはいったい、どういうことなのだろう……。
「どうなってるの……」
わたしは手を震わせながら、
一人称で書き進めている為、此処に少し違和感を覚えました。
というのは、このシーンを読んでいる読者は、オチの『無限ループ』という事実に気づく前に、
『少女が少女の絵を描いている』事に対して「ああ、微笑ましい……!」と思ってしまうからです
少女の不安そうな心理描写と、読者の心理が此処だけ食い違い、
「どうしたのだ少女よ!」とオチに気づくまでに微妙な違和感を覚えてしまいます。
ですから、少女が「もう一人の私が絵を描いている」⇒「これ私も絵の中ね?」という考えの流れになるわけですが、この『⇒』の間にはっきりとした心理描写を入れたほうが読みやすいかと思います。
「それを見た瞬間、私の背筋は凍りついた」とかですかね?
いやもしかしたら私以外の人間はすぐにループに気づくものなのかも知れませんが……一人の馬鹿の意見と思ってください(´∀`)
長文になってしまい、しかもごちゃごちゃしてしまい申し訳ありません、
上手く伝わったでしょうか……;
次作も楽しみにしています!
感想返しと言うことで、拝読させていただきました!
これはあれですねー、鏡を対に置いて片方に物を移すと永遠に反射していくという……うまく説明できません……(^^;
最初に少女のかわいらしい日常を描き、最後でホラー展開のどんでん返しにすることでホラー要素が際立っているように感じました。
最初は、綺麗な服やお金を書いてうはうはな展開を予想した下卑な私でしたがまさかこのようになるとは……。
しかし一点だけ気になったところがありまして、父親といったキーワードがある時点で、最初の少女がオリジナルっぽいのかな?(少女は絵に父親とかは書いていないので)と思ってしまいました。 個人的にはちょっと無理がありますが『野原で遊んでいた少女は、画材と画用紙が落ちているのを見つけた』といったほうが、少女自身も描かれた対象であるようなイメージがしやすいように感じます。
ということで僭越ながら評価を残させていただきました……。
面白い作品でしたので、これからも執筆活動頑張って下さい!!
はじめまして。拝読しましたので感想を。
柔らかく淀みなく、美しい文章です。綴られる物語りも高いレベルで纏まっていると感じました。
私から文句をつけるようなことろは殆ど見当たりませんでしたが、それでは参考にならないと思いますので、ごくごく細かいことですが気になった点を指摘してみます。
まず文章。
美しい描写がたくさん見られました。
>そのささやかな贈り物を、少女はとても喜んだ。顔をほころばせて、部屋の中をくるくるまわる。すその破れたスカートがひらひらと舞った。
少女の可憐さが目に浮かびます。このサイトには文章が巧い方は大勢いらっしゃるのですが、こういう読んでいて幸福な気持ちになれる文章には、そうそうお目にかかれません。
>違和感の正体をつかもうと、絵の中の馬をじっと見つめる。すると、馬が何度か首を振った。確かに動いている。
>馬がしっぽを大きく振ったかと思うと、どこかへ駆け去っていってしまったのだ。どんどん小さくなり、やがては見えなくなってしまった。
絵の中の馬が動き出すという有り得ない情景が、繊細、そしてリアルに描かれています。
次に、物語について。
絵に描かれた事物が動き出すアイデア。絵を描く少女の合わせ鏡のような無限ループと、自分自身の存在への疑い。
これらの着想そのものは、さほど目新しくはありません。が、着想をどのように作品化するかというところに書き手の手腕があるわけでしょう。その点で、本作を興味深く読ませて頂きました。
冒頭からラスト直前までの三人称パート。ここは外国の童話の翻訳物を思わせる文体だと感じました。
同じ内容を普通の文体で書くならば、情景描写や会話に筆を割かなければならず、たぶんこの枚数にはおさまりません。そこで掌編の尺にこだわるなら展開を省略するか、描写やセリフを最小限にして叙述的に書くか。そのどちらかになると思います。でも、前者の方法ですと作品が難解になりやすく、後者は普通に書くと味気なくなります。
