ヘパチカさん著作
「れさやど、がだんたっいはにめとをかんけはめじ……」
高校に入ってすぐの頃、授業で朗読を指名された彼女は、可愛らしくも凛とした声で意味不明な事を口走った。
しかし入学して一年もたった今では、その様な光景を見る事もなくなった。訳のわからない事を言って授業を妨げる彼女を、先生たちが敬遠した
からだ。
そんな彼女と僕は今、授業から解放された生徒たちで溢れる廊下を、流れに逆らいながら歩いている。一緒に図書室で勉強するという約束を果た
すためだ。
僕は横に視線を向ける。ありふれた学校の風景の中で、異彩を放つ彼女。黒く艶のある少し短めの髪を揺らす彼女は、進行方向とは逆を向いて歩
いていた。
「なぁ、普通に歩かないか? また怪我したら大変だろ?」
「怪我をした時の約束は守ってるよ。田中がいるときは、その限りじゃないよね」
確かに僕との約束は破っていない。階段から落ちて怪我をしても、頑なに歩き方を変えない彼女。ならせめて僕がいないときは前を向くって事で
、彼女に約束させたのだ。
「景子はなんで、いつも後ろを向いて歩こうとするんだ?」
「ボクは後ろを向いて歩いてるんじゃないよ。後ろに進んでるの。たどり着いた先が同じ場所だとしても、前に進んだ君と、後ろに進んだボクは精
神的には違う場所に立ってる」
彼女の言う事は、相変わらず訳がわからない。こんな事を常日頃から言う彼女は、クラスメイトからも忌避される存在だった。
そんな話をしているうちに図書室についた僕らは、適当に空いてる席に座ると早速参考書とノートを広げる。
「早速なんだけど、数学のこの問題がよくわからないんだ」
僕たちの成績を知ってる人たちから見たら、異様な光景だろう。成績トップクラスの僕が、赤点ぎりぎりの彼女に教えてもらっているのだから。
実際、彼女はとても頭がいい。しかしテストでは簡単な問題を必要最低限だけ解いて、後は思索に耽っているらしい。なぜそんな事をしてるのか
を昔に聞いたことがある。
『あんなものは時間の無駄。分かり切った事を聞いてるだけなんだから。でも補習なんて悪法があるから、必要最低限の問題は解くことにしてる』
なんて事を言っていた。
もしみんなが彼女の本当の姿を知ったら、興味を持ってくれる人がいるかもしれない。僕は常々そう思っていた。
僕が問題に取り組んでいると彼女が僕に尋ねる。
「なんで田中は、施設が一緒ってだけのボクなんかをいつも構うの?」
僕と彼女は、小さい頃に震災で両親を亡くし同じ施設で暮らしていた。その施設の人たちは、とても親身になってくれるので子供たちは皆彼らに
懐いている。しかし彼女は、その光景を何か壊れたものを見るような目で見ていた。そんな彼女が他の家族を見た時に垣間見せた、あの懐かしそう
で、羨ましそうな表情を知った僕は、子供ながらに彼女を助けたいと思った。
「家族みたいなもんなんだから当たり前だろ?」
しかし、助けたいなんて言えるはずもなく無難な答えを返してしまう。すると彼女は急に立ち上がり、前を向いて僕から離れて行く。
「そ、それじゃ、本を探してくる。あと、さっきのことだけど」
「さっきのこと?」
僕は、何度かこの様な仕草を見ている。
「ここに来る前の話。あれを理解してもらおうとは思ってない。ボクのエゴなんだから。でも、そんなボクをいつも心配してくれる田中には感謝し
てる」
こんな時、彼女は決まって、僕の名前と。
「かなたねとがりあ」
訳のわからない事を言うのだ。
問題を解き終えても彼女が戻ってこないので、僕は探しに行く事にする。
彼女はいつものところにいたので、すぐに見つかった。
彼女はつま先立ちをして、一生懸命に上段の本に手を伸ばしていた。それを見た僕はそっと後ろから近づくと、取ろうとしてる本に見当をつけて
それを取る。
彼女はその体勢のまま、見上げるようにして僕の顔を見る。彼女の頭が僕の胸にぶつかり、彼女の大きな無垢で澄んだ瞳と目が合った。
「はい。この本がとりたかったんでしょ?」
「そうだけど。別に田中が取らなくてもボク一人でとれたんだからね」
僕に向き直った彼女は、そう言いつつ本を受け取る。
「だけど、借りを作りっぱなしって言うもの癪だから、一つだけお願いを聞いてあげる」
「いいよ、勉強を教えてもらってるしさ」
「いいの、本の事だけじゃないから」
彼女は静かに、だけど力強く言いきる。
「それじゃ――」
「でも、永続的な事は却下」
僕は押し黙る。普通に歩いてくれと言う願いを、先に潰されてしまったからだ。僕は少し考え、さっき思っていた事を頼むことにした。
「なら、次のテスト全部解いてくれないかな?」
「そんなことでいいの?」
「みんなに本当の君を知ってもらいたくて。そうすれば、みんなも君に興味を持ってくれると思うんだ」
彼女は少し顔を伏せた。
「いいよ、次のテストちゃんと解いてあげる。でも、それが君の望む結果になるとは限らないよ」
意味深な言葉を残しながらも、彼女は僕の頼みを聞いてくれるらしかった。
