想像ですが、ご質問の趣旨は日常会話の自然な長さというよりは、やはり説明セリフの扱いでしょうか?
一応、それについても考えを書いておきます。
1)ミステリ
先の書き込みで述べたように、例外的にミステリは超長文の説明セリフが許容されるジャンルです。
2)SF
SFも状況説明の必要性が強いジャンルですが、ミステリのようにそれが様式美化しているということはないので、三人称なら長文の説明セリフを入れるよりも素直に地の文で書いた方がよいかもしれません。
会話で説明する必要があるとしたら、以下のようなことが考えられます。
2-1)一人称を採用している。
一人称の場合は語り手の知らないことを地の文には書けないので、どうしても誰かに説明させる必要がでてきます。
2-2)読みやすさへの配慮。
ぶっちゃけ説明的な長文は読むのが面倒なものなので、会話を使って読みやすさをはかるのは、よくある手法です。ただし、これが目的なら地の文より平易にしないと意味が無いので、セリフを長文にしたら元も子もありません。
2-3)マンガ・アニメなど。
マンガやアニメなどはそもそも地の文がないので、セリフかストーリー展開で説明するしかありません。逆に言うとマンガ・アニメはそういう制約ゆえに地の文に頼らないシナリオがよく研究されているので、小説を書く上でもよい教材になります。
2-1~3のすべてについて、背景などの説明は言葉ではなくストーリー展開そのものによって伝えるのがベストだと考えています。例えば旅をしている主人公が野盗に襲撃されたら、治安の悪い地方だと分かりますよね?
ただ、SFの場合は背景や設定が論理的だったり込み入っていたりすることが多いので、言葉による説明が不可欠になりやすいです。そういう場合は会話による説明も避けられず、ある程度長いセリフになるのはやむをえないと思います。
そういうときのコツの一つとして、先の書き込みでも述べましたが、主人公に疑問をもたせ、調べる過程で誰かに質問し、相手が説明するというシチュエーションはわりに有効かと。質問に答えるなら説明セリフになっても不自然ではないからです。
あと、まあ、コメディ寄りのマンガなどでたまに見かけるメタ発言がありますね。「誰に説明してるんだ?」とか「説明セリフになってるのは、まあ、いいとして~」という類い。こういうのはたまにはいいでしょうが、多用はしない方が無難かと。
3)ファンタジー
SFと違って論理よりも雰囲気が重視されるジャンルなので、地の文にしてもセリフにしても文章説明に頼らず、2で触れたようにストーリーで伝えられないかまず検討してみるのがよいように思われます。
4)日常もの。
これはもう、自然な会話ということを優先するべきでしょう。その場合は3行ではなく他の方も書かれているように1~1.5行くらいまでが、感覚的ではありますがよいところじゃないかと思えます。
このジャンルで長い説明が必要になるとしたら、主人公以外のキャラの一人が複雑な家庭の事情などをかかえていて、ストーリーのどこかでそれを打ち明ける時などです。このケースでは、打ち明け始めるところだけセリフにして、後は回想シーンに移行していくなどの手法がよく使われるようです。
もう一つ考えられるケースは、何か事件・トラブルをストーリーが動き出すきっかけにする場合。そういうときは、「ウワサ好きな同級生」がよく使われます(笑)。こういうのこそユーモアをまじえた軽快な会話文にしたいところです。