簡素だけれど雰囲気のある叙述として、本作の翻訳童話風の文体は巧い選択だなと感心しました。このあたり、参考にさせて頂きたいです。
ただ難点も。
この文体ですと読み手の日常感覚からかなり距離感があるので、作中人物に感情移入はしにくいように思います。
たとえば少女が蝶の次に選んだ画題。馬ですよね。これは現代の日本人ですと中々出ない発想だと思います(競馬ファンをのぞくw)。
ラノベ作法論的に言えば、世界観が中世ファンタジーっぽいわけです。
で、何が言いたいかと言いますと。
ラストの一人称パート。
これは物語世界を読者の日常感覚に引き寄せて、
>もう一度つぶやく。何が起きてるのだろう。自分は何者なんだろう。まるでわからない。悩んだあげく、一つの結論に思い至る。
>もしかしたら、わたしも誰かの……。
ここに着地させることが目的かと。でも、それに関しては、童話風パートと一人称パートの距離が大きいので、あまり成功していないような気がしました。
まあ、そんなことを思ったわけですが、これは欲を言えばというレベルの話であって、本作の完成度は高いと思います。素直に感服しています。
また上記の解釈が単に私の読み違えでしたら、笑ってスルーしておいてください。何がしかの参考になれば幸いです。
私からはこれくらいです。執筆お疲れ様でした。
感想ありがとうございました。
前半の内容は、自分の作品と同じで(失礼かもしれませんが)登場人物の気持ちの変化を描いたような作品かと思いましたが、途中からホラーだとわかった時、そういうおちかよ、って思い、少し驚きました。
つまり、面白かったと言いたいってことです。あと読みやすかったし、訂正すべきかしょは、すいません見当たりません。参考にならずにすいません。よかったです。
1つ言うならば、どっかで聞いたようなおちだったりしたようなきがするので、新しい自己流の斬新なおちだったらいいのにな、っておもいました。
というか、そんなことできる人はほとんどいないと思うので、全体的に良かったと思います。
水槽や柵を書き加える辺り「頭いい少女だなー」と感心しました。
すると画用紙も檻の一種だという暗示かなにかでしょうか。
でもそれだと絵の少女が外へ動き出そうという気配がないことと矛盾する……。
まあこれは辻褄合わせに過ぎませんし、論理でなくどう感じさせるかという作風なので細かいところは気にしなくてもいいのでしょう。仮にそういう部分が噛み合う線があったらストライクだったというだけです。
文も内容もまとまってると思います。
作品拝読いたしました。
ほのぼのした作風から一転して、ホラーな落ちという展開は、見事の一言です。現在進行形の無限ループ。想像するだけで怖いですね。
ただ気になったのは人称の変化です。
恐怖感をあおるためには「わたし」表記にしたのかもしれませんが、急な変化で少し戸惑ってしまいました。
普通に
「少女は一つの結論に思い至る。
もしかしたら、わたしも誰かの……」
という表現でも問題ないと思うのですが。
あと最後に描くのは普通友達じゃないかな、と思ってしまったのですが、よく考えてみたら少女には「友達」がいなくてよく分からなかったため自分を描いたのですね。
この辺りの設定は上手いなと感心しました。
それでは。失礼します。
拝読いたしましたので、感想を。
結末部分が印象に残りました。
乙一氏のホラー小説を思わせる作品だったと思います。
次回作も期待しております。
拝読させていただきました。
非常に可愛らしい内容で、愉快に絵を描くところでは、序盤の女の子の不幸さに関する内容など完全に忘れ去っていたほどです。
しかし序盤の陰鬱な文章は、ラストへの布石でもあったようです。絵の中の女の子に画用紙を与えたあたりで得体の知れない恐ろしさが身を覆いました。
ただ思うのは、最後の最後まで不気味さと可愛らしさを共存させ手欲しかったな、というものです。