***
休み開けの試験結果の発表日。僕は順位が張られている掲示板の前に立っていた。
一番上には、彼女の名前。僕は自分の順位が上がった事よりも、その事が嬉しかった。
これで彼女の事をみんなも分かってくれる。僕はそんな期待を胸に教室に向かった。
その日の一時限目は自習だった。そして、一緒に施設をでたはずの彼女の席は空席。
どうしたのだろうと思っていると、教室の扉が開く。そこには、クラスでも噂好きで有名な男子が立っていた。
「おい、聞いたか? 小池のやつ、カンニングってことで停学になるらしいぞ!」
それを聞いた僕は唖然とするが、次の瞬間には頭に血が上るのを感じた。しかし、教室の空気はいたって普通でいろんなところから聞こえるささ
やき声は、彼女への誹謗中傷だった。
僕はそのことに耐えられずに、教室を飛び出した。向かうのは職員室だった。
僕が職員室に着いた時、丁度彼女が出てきた。彼女は、いつもと変わらない無垢な瞳を僕に向ける。
「どうしたの? 今は自習の時間のはずだけど」
「景子が、停学になるって聞いて。カンニングしてないって言ったんだろ?」
その答えを聞いて彼女は得心したように頷くと首を振った。
「言っても信じてもらえないよ。先生たちは誰も味方をしてくれなかったしね」
「でも、真面目に話せば――」
「予定通りだったから、田中は気にしなくていいよ」
彼女は諭すように優しく言ってくれた。
「ごめん……。僕があんなこと頼まなければ……」
僕には謝る事しかできなかった。僕が抗議する事を彼女は望んでないような気がしたのだ。
彼女は周りを見渡す。
「ここで話すのもなんだし、静かなところいかない? とりあえず近場の図書室でもどうかな?」
授業中のため、図書室には誰もいなかった。
僕と彼女は隣り合って席に座る。
どちらも口を開かず、しばらく沈黙が空間を支配する。
言いたい事はあるのに、それは言葉の体をなす前に消えていく。そんな風に僕が四苦八苦していると、彼女が先に沈黙を破った。
「停学になることに、何にも感じてない。田中に会うまではそう思ってた」
「そっか。景子って強いと思ってたけど、やっぱり人に信じてもらえない事は辛いか」
彼女は小さく溜息をつく。
「そういうわけじゃないんだけどね。でも、ボクは強くなんてないよ」
遠くを見るように目を細める彼女は、どこか儚げな印象を感じさせた。
「そう、ボクは強くない。いつだって逃げてるんだ。その証拠が、歩き方だよ」
彼女はぽつぽつと話し始めた。
「ボクは家族の事が忘れられないんだ。あの時に戻りたい。無理な事は分かってる。でも、足掻かずにはいられない。だからボクは後ろに進むんだ
」
彼女の本心を初めて聞けた気がした。そして、それは僕に新たな気持ちを芽生えさせる。
彼女に前に進んでもらいたい。そんな想いが僕の心を支配した。
「どうしたら君は、前に進んでくれる?」
彼女は目をしばたたかせ、少し考えると答えた。
「そうだね。家族に代わる絶対的な何かを得られたら前に進めるかもしれない」
「なら僕と本当の家族にならないか?」
何の抵抗もなく、そんな言葉が口からでた。それを聞いた彼女は、目を見開いた後、目を閉じた。
「いいよ。じゃあ、ここで契る?」
と言って彼女は席を立つと、ブラウスのボタンをはずし始める。
「え? ちょ、ちょっと待って! なぜそうなるの!?」
慌てて僕は彼女を止める。彼女が不思議そうな目で僕を見ていた。
「なぜって、血がつながっていないのだから、家族になるために契りを結ぶんでしょ?」
「いや、そうなんだけど! いやいや、違うよ! まずは、お互いの心が大事っていうか、そういうのはまだ早いっていうか!」
彼女は首をかしげ少し考える素振りを見せる。
「要するに田中は、心の準備が出来ていないし、まずは気持ちの確認が必要だってこと?」
彼女の答えに、僕は必死に頷く。
「それじゃ、田中はボクのことどう思ってるの?」
彼女は僕を真っすぐ見つめる。
「僕は、景子の事、好き、なのかもしれない。――景子は僕の事、好きなのか?」
そう聞かれ、彼女は頬を赤らめながら少し俯くと、何か言おうと口を開くが止めてしまう。
しばらくして、意を決したのか彼女は腰を曲げ顔を近づけてくる。
彼女から花のような甘い香りが漂ってくる。
額に柔らかい何かが一瞬触れた。
僕が額に手をあて呆然としてる間に、彼女は離れて後ろを向く。
「もう。どっちから読んでもボクの負けじゃないか」
と言って、顔だけをこちらに向け微笑んだ。
***
あの日から、彼女は少し変わった。
いつもは僕から彼女に話かけるのだが、彼女からも話しかけてくれるようになった。
そして今日もまた、いつものように彼女が僕に話しかけてくる。
「そろそろ心の準備できた?」
久々の投稿で8作目です。
こんな女の子書いてみたいなという思いから書きました。
書く時間より削る時間にかなり時間を食いました。約原稿用紙で4枚削りました……。
なんで、ここまでして掌にしようとしたのか疑問ですが、掌として書いたら、掌に収めたくないですか!?
