小説の創作相談掲示板:小説の書き方Q&A。執筆の悩み相談をしよう!

返信する!以下は元記事

タイトル:一人称作品の地の文は、視点者の口調にすることを厳守すべきですか?の返信 投稿者: 手塚満

一人称ということで、台詞も地の文も主人公が喋っている場合、細かいところでは口調が変わるか(変えるべきか)、さらには主人公が見せる性格も変わるか、といったところでしょうか。それには一人称での台詞と地の文について考えてみてもいいと思います。

主人公の台詞は他のキャラに向かって話しかけているわけですよね。それ以外に、独り言の場合もありますが、後述の地の文に近いと考えておくことにします。

台詞は、作中リアルでの主人公の行動の1つであり、目的が他のキャラへの作用ということになります。必要なことや言いたいことしか言わないわけですから、主人公の主観がベースと考えてよさそうです。喋る内容も話しかけるキャラに分かればいいものになります。

地の文も主人公の台詞ではあります。が、誰に向かって喋ってるのか。読者のはずですね。読者って、作品を読み始めて、初めて主人公に遭遇するキャラクターです。主人公の世界も、主人公についても最初は何も知らない。そういう人に話しかける台詞が地の文となります。

読者って、主人公からしたらどういうキャラクターか。主人公が自分の内心や秘密までも話す相手です。他のキャラに言ってないことまで知ってもらいたい欲求がある(実はそれ、作者の気持ちですが、主人公に託されていると考えて可)。

かつ、読者は決して作品内容に干渉しない(できない)。主人公からすると、何を話しても秘密を守ってくれ、何を言っても言い返さない聞き上手の相手です。しかし主人公については、その暮らしぶりや交友関係にも無知。

そういう「読者」というキャラクターに話しかける台詞が地の文だと考えると、口調や見せる性格も判断、設定しやすくなると思います。何も事情を知らない人に話すという点からは、話す内容は全般的で客観的に寄るはずです。事情を知らない相手への説明ですから。

口調や見せる性格は主人公の素を包み隠さない傾向が出そうです(むしろ内心もさらけ出さないと、読者に伝わらない)。黙って話を聞いてくれるのが読者ですから、作中の他のキャラよりも遠慮なしでいいはずです。

口調なら他のキャラ、例えば親友に対してでも自称が「僕」だとしても、読者向けには「俺」でも問題ありません。それに合わせて、地の文に見える性格も自信満々、傲慢であっても構わないはずです(他のキャラへの台詞、態度等ではおどおどしていたとしても)。

簡潔にまとめてみます。主人公は、作中の他のキャラに対しても、親密度、年齢差、立ち位置等々で口調も、態度も変えるはずです。読者も、無知だが無口の聞き上手キャラだと考え、主人公が何をどう見せたいか、知って欲しいかを考えれば、口調(言葉遣い)から見せる性格まで、決めやすくなると思います。

コメントは4500文字以内。

「私はロボットではありません」にチェックを入れてください。

トップページへ 「一人称作品の地の文は、視点者の口調にすることを厳守すべきですか?」のスレッドへ

小説の書き方Q&A:創作相談掲示板の使い方・利用規約(必ずお読みください)。お問い合わせ