最後のフレーズは、ホラー小説の一文のようです。それを意識されたのかもしれませんが、ここに少女らしさが残っていれば最高でした。
それでも総じておもしろかったです。アイデアと文章力がすごい。楽しい時間をありがとうございました。
非常に完成度の高い作品ですね。
文章、内容ともに申し分ないと感じました。
また文章と内容の雰囲気がマッチしているのも良かったです。相乗的に魅力を高め合っていると思います。
オチはこのままでも充分に面白いですが、ループ現象を強調することでもっとインパクトを高められるようにも感じました。
・たとえば、少女が自画像を描くときに、自分そっくりに粗末な服にしてしまう(ことを強調する)。
・寂しくないように、父親も描き込んであげる。
・画材道具を描き込むと、絵の中の父親がそれを見つけて少女に渡してあげる。
こういった描写を追加することで、少女の貧しさ・父親の存在・母親の不在・画材道具の登場など、物語中の要素すべてがループ現象を強調するための意味を帯び始めると思います。
結果的にラストのインパクトも高まるのではないでしょうか。
以上、参考になるかは不明ですが、読後に考えたことをそのまま書かせていただきました。
個人的にも非常に勉強になりました。ありがとうございます。
りりんです。
凄いですね。前半の暗い童話のようなお話から、明るく終わるのかと思えばまさかのホラーおち、見事です。
それを違和感なく書かれているところが秀逸なんでしょうね。
うぉぉぉぉぉぉぉお――←
やばい、鳥肌物です。勿論いい意味で。
始めの方は、不幸な少女がやっと希望を手にした、といった風だったのに、最後にはホラーオチ。
夢見て恐怖する、そんな作品。とても面白かったです!
どうも、ゆき雪です。
高得点入り、おめでてうございます。
……これでもう、私がどんな感想を残しても大丈夫ですね……?
と、脅し文句から始まりましたが、まじめに、正直に書きます。
まず、なぜ0点かというと、高得点小説というほど面白くなかったからです。なんでこんな高得点がついているのかわからないくらいに。
まず、オチ微妙でした。
一人目の少女が描かれた瞬間にわかってしまったこと。ホラーというには怖くもない、ほのぼのとも言えない。
他の方も言っていましたが、父親が出てきているから無限ループとは読みとられにくいと思います。
それとこんな細かい所を言うのも傲慢(?)ですが……原点に帰り、なぜ貧乏で母親も友達もいない設定が必要だったのか。オチを活かすには、もっと最適な物があったと思います。
言い換えれば、オチと関連した設定を用意すれば、さらに良くなるのでは? ということです。
あとは個人的な好みです。
1、前半の寂しい少女。
2、中盤の不思議な絵筆。
3、終盤の無限ループ。
話をこの三つに分けます。自分は1と2の流れは好きなのですが、3は個人的な好みから著しく外れていました。これが詰まらなく見えた原因かもしれません。
さて、少々厳しめにいきましたが、こんな風に感じる人もいるんだ、と心に留めておいてもらえれば、感想を書いた身としては幸いです。
いまだにこの作品の良さがわからないのですが……高評価をとられているようですし、自信を持ってもいいと思います。
それでは、失礼しました。
はじめまして。拝読させていただいたので、少しばかり感想を。
主人公の内面をどんどん表現している分、少女の気持がよくわかりました。
やわらかい文章、そして最後の背筋をそっと撫でる恐怖が、童話のような雰囲気を与えていました。
自分と同じ行動をとる絵の中の少女たちに、主人公が自分は何者なのか恐ろしくなる場面、個人的には好きなのですが、前の内容と少し矛盾が生じてしまっている気がします。絵の中の少女たちは絵を描く行動しかしませんが、主人公は父親に道具をもらっていますし……私の捻くれた考えかもしれませんね。細かい描写を省くのも、ひとつの技だと思いますし。
では執筆活動がんばってください!
うおお……。さむけがします。
おもしろいですね、すごい。
ひきこまれました。よかったです。