というわけで、性急かつ強引で描写不足の本作を読んでいただけたら幸いです。
感想&批評お待ちしています。
7/15 少し修正しました。
7/25 数多くの感想&批評ありがとうございました。皆様方のおかげで、高得点を取ることができました。私の小説は、このサイト様と皆様からの 感想と批評で、構成されていると言っても過言ではありません。
まだまだ未熟な私ですが、これからもよろしくお願いします。重ねて多くの感想&批評ありがとうございました。
2011年07月14日(木)18時36分 公開
初めまして、楠葵と申します。
基本的には長編の間にいるのですが、なぜか流れてきていました。
とそんなことは置いといて。
面白かったです。
題名も回文になっていて、「おおっ」とか思いました。
景子が田中と相思相愛なのも、違和感なかったです。
こんな女の子可愛いですね。
悪い点はわかりませんでした。
あくまで一個人の意見です。
短文ですみませんでした。
では、失礼します。
ヘパチカ様、こんばんは。感想返しに参りました。
作品を拝読いたしましたので、感想を残したいと思います。
まず、まっさきに思ったことで、ずっと引っかかっていたことなのですが、ヒロインが強迫性障害ぽいなと。
私の知り合いにこの病気の方がいるのですが、その主な症状としては手をよく洗う、ガスの元栓をちゃんとしめたのか何回も確認する等があります
。
ただこれは主な症状であり、他にもさまざまな症状がある不思議な病気です。
この強迫性障害のなかで特に不思議な症状として、逆再生の言葉を喋る。後ろ向きに歩く等があります。その症状の発病理由が作中そのまんま、過去に戻りたいから、なんです。
彼女は意図してやっているようなので別に病気でも何でもないのですが、知り合いに強迫性障害がいる身としては、安心して読み進めることができませんでした。はい、ものすごく個人的な感想です。
あっ、別にクレームではありません。そのような病気もあるのだと理解していただければ幸いです。
ほかに気になったのは、ヒロインの貞操観念がちょっとゆるいかなと。学校でことに及ぼうとする辺り、頭の方もゆるいかと。
それ以外は特に気になる箇所もありませんでした。ラストも余韻があってよかったです。
以上で失礼します。
こんばんは、感想を頂いたのでお返しにやって来ました。
作品ですが、読み進めていくうちに女の子の言動の意味が分かってきて楽しかったです。読み終わって題名の意味が分かってすっきりしました。
文章も読みやすかったです。
以上、つたないですが感想でした。
拝読いたしました。
文章も読みやすく、可愛いいお話で、好感をもちました。
ただ、ふたりが「本当の家族になる」ことはお話の終着点であり、大事な所だと思いますが、やはり、今、震災で施設に、というのは掌編で扱うには重過ぎる設定のような気がしました。かといって、震災じゃなきゃいいのかといえば、どんな理由でも施設に入る理由というのは、やはり気にする方はいると思うので、なかなか難しいですね。
これはこれですっきりまとまっているかと思いますが、文章を削らず、エピソードを増した短編バージョンも読んでみたいと思いました。
はじめまして。タカテンと申します。
拝読いたしましたので、感想を送らせていただきます。
変人扱いされている少女の、自分だけが知っている本当の無垢な姿、とでも言うのでしょうか。
冒頭から電波さんかと思いきや、実は結構あどけなくも切ない思考に胸キュンです。
やられました。
契りを結ぼうとするシーンも、自分はこのキャラのバックボーンを読者に想像させる上手いやり方だなと感じましたよ。
勉強になりました。
気になったのは、序盤に二つの「約束」が出てきます。
ひとつは図書館で勉強を教えてもらうというもの。
もうひとつは主人公と一緒じゃない時は前を向いて歩く、というもの。
でも、景子の「(後者の)約束は守っている」というセリフの前には、前者の図書館の約束しか出てこないので、一瞬ここで「おや?どういうこと?」となってしまいました。
すぐに意味が説明されるのですが、図書館の件を約束と大袈裟な事にはせずに単純に「図書館で勉強を教えてもらう事になっている」程度でいいんじゃないですかね。
あと、最近、リアルに名前が回文の人と知り合いになったので、自分的に人名回文がマイブームになっています。
おかげで「景子……逆に読むとコイケ、あ、いけるやん!」と思った途端に「小池」という苗字が明らかになり、ちょっとガッツポーズしましたw
こういう作者様の遊び心に気付けると楽しいものですね。
楽しい時間をありがとうございました。
箱庭です。
さっそく読ませていただきました。
はじめに、ちょっと気になった点を書きます。
>そんな彼女が他の家族を見た時に垣間見せた、あの懐かしそうで、羨ましそうな表情を知った僕は、子供ながらに彼女を助けたいと思った。
>「家族みたいなもんなんだから当たり前だろ?」
>しかし、そんな事を言えるはずもなく無難な答えを返してしまう。
□「そんなこと言えるはずもなく」の「そんなこと」というのが、「家族みたいなもんなんだから当たり前だろ?」だと思ってしまいました。
「そんなこと」は「彼女を助けたい」なんですよね。
田中君が実際に口にした言葉は、「無難な答えを返してしまう」の後に続けたほうが分かりやすいように思えました。
