「ゲーム文化の浸透」が大きいような気がしています……しかも、古いJRPGのようなパーティ制ではなく、オンラインで基本的に操作するのが自キャラのみのゲームが多くなったことが。パーティメンバーも固定ではなく、いつ別れるかわからない。「結局、自分ひとりがよければそれでいい」状況が多くなったことでしょうかね。
なので、群像劇とかも流行らなくなってきている気がする(一部の戦記もので奮闘してらっしゃる方もいるようですが)。視点も主人公の一人称や三人称一元で十分で、それ以外の視点を見せる必要が薄くなってきたり。
あとは、最良の選択をしようとすると個性というものが関係なくなってくるところとかかな。ゲームでも、有利な戦法があればプレイヤー全員がどっとそれになだれ込むことになったり。不利を推して個性を維持するのがバカバカしくなってきているような気がする。
ある女性作家が、王妃に仕える少女の話を書こうとしたところ「今はそういうの流行らないから」と言われて王妃が主人公の話を書くことになったそうな。読んでみたら確かにその少女だけ不自然に設定が凝っていたので、あとがきでその事情を知り納得しましたが。
内政ものとかが流行ったのも、「上に立つものの苦悩」から責任逃れしているようにも見えて、脇役の立場でいることが、かえって印象がよくないからかもしれません。