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タイトル:食文化にかぎらず 投稿者: あまくさ

仰っているのは異世界ファンタジーを書く上で多くの方が引っかかる問題です。そして、それは食文化にかぎりません。

ファンタジーの世界観を構築するにあたり、

1)異世界における論理や歴史から考える。

2)モデルにした現実の世界(15世紀イギリスなど)を模倣する。

という二つの方法があります。
で、1と2はまったく別問題なので、分けて考えないと混乱します。
しかし、

3)実際問題として、1のみ、または2のみで物語を構築するのはムリ。

という事態に突き当たるんですね。
なので、1と2をミックスして世界観を作ることになります。
その結果、

4)先人の作品群の中に、1と2を巧みにミックスした成功例がときどき出現し、それがその後のジャンルの流れを作る。

という現象が、繰り返し起こっています。
4の流れから生まれた作品に親しんだ人たちは、それをジャンルの自明のあり方だと受け取る傾向があります。その傾向が、作者にも読者にもみられます。

こういう流れの現在の到達点の一つとして、例えば「ナーロッパ」が成立したんですね。

でですね。
私としては、別に上のような流れを批判したいわけではないのです。こういう流れにのるのが上手くて、複雑に考えることなく「センス」でこなしてしまう人もいますから。
しかし、このスレのような悩みにはまってしまった場合は、創作の世界には上記のような流れがあることを理解し、

1)異世界における論理や歴史から考える。

2)モデルにした現実の世界(15世紀イギリスなど)を模倣する。

この2項をきっちり分けて考える。そこに立ち返った方がいいと思います。

私の先の書き込みではスコッチを例にあげましたが、ハンバーグも同じです。実在の地名に由来する名称は、ファンタジーではかなり要注意。

>ハンブルクが無いから、ハンバーグが無いと言うのは、少し浅はかでしょうか。

浅はかではありません。しかし、考え方に若干齟齬があるかもしれません。

5)異世界に、ハンバーグに酷似した料理があってもおかしくない。

しかし、

6)ハンブルグという地名がないならば、その料理にハンバーグという名称がつく理由がない。(こじつけて命名してしまうケースもありますが、それは派生テクニック)

5は1の問題、6は2の問題ですよね? この二つを混同して考えると、おかしなことになります。

ただし、異世界転移・転生ものの流行は、ここに大きな逃げ道をつくりました。

7)現実世界の主人公がハンバーグを持ち込んだのならおかしくない。

というパターンが生まれたんです。

結論。

8)異世界に元から存在する料理は、基本的に何があってもかまわない。

9)しかし、それにハンバーグなのどの現実世界の名称をあたえるのは避けた方が良い。

10)主人公が現実世界から持ち込んだのであれば、かまわない。

*9の補足。
ハンバーグのように現実の地名などとの結びつきの強い名称が要注意。
しかし、例えばスープなども現実世界の名称なんですね。とは言え、そこまで排除すると、そもそもヨーロッパをイメージした世界で日本語(外来語を含む)が使われていることがおかしいという問題につきあたり、ファンタジーを書くのが不可能になってしまいます。
したがって、スープのような一般性の高い用語はOKです。

*10の補足。
現実世界から持ち込むのは、モノであっても知識であってもかまいません。

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