>「でも、そんなボクをいつも心配してくれる田中には感謝してる」
こんな時、彼女は決まって、僕の名前と。
「かなたねとがりあ」
訳のわからない事を言うのだ。
□すでに「田中には感謝してる」と伝えているのですから、「ありがと」を隠す必要はないような気がしました。
以上、重箱の隅をほじくってみましたが、55%の無知と45%の無能で出来ている箱庭の意見ですので、適当に聞き流すことをお勧めします。
作品全体の感想に移りますが、一言でいって面白かったです。
初っ端の坊ちゃん逆読みで「お?」となり、続く美少女後ろ向き歩きで「おお!」とうなりました。
序盤での読者の掴みはバッチリですね。
やがて彼女の奇妙な言動の秘密も明らかになる訳ですが、それが主人公に対して心を開いていく過程と重なっているのも上手いと思います。
ストーリーの出来もさることながら、本作が成功した最大のポイントはキャラクターの造形にあると感じました。
「ボクっ子」に対しては何となくあざといという印象を持ってしまうことが多いのですが、彼女にはスムーズに好感を持てました。
おそらく彼女の言動が、他者を意識したものでは無く、内在的なファクターから発現しているとことが、自然な形で伝わってくるからでしょう。
「家族みたいなもんなんだから当たり前だろ?」
という主人公にすれば無難なつもりのセリフに、過剰に反応してしまう景子さん。
このシーンは伏線になっていると同時に、景子さんの純粋さも表していると思います。
自分の感情に素直に従う。
周囲の目など関係ない。
独善的とも見える景子さんですが、その分終盤での告白は胸に迫りました。
いきなりブラウスのボタンをはずし始める場面は最高ですね。
純粋であるがゆえに、知識や感性が世間の尺度からするとアンバランスで、それが可笑しさと感動を誘います。
ヒロイン、小池景子は本当に魅力的です。
そしてヒロインの輝きの前にかすみがちですが、主人公もいい味出してますね。
月と太陽の関係みたいに、ヒロインの光を受け止め、穏やかに映し返すかなた君も素晴らしいキャラです。
彼の優しさがオブラートの如く、作品全体を包んでいるように感じました。
可愛くて素敵な二人の物語をありがとうございました。
ヘパチカさんの向上につながるような感想が書けなくてすいません。
これからも頑張って下さい。
>「いいよ。じゃあ、ここで契る?」
先生!僕もこんな彼女が欲しいです!
心の準備も身体の準備もできてます!
イボヂーと名乗らせて頂きます。御作を拝読させて頂きました。私は今日を生きるだけで手一杯のギリギリの人間ですので、作者さまにとって糧となるようなアドバイスを送る力は持ち合わせておりませんが、御作を楽しませてもらった読者のひとりとして、ここに拙い感想を起こさせてもらおうと思います。よろしくお願いします。
恋の呪文はスキトキメキトキスと申しますが、どうやら景子ちゃんクラスの女の子になりますと、スキの一言だけで恋の呪文になってしまうようですね。御作を拝読させて頂いた私は、すっかり景子ちゃんに恋してしまいました。
それなのでここからは、私の胸からあふれ出る景子ちゃんに対する恋の情熱を、御作の流れに沿って申し上げていこうと思います。よろしくお願いします。
>「れさやど、がだんたっいはにめとをかんけはめじ……」
景子ちゃんの第一声にございます。全く意味は分かりかねますが、強烈なインパクトのあるお言葉でした。冒頭から目が引かれます。
それに景色ちゃんが可愛らしくも凛としたラブリーボイス(みゆきちボイスが望ましいです)で喋っているシーンを想像すると、普通に可愛い気もしますね。個人的には「たっいはにめと」の辺りの響きがポイント高そうです。
>ありふれた学校の風景の中で、異彩を放つ彼女。黒く艶のある少し短めの髪を揺らす彼女は、進行方向とは逆を向いて歩いていた。
景子ちゃんの個性が炸裂します。いったい何が彼女に奇妙な振る舞いをさせるのか、興味が沸きあがります。あともちろん黒髪のショートカットが点数高いことも、重ねて報告しておきます。
>「ボクは後ろを向いて歩いてるんじゃないよ。後ろに進んでるの。たどり着いた先が同じ場所だとしても、前に進んだ君と、後ろに進んだボクは精神的には違う場所に立ってる」
なんとも思索に満ち溢れたお言葉で、景子ちゃんのキャラクターを考える上で重要になってくる台詞だと思いました。
ただこの台詞の中で何よりも私の目を捉えて離さなかったのは、景子ちゃんの発した「ボク」の響きでした。そうですか。景子ちゃんは不思議系ボクっ子ですか。素晴らしいですね。私はボーイッシュなボクっ子も愛しておりますが、それ以上に景子ちゃんみたいなボクっ子を格別に愛しておりまして、もう本当にありがとうございます。
>「なんで田中は、施設が一緒ってだけのボクなんかをいつも構うの?」
あくまでも個人的な趣味に基づく妄言に過ぎないのですが、この台詞は探るような上目遣いで言ってくれていると、私が喜びます。
>「そ、それじゃ、本を探してくる。あと、さっきのことだけど」
ここで景色ちゃんは若干の動揺を覚えているようですが、田中くんの「家族みないなもんだろ」という台詞にキュンときたという解釈でよろしいのでしょうか。少なくとも私はそう解釈して、ブヒったことを謹んで報告いたします。
