右脳神話は本当?
脳力開発というと、必ず引き合いに出されるのが右脳です。アインシュタインやモーツアルトなど天才と言われる人々が、幼いころから右脳を活用してきたことがわかり、右脳を鍛えれば天才になれるんだ!右脳を鍛えれば人生をハッピーにすごせる! といった調子で、右脳開発が叫ばれています。
脳の働きについては、まだまだ未解明な部分が非常に多いわけですが、その「よく分かっていない」ことを逆手にとって、センセーショナルな書き方をする人たちが多いのです。
なぜ、そんなことをするかというと、儲かるから。
専門用語を使って科学的に解説してあおれば、「なんかすごそう」ということで、本や教材が売れてしまうというわけです。売る側は売れると思ったら、それを徹底的にあおり立てるものです。これは書籍だろうが新聞だろうがテレビだろうが同じです。
そもそもアインシュタインは先天的に脳の頭頂葉に障害を持っていたため、右脳がそれを補う形で発達したのです。少しばかり右脳を鍛えただけで、彼と同じ能力が手に入るなんてことが、あるわけありませんよね。
また、その後の脳科学の研究で、
脳の役割分担を過度に強調し、偏った脳教育をすることは脳機能の発達を考えたとき、マイナスであるということがわかっています。
トニー・ブザン氏の著作などを見ても右脳偏重ではなく、「左右の脳をバランスよく使う」ことが大事と書いてあります。
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