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タイトル:小説のプロローグ相談。もう面倒くさいから『出張版』ではないです。の返信の返信の返信の返信の返信 投稿者: あまくさ

なるほど。そもそも、騙すという概念がない。

あるいは、

そもそも、騙すという行為は、人間にしかできない「奇妙な行為」なのかもしれない。

そういう感じなのかな?

例えば「嘘つき村」の例でいうと、「私は嘘つきだ」は音声としては誰でも言えます。しかし、嘘つき族は常に嘘をつかなければならない。正直族は常に本当のことを言わなければならないというルールを課すと、「私は嘘つき族だ」というセリフは論理矛盾をきたすため、絶対に言えなくなってしまいます。

問題は、じゃあ、なんでそんなルールがあるのかということです。誰が、どういう理由でそんなルールを作ったのか? そして、その社会の成員は、なぜ疑問も待たずにそのルールに従っているのか?

考えてみると、われわれの現実社会にも、厳密性はないもののそれに近い「ルール」は実はあるんですね。
「嘘をつかなくてはいけない」というルールはないけれど、「嘘をついてはいけない」というルール(道徳規範)はある。

……いや、ここを深めると哲学的になってしまうので、そんなに難しく考えなくてもいいのですが。

御作の中では基本的に、

>『理由は分からなくて諸説あるけど、嘘はつけない』

でいいし、エンタメ小説ならそのあたりが妥当なセンだと思います。

ただ。

それならそれで、作中にはことさら書かなくても、作者は徹底的に考えて詰めて置いた方がよい部分だと思う。
そこ、けっこう微妙な要素とバリエーションが生じそうなので、よく考えておかないとブレる恐れがあるからです。

それと、読者にどう理解させるかという問題も。

スタートとしては『理由は分からなくて諸説あるけど、嘘はつけない』で大丈夫だと思うのですが、ストーリーを進めるうちにキャラの言動によって描かなければならない局面が出てくるはずです。そのとき、作者の頭が整理されていないと矛盾が生じてしまいかねません。仮に矛盾がなくても、読者には「矛盾があるのでは?」と思われてしまう場合も有り得ます。

なので、基本ルールとその背景はきっちりと決めておく方がいいです。それを作中に書くかどうかは、ストーリーの進展と読者目線を考慮して、必要なら少しずつ入れる感じでかまわないから。臨機応変にね。

    *   *   *

とは言ったものの、ここまでの説明を拝見した限りでは、大野さんはそのへん、かなりちゃんと考えていらっしゃるようだという気はしています。私から余計なことを言う必要はないのかもしれませんが、一応ということで。

「嘘つき村」論理クイズは、あくまでクイズ(パズル)だから成立することなんですね。絶対に嘘しかつけないとか非現実的な設定ですが、そこを受け入れないとパズルが成立しないと出題者も解答者も判っているから、問題視されないんです。

小説はもう少し微妙です。ある程度はもっともらしくしておかないと、読者が納得してくれません。
ただ、エンタメ小説の場合、読者は楽しみたくて読むのだから、あまり理屈っぽいのもダメ。なので、さっと読んで一応軽く納得できれが、「そうか、ここを受け入れれば後はストーリーを楽しめるのね? オッケー」となるんです。

その辺の匙加減が重要になりそうなアイデアだとは思いました。

   *   *   *

一応、実例を一つ。

ワンピースのドレスローザ編だったか、「嘘」を知らない妖精族みたいなのが出てきたんですね。
こいつら、相手の行為に怒ったり疑問をもったりまではするのですが、「これは~なんだよ」と苦しまぎれに見え透いた嘘をつくと、とたんにニッコリして「なあんだ、そうだったんですかあ」と信じてしまいます。で、嘘をついた方が、「えええ?! これで信じちゃうの~?!」と驚くという(笑

言動で分かりやすく描かれていて、感心しました。

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