ここからはまたまた個人的な趣味に基づく妄言で恐縮なのですが、私としてはですね、景子ちゃんの台詞はちょっとムスッとした不機嫌な感じで言ってくれていると、もっとブヒったかと思います。
そう申しますのもですね、私は御作を拝読して、景子ちゃんは田中くんと本当の家族になりたいと思っている、寂しがりやの可愛い女の子だと解釈したのでございます。
ですからですね、景子ちゃんが田中くんの「家族みたいなもんだろ」という言葉に反発を感じてくれてですね、「みたいなじゃなくて、私は田中くんと本当の家族になりたいのに、ぷんぷん!」みたいなことを内心で考えて不機嫌になっちゃったりしたらですね、それはもう私がブヒブヒと元気に鳴くわけです。
もちろん私をブヒブヒ鳴かせたところで、作者さまには何のメリットもございませんから、世の中には可哀想な豚さんもいるんだ早く死ねばいいのになと、そう軽い心で受け止めてくれれば幸いにございます。
>彼女はつま先立ちをして、一生懸命に上段の本に手を伸ばしていた。
萌えたことを報告しておきます。
>彼女はその体勢のまま、見上げるようにして僕の顔を見る。彼女の頭が僕の胸にぶつかり、彼女の大きな無垢で澄んだ瞳と目が合った。
素晴らしいシチュエーションだと思います。目は口ほどにものを言うと申しますが、もしかすると景子ちゃんなら目と目が合うだけで、私は恋の呪文にかけられてしまうのかもしれません。
>「そうだけど。別に田中が取らなくてもボク一人でとれたんだからね」
この台詞も田中くんと景子ちゃんの位置関係、そして二人の身長比からして、景子ちゃんが上目遣いに田中くんのことを見つめながら、それもちょっと不満そうにジト目で見つめながら言っていると解釈したのですが、それでよろしいのでしょうか。
>「ボクは家族の事が忘れられないんだ。あの時に戻りたい。無理な事は分かってる。でも、足掻かずにはいられない。だからボクは後ろに進むんだ」
景子ちゃんが後ろに進んでいる理由としては、なるほどと納得できるものでした。それと同時に、景子ちゃんのいじらしい思いに私の中の彼女への恋心がスパーキングします。
>彼女に前に進んでもらいたい。そんな想いが僕の心を支配した。
失った過去を求める景子ちゃんの思いも納得できるものでしたが、その景子ちゃんに前を向いて欲しいと願う田中くんの姿も、大いに共感できるものでした。景子ちゃんを渡すのは癪ですが、がんばれ田中くんと応援したくなります。
>「いいよ。じゃあ、ここで契る?」
この展開、イエスかノーかと問われたら、迷うことなくイエスにございます。契るという言葉のチョイスにも文句はございませんし、景子ちゃんの浮世絵離れしたキャラクターが魅力的に表現できていると思います。
ただですよ、個人的な趣味を申し上げるのなら、はなはだ細かくて恐縮にございますが、ここは景子ちゃんの頬を赤らめていただいて、それで震える声で「……いいよ。じゃあ、ここで契る?」ときてくれたほうが嬉しかったです。
私は女の子の赤面は神様からの贈り物と信じておりまして、景子ちゃんには突拍子もない大胆発言をしておきながら、恥じらいから顔を赤らめる可憐さもほしかったのでございます。わがままで申し訳ございません。
>そう聞かれ、彼女は頬を赤らめながら少し俯くと、何か言おうと口を開くが止めてしまう。
女の子の赤面は神様からの贈り物と信じていると申し上げましたが、この一文を拝読して改めて痛感いたしました。やはり女の子の赤面は神様からの贈り物に違いありません。だって私の心を幸せで満たしてくれるのですから。
もしかすると作者さまは、ここで赤面をもってくるからこそ、あえて「契る」発言の際には頬を染めさせなかったのかもしれませんね。でも欲張りな私としてはですね、景子ちゃんには頬を染めながらブラウスを脱ごうとしてほしかったのです。そして頬を染めたまま、恥ずかしげに俯いて、やがて意を決してリーサルウエポンをかましてほしいのです。
>「もう。どっちから読んでもボクの負けじゃないか」
私には見えます。頬を染めた景子ちゃんが、照れた様子で微笑んでいる姿が、私には確かに見えるのです。
このような技を繰り出されては、諸手を上げて降参するしかございません。私の完敗にございます。
>「そろそろ心の準備できた?」
景子ちゃんに無垢な瞳を向けられて、おまけに上目遣いに向けられながら、こんなこと聞かれたら、健全な男の子ならすぐに準備できてしまうに違いありません。
でも田中くんは準備できないんでしょうね。しどろもどろになりながら、景子ちゃんにやっぱりまだ早いよとかうんとか言って、そんでもって景子ちゃんをごまかすように図書室へ行こうよと誘ったりするのでしょうね。実に妬ましいですね。
しかしながら、図書室に行こうとする田中くんと景子ちゃんが、二人ともちゃんと前を向いて横並びに連れ立って歩いている姿を想像すると、悔しいことですがお似合いであると認めざるをえません。
景子ちゃんが強力な恋の呪文を扱う魔法少女だとしても、やっぱりひとりぼっちではいけません。ひとりぼっちではマミられることだってございますから、田中くんには景子ちゃんの隣で、まずは友達としてから、そしていつかは本当の家族として、景子ちゃんを守ってあげてほしいものです。
私の感想は以上です。景子ちゃんというキャラクターを描くことが作者さまの目的だとしたら、その目的は十二分に果たせていたと思います。景子ちゃんは実に魅力的な女の子でした。
