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星界の紋章
惑星マーティンの平和は突如襲来した宇宙艦隊によって破られた。 侵略者の名はアーヴ、遺伝子改造によって宇宙空間に適応した人類の子孫だという。 彼らの強大な軍事力の前に全面降伏の道を選んだ惑星政府主席の決断は、 その幼い息子ジントの将来を大きく変えた―― 運命のいたずらでアーヴの星間帝国の貴族となった少年の冒険行を、 SFマインドあふれる設定と、息もつがせぬストーリーで描いた気鋭のスペースオペラ超大作。
無難ですが「シリアスドタバタスペースラブロマンス」と言うのが適切だと思います。 人間関係主体で宇宙戦争物の割にはあまり戦術とか戦略に重点が無いので割合気楽。 最大の魅力は登場する特徴的な人間達の巧みな言葉遣いや言い回しかもしれません。 SF小説としては結構なヒットだったようで続巻してアニメにもなりました。 作品自体は地球滅亡後の何千年か後のお話みたいです。 ヒロインの名前はラフィール。 銀河の半分を統べる「アーヴによる人類帝国」の皇女殿下。 やはりどこか浮世離れしていて少し難儀な性格。 ちなみにアーヴとは遺伝子操作技術の集大成、 例外無く美しく不老長寿で300歳くらいまで生き、宇宙で生きるように特化した強化人間のこと。 主人公の名前はジント。 平凡な地球型の惑星上に暮らしていた年老いる普通の人間の男子。 ある日暮らしていた星が突如存在も知らなかった宇宙帝国の侵攻を受ける。 帝国との密約でいつの間にか元首であった父が惑星領主となり自分も帝国貴族の一員になる。 ストーリー。 ジントは初めて帝都に向かう際に初めて会った本物のアーヴ少女ラフィールの美しさに呆然。 なんとか上手くやって名前を呼び合う仲になるが、 よくよく聞いているとラフィールは自分がこれから会いに行く皇帝陛下の孫だという事で2度ビックリ。 失礼が無いかと急に堅苦しい態度になるジントにラフィールは御立腹。 何とか場を取り成して収めるが、 道中運悪く自分の乗る船を中心に人類史最後というべき大戦争が始まってしまう・・・
ジントとラフィールを思いながら戦闘で果敢に散ってゆくところ。
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星虫
宇宙に憧れ、将来は宇宙飛行士として、 スペースシャトルを操縦することを夢見る高校生・氷室友美。 そんな彼女が夏休み最後の夜に目にしたのは、 無数の光る物体が空から降ってくる幻想的な光景だった。 後に“星虫”と呼ばれるこの物体は、 人間の額に吸着することで宿主の感覚を増幅させる能力を持った宇宙生物で、 友美もすっかり星虫に夢中になってしまう。 ところが、やがて人々の額で星虫が驚くべき変化を始めて―。 幻の名作が大幅な加筆の上、復活。
それが現在はソノラマ文庫から発売されています。 青臭い青春ドラマ的なセリフはあります。 出版されてから年数が経過していますので、現在とのギャップを感じる場面もあるかと思われます。 しかしそのようなことは些末ごとと思える勢いと感動が この作品にはあると、私は感じました。 いえ、私はそれすら新鮮さを与えているように思えるほど、どっぷり浸かりました。 主人公は宇宙飛行士を目指す女の子。 しかし、あまりに壮大な夢を家族にすら打ち明けられない。それでも、日々努力を続けています。 本当に最初はまじめな女の子という雰囲気でした。 それがだんだん子どもから大人へ、少女から女性への孵化が始まるのです。 突飛な出来事ばかりで、それが実にテンポ良く描かれています。 ハッと気づくといつのまにか本の中に引きずり込まれて 残りのページ数を恨めしく思ってしまったものです。 ですが、読み終わった時の爽快感は何とも言えません。 また、この本の後に出版されました『イーシャの舟』という作品があります。 こちらは『星虫』の裏方的な話になっていますので、 ぜひ『星虫』を読了後に手にしていただきたい作品です。 【以下ネタバレを含みます】 ある日、ものすごい流星雨が降ってきて、その翌日に事件が起きるのです。 世界中の人々の額に見たことのないものが…… のちに星虫と呼ばれる─地球外の生物が貼り付いていたというのです。 もうその時点でえええ?つ、次はどうなる?とページを繰る手がもどかしかったです。 一冊で終わりですが、随分長い物語に思えます。 でも実は全体を通して一週間しか作中で経過していないのです。
話自体が彼女に共感できる形で進んでいると思われます。
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