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タイトル:実績が無いうちはあまりストーリーのスケールを広げないほうが良いのでしょうか?の返信 投稿者: 手塚満

前のご質問も参考にしてみてですが、おそらく盛る一方になって削れない、という現象だと思います。何か思いついたら書いてしまう、由来とか気になったら説明しようとしてしまう。しかし物語に本当に必要かどうかの見極めは甘い。

と言うと、とてもひどい書き手のように思えてしまいますが、自分も含めて8割がたの作家志望者はやってしまうことではないかと思います。他人がそのように書いたものなら「つまらない」「無駄が多い」と判断できるのに、自分が書いたものだと「面白い」「必要」と思えてしまう。

これはサンクコストを惜しむことでもあるし、イケア効果(自分のやったことに高い価値を感じてしまう現象)でもあります。

前のご質問では、

> 「この設定使えそうだな」「この台詞使えそうだな」とあれこれ考えて取り入れて

と仰ってますね。思いついたら書いてしまうわけですが、長くなっても削ることについては何も仰ってない。長く書く癖を制御して、練習用の短編を書くにはどうしたらいいかとお悩みで質問されたにもかかわらず、です。

思いついて作品に盛り込んで面白くなるかは、普段の会話で判断がつくでしょう。思い付きで書いて全部面白いものであるなら、普段の会話でも相手は夢中になって聞くでしょうし、人も集まるようになります。

もしそうなっている、ということなら、今のやり方でやればいいでしょう。しかし、そうなってないということなら、よく考える必要があります。

大雑把に申して、百個考えたことのうち、使える(≒読者が読んでもいいと価値を認めてくれる)のはたった一つくらいなものなんです。言い換えれば、考えたことの99%を削るようでないと、赤の他人(≒たいていの読者)が読めるものにはなりません。最高の1%だけ残し、物語の説明上、どうしても必要な、しかしつまらない説明を少し入れるのが限界なんです。

お書きの作品についてのご説明も、少しあからさまに申せば、ゴタゴタしててさっぱり分かりません。「誰が、どこで、何をする話か」という基本事項がノイズに埋もれてしまっています。スレ主さんが作品について知って欲しい、悩みを分かって欲しいと思って説明していて、こうなってしまうなら、作品のほうは推して知るべしとなります。

だから、もうベテランと言っていいほどの6年にも渡る執筆経験がありながら、現在は2作目を仕上げていく途上という、超スローテンポなのではないかと危惧します。ゴテゴテ盛った45万字超なんて、おそらく読もうとする赤の他人はいないに等しいでしょう。
(他所でいきなり大長編書いて晒して、相手にされない作者って割といる。このサイトにもそういう問題で相談に来た人が、覚えている限りでは2人はいた。)

まず執筆中の作品を1/100まで削り込むべきでしょう。そんなに削れない(せいぜい半分までとか)、と感じるなら、赤の他人に読んでもらえる作者たることは諦めるしかなさそうです。

きついようですが、言葉を変えて繰り返します。作者の自己満足に共感してくれる読者はいないと割り切るべきです。作者が書いている最中に面白い部分は、たいていは読者が読んでいて退屈する部分になります。最高に面白い1%は、どう書いていいか苦しむくらいのものである、書いてみて不安になるものである、と腹をくくったほうがいいでしょう。
(書いている最中は自信満々であれ、というアドバイスがあるんですが、面白いものが書けるときは不安になりがちだから、ということも意識したものでしょう。)

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