また田中くんもなかなかのイケメンだったと思います。景子ちゃんのことは好きですが、田中くんと二人で幸せそうに笑っている景子ちゃんはもっと好きということで、二人のことを応援したくなります。青春ストーリーとしても成功していたということでしょうね。楽しい時間を過ごすことができました。ありがとうございました。
久しぶりのりりんです。
素晴らしい。
私の中で、ヘパチカ様の最高傑作です。
ヒロインの奇行から回文、テストエピソード、契り、告白と10枚の掌編とは思えぬ濃い内容に、拍手を惜しみませぬ。
出遅れましたので、詳細は省略させてください。
良い作品を有難うございます。
こんばんは、青蛾です。
拝読致しましたので、感想を述べたいと思います。
こういうミステリアスな少女はいいですね♪
ヘパチカさんの女の子が書きたい! という気持ちが、ビシバシ伝わってきましたよ。
ある種、掌編という長さにこだわって収めた感はありますが、
読後感も悪くないのでいいとは思います。
少し長めの話も読んでみたくはなりますが(ヘパチカさんファンとしては)。
気になったのは、震災の二文字ですかね。
まだまだあの鮮烈な印象のある震災を、思い出に出来るほど時間は経過していないので、作品と関係なく引っ張られるものがあります。
まあ、個人での感覚ですのでお気になさらずとも、いいと思います。
もうひとつは、少女が主人公に対して、「契る?」という台詞。
家族になるためには、まあ性行為をするという流れは、短絡的ながら、家族を誰よりも愛し、大事にしていた少女ならばあり得るだろうと、思います。
ですが、前半の意味ある行動との繋がりが浮くような印象です。
他の言葉での誘い文句はなかったのでしょうか? もしくは、普通に契約とかでもいいかなあと。
「いいよ。じゃあ、ここで契る?」
とするよりも、「よし。ならば、契約だな。ボクと田中が交わす、未来永劫の契りだ」
みたいに芝居がかっていたら、いいかもしれません。
それが少女の照れ隠しかもしれない。真面目に言ってるのかもしれない。
それはヘパチカさんのお好みでしょう。
あと、その後の描写であるボタンを外すシーンですが、普段見えない部分が露わになるのだから、鎖骨や首筋の描写が欲しかったなと、個人的には思います(笑)
こうして、新作を読むと、いい刺激を受けます。ありがとうございます(笑)
執筆お疲れ様でした。
次回作も楽しみにしております。
「長い」
遅れました。
孤独に疲れた女です。
へパチカ様の小説が投稿されたことは知っていたのですが、何分長かったので、敬遠していました(文章の指摘は、物語が長いと出来ないからである)。
まあ、お世話になっているから、と筆をとっている次第です。
酷評は、文章の指摘も出来ませんし、出来ないでしょう。
この作品、よく出来ていると思います。
私は、少なくとも好きです。
景子の顔の描写などは印象に残りませんでしたが、とりあえずミステリアスな雰囲気は感じられました。景子のような女の子を書きたかった、ということで、気合いも十分だと思います。
ストーリーの構成は、あまり好きではありませんが(最後は停学になってしまい、丸く収まらないから)、好きになる人もいる事でしょう。
ただ、景子の口調があまり統一されていないかな、と(これは属性的な意味合いが含まれるため、偏見である)。ですが、偶にのぞく幼さというのも、またよいでしょう。私は、はい。好きです。
背景を描写する際、また、行動を描写する際に改行を用いて一つずつ改定行く、というのは狼と香辛料でもあった書き方ですが、この小説の雰囲気にも合っていて、ここもよいでしょう。
なんだかべた褒めになりましたが、点数は20点を付けます。
なんだか性急な感がありまして、これは掌編に勿体ないかな、と感じたからです。短編程度が丁度良い感じではあります。
というわけで。
次回作も楽しみにしています(短めにしてくれ……チラッ)。
では。
はじめまして、薫と申します。
優等生な田中と劣等生な景子。
共通点が見当たらない二人が親を震災で亡くし、同じ施設で育った仲だということが判明した時、私はこの二人は真逆だが根っこの部分では同じだと思いました。
優等生な田中は施設の人たちを優しいと評し、かりそめのものでも家族だといっている。勉強ができるということは、田中はそれなりの努力をしているはずだ、家族のいない田中が勉学を頑張るということは、親のいる子より切実な願いがあるように受け取れました。一人でいきていかなくてはならない、そのためには勉強をしていい学校に入っていい仕事に就かなければ、彼はそんなことを言わずに作中では穏やかに異質な景子を気遣う姿しか見せてませんが、そんな景子を心配し彼女のちょっとしたさみしさに気がつくということは、二人には共通する痛みや、悲しみがあるのでしょう。
そんな田中とは反対に、景子は自分が異質であることを隠そうともしない。それにより自分が嫌われたり、呆れられたりしていることはテストのくだりや先生にカンニングをしていないということを伝えることを放棄しているあたりから、こちらに伝わってきた。
周りに溶け込み、優しく、それなりの頭をもってかしこく生きようとする田中と、周りから浮こうが構わないといってあほうみたいに生きる景子。
