五感を活用

精神科医で、『受験は要領』などの著者としても知られる和田秀樹氏は、受験生の頃、英単語や歴史の年号を記憶するために、部屋の中を歩き回りながらブツブツ単語を口にしたり腕をグルグル振り回したそうです。
親などに見つかったら、どうしたのだろう? と心配されそうな行為ですね(笑)。でも後年、これが実に脳の仕組みにかなっていたことがわかりました。

目だけで覚えるより、口や耳などの五感を使った方が、記憶が定着しやすいのです。

五感をフル動員して記憶しようとすると、記憶すべき対象が、複数の回路によって脳に送られます。すると、1つの感覚を使って覚えたときより、記憶しやすくなるのです。黙読より、音読、読むより書くなどの行為の方が、たくさんの感覚を使う分、物事を記憶するに効果的なのですね。
和田秀樹氏は、これに加えて手足を動かすなどの動作を組み合わせました。すると、さらに記憶しやすくなったということです。


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