私はみていて、異質である自分を隠そうともしない景子に軽いいらだちをもったんですが、田中はそんな景子に対していらだちはあまりみせずにそんな彼女を見守っていた。その姿はまさに困った子をみるような家族の視線だと思いました。
景子が田中の「本当の家族になろう」という言葉に「いいよ。じゃあ、ここで契る?」とあっさりと答えて、制服のボタンに手をかけてあたりで、それまでしんみりとこの作品をみ、景子の気持ちもわかろうとせずに異質なものを見つめる世間と上手に生きようとしない景子に苛立ちがあったんですが、ここで不覚にも吹きだしてしまいました。
ただ哀しいだけではない、どこかあっけらかんとした様子で田中の想いを受け入れる景子。
動物的なほどに直接的な愛を示す景子が、すごく可愛いおんなのこだと思えました。(それまで、正直いってめんどくさい子だなと思ってました。すみません。)
「もう。どっちから読んでもボクの負けじゃないか」
そういってほほ笑んだ景子。ここでタイトルの「きすがすき」がパンと入ってきて、ああ!と思わずパソコンの脇を叩いてしまいました。最後にぱしりとはまるようにタイトルがはいってくるあたりが、すごくうまくて思わずうなってしまいました。
この時の景子の頬笑みを想像すると、それまでのもやもやが覚めて一人でも理解してくれる人がいて、そんな人が家族になってくれるといってくれた景子はすごく幸せで、田中がいれば、二人ならば生きていけるということがわかって最後にすごく安心できました。
田中くんには早く心の準備ができてもらいたいところです笑
初めまして、猫らぼです。
拝読いたしましたので、感想を残していきます。
つたない感想になりますので、適当に取捨選択をお願いしますm(__)m
高得点につられた形ですが、読んで損なしでした。
彼女の個性と、物語上ハッキリとした起承転結。共にお見事だと思います。
久々に、掌編の間で『ストーリー』を読んだ気すらしました。
タイトルもひねられていて、物語を読むことで理解できるような内容となっています。
ちょっと強引な気もしましたが……というのは、最後のあのシーンを見せたいがために冒頭などで無理やり使っているような感じがしまして。
悪く言えば『こじつけ』ですねw
では、久しぶりにリアルタイム方式でいろいろと突っ込みを入れていきますね。ちょっと長いのですが、『良作ほど真剣に批評がしたくなる病』にかかっていますので、良い方向へ捉えていただければ幸いです。
>僕たちの成績を知ってる人たちから見たら、異様な光景だろう。成績トップクラスの僕が、赤点ぎりぎりの彼女に教えてもらっているのだから。
地の文で「い」抜きとそうでない言葉が混在しています。セリフはいいと思いますが、特に上記の一文では統一した方が良いです。
>訳のわからない事を言うのだ。
いつもそばにいるにしては、このセリフの意味が分からないのは違和感があります。あきらかに不明な言葉なので、真っ先に意味を聞くと思いますし、答えてくれないのであれば、意味を考えるのではないでしょうか。そして、考えれば結構すぐに理解できるように感じます。
>もしみんなが彼女の本当の姿を知ったら、興味を持ってくれる人がいるかもしれない。
主人公はそれを望んでいるのでしょうか。好きなのであれば、彼女が他の人から興味をもたれ、他の人に惹かれたりすることを良く思わないと思うのですが、そこで嫉妬したりするほど子供ではない、ということでしょうか。私だったら本心からそうは言えませんw
>そんなボクをいつも心配してくれる田中には感謝してる
すでに『田中』と、『感謝している』ということは言ってしまっていますが、『ありがとう』は恥ずかしいのでしょうか。
そのあとの『僕の名前』とは、下の名前の事でしょうか。彼女の言動と、文の流れとして違和感がありました。
>彼女の頭が僕の胸にぶつかり、
見上げながら胸にぶつかる、というシーンが想像できません。どういう感じなのでしょうか。というか、「僕の顔を見る」のあとに「胸にぶつかる」とはどういうことでしょう。
>目を見開いた後、目を閉じた。
「目を」はひとつでいいのではないでしょうか。『目を見開いた後、ゆっくりと閉じた』のようにすればテンポも問題なさそうです。
>「いいよ。じゃあ、ここで契る?」
> と言って彼女は席を立つと、ブラウスのボタンをはずし始める。
ここですが、物語の雰囲気といいますか、彼女の心理や境遇と重ねますと、いささか行き過ぎ急すぎな行動に見受けられます。
物語の『転』である「カンニング疑惑」からの雰囲気としては結構真剣というか、真面目風なイメージになります。もちろん、ライトノベルとして、キャラの個性を出す方法としてはとても良いと感じますが、私としては、悪い意味で裏切られた感がありました。
明らかなリアリティゼロ行動ですから、『震災』や『孤児』などから想像するイメージと合いません。
なんというか、天然キャラでもないので、ミステリアスな雰囲気を貫いて、もう少しセリフのみで展開させてもいいかなと思いました。
>額に柔らかい何かが一瞬触れた。
目をつむってもいないのに「何か」という言葉は変です。気が動転しているにしても、わからないことはないでしょう。
>「もう。どっちから読んでもボクの負けじゃないか」
この意味が微妙にわかりませんでした。タイトル通りなのはわかりますが、「負け」とはどういうことなのか。『人を好き』なのと『キスが好き』なのを比べて、ということでしょうか。というか、それだと彼女は主人公を好きというわけではない、ということに……。
あとは、ほかのセリフは逆から言えばごまかせたけども、この言葉はごまかせない。そういうことでしょうか。そうであれば、とてもお上手ですね。しかもタイトルには入れておいて、物語上では描写のみでそれを知らせる。よく考えますと、とてもきれいに纏まっています。
が、やはり微妙な感じは否めない気もします。そもそも、「キスが好き」と言いたかったわけではないはずですし。またまた悪く言えば、それではただの痴女です。。。
名前は序盤に出してもいいかなぁと思いました。
「景子」「小池」ともに会話の中での初登場でしたが、一瞬誰の事だかわからなくなるので、冒頭の初出しの時にでもフルネームを明記してあげれば良いと思います。
読者に優しい展開をお願いしたいところです。
ただ、名前までタイトルと関連させていることについては、地味ですがクールに強い好印象を受けました。
文章全体としては読みやすく、物語がしっかりと頭に入ってくるほどに筆力がおありのようです。
あとはとにかく展開のスピードがなだらか、かつスムーズで、読んでいて気持ちよかったです。
彼女を好きになる動機も簡潔に述べられていました。『彼女を守りたい』のあの数行で表しきっている点などは、見習いたいくらいです。相手のどこが好きなのか、という描写は意外と難しいのです。
外見描写は今のままでも十分かと思います。足りない部分は読者の方で勝手に好きなように補完しますからw
それでは、良い作品をありがとうございました。
未熟者ゆえ、纏まりのないことを書き連ねてしまっているかもしれません。
少しでも創作の助けとなることを願っております。
以上です。次回作も頑張ってください!
ヘパチカ様 こんにちは。
拝読させていただきました。感想を。
まず、面白かったです。
次に、面白かったです。
更に、おも(ry
今までも面白い作品が多かったですが、今回は君に会いに行くを超えたと思います。
面白いの内容が確かに違いますが、恋愛物と言う分引き込まれ方が違うと感じました(曖昧ですみませんorz
自分としては、詰め込みすぎと言う意見が多い中、かえって無駄な描写がなくていいなと感じました。
物足りないって言うのは確かにあるかもしれませんが、それはまた掌編に詰め込んだ故仕方のないことなのかなと。
まぁ、初心者の自分の意見ですので、あまり気になさらずに(笑
とにかく、面白かったです。ヘパチカ様らしかったです。
次回もがんばって下さい。
某孤独に疲れたさんと同じく、長かったので感想が書けなかったなちゅれです。
こんな事になるなら書いとけばよかった。
おもしろいです。タイトルから決まってます。回文だな、というのは見てすぐにわかって、ヒロインもまあそうだよね、と思ったのですが、あれ、普通?
もう少し奇を衒ったものにすると良かったかもしれませんね、世界を回転させるとか、時間を無限ループとか。
でもここまで来たのなら、いい所をピックアップしたいと思います。
ヒロインの奇抜な行動には笑いました。動揺する主人公にもです。
あと、施設の人を家族とする主人公の暖かさもよかったです。既出かもしれませんがすいません感想を全部読む時間なんかないです。
ただ、ヒロインが回文で話すのには、?の一文字でした。トラウマでしょうかね。
もうここまで来たら誰かあと一人ぐらい感想書いて高得点いけやです。お疲れさまでした。次回作に期待しております。
……嫉妬しますよ(笑)。
すましがきたみにさびさひをこっくぼ。鍵入です。
「お前らもう結婚しちゃえよ」の典型みたいな作品でした。個人的には、ヒロインに萌えることはなかったのですけれど、二人のやり取りにはニヤニヤさせられました。あ、でも「いいよ。じゃあ、ここで契る?」には危うくやられるところでした。ギリギリの勝利だったといえます。むしろ負ければ良かった。
細かいところで書き急いでいる感じを受けるのですが、全体としてはしっかりとした構成で、上手くまとまっていました。
回文はもうちょっと絡めてほしかったです。遊び心が楽しいというのもありますが、内容にわりと深く関わる割にちょっと量が少ないと思ったので。
>「もう。どっちから読んでもボクの負けじゃないか」
:「好き」と答えるのは恥ずかしいけれど、「キス」と答えては意味不明だから行動で示した……ということでしょうか? 山場のシーンで、決して悪くない台詞なのですけれど、理解するのに時間がかかりました。
簡単ですがこんなところで。それでは、失礼しました。
すでたっかろしもお
こんにちは、音葉くらげです。
小説ではこういう女の子がタイプです。すごくタイプです。
まとまっているのでむずかしいかもしれませんが、短編とか長編でも読んでみたいと思いました。
逆というものをうまく作品内に取り入れられていると思いました。
ただ、仕方ない部分もあるのですが、ボクっ娘と、一人称が僕の主人公のせいでどっちがどっちかところどころ分からなくなってしまいました。
私はボクっ娘萌えですし、主人公の性格的にも俺より僕でしょうし、ボクと僕で最低限の振り分けは行ってるので、読者にたよるしかない部分ではあるのでしょうけど。
では、駄文でお邪魔しました。