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タイトル:作中の『試練』についての返信 投稿者: あまくさ

>そこで、どんな試練を与えればいいのか、

>そしてどう解決するのかはどのように考えればいいでしょうか。

それではまず考え方から。

ストーリーには「最終目標」が必要です。
で、この目標は必ずしも主人公が最初から自覚していなくてもいいんですね。最終目標は作者だけが知っていればよく、主人公はストーリーを通じて中盤や終盤近くでそれを発見するという流れもありです。

ただ。

物語の最終目標を主人公が知らなくても、行動させるためには「当面の目的」は必要になります。それがないとストーリーが動き出さないんです。

あらすじに即して考えてみます。

>旅人自身はどういう条件でその宝具が力を発動できるのかは知らず、なぜ代償がいらないのかも分からない。(それを調べるために旅をしている)

示された文章中で、「目的」に相当しそうなものは(それを調べるために旅をしている)以外に見当たりません。
あ、そのこと自体は別にダメではないんですよ。

他の方が指摘されているように、民話・神話などでは主人公が不思議な力の原理も代償も知らずに行動する話が少なくありません。
しかしそれは現代の作者が見習うべきことではないです!

民話などにそういうストーリーが多いのは、それらが物語として未熟だからです。そして、そうした多くの登場人物は、原理も代償も知らずに闇雲に行動した結果、手痛いしっぺ返しにあったりしています。しかし、そんな流れは現代の小説では単純すぎて通用しません。

不思議な力の仕組みが多少なりともわかっていなければ、命がかかるような正念場で再現させることができない可能性があり、危険じゃないですか?
代償にしても、ハイリターンにはハイリスクが付きもののはずという警戒心は現代人なら常識です。古代人・中世人であっても、治安の悪い地方を遍歴する旅人なら身の危険に対してむしろ現代人より敏感でしょう。「一見代償がないように思えても、ある条件でのみ発動する大きな代償が隠されているのではないか?」という疑問を主人公が抱いても不思議はないと思います。

したがって、宝具の原理や発動の代償について調べるために旅をするということは、主人公の当面の目的としてはきわめて自然だと思います。

ただし。

ストーリー全体の最終目標としては、これだけだと物足りないんですね。

できたら単に宝具の万能性の謎程度には止まらず、その背後に物語世界の命運に係わるような大きな秘密が隠されていて、村で試練を克服しているうちにそれに気がつくというような流れが作れれば、より盛り上がると思いませんか?
試練を与える村長にしても、「主人公を真の覚醒に導こうとする賢者」「主人公を利用して野望を遂げようとしている悪役」など、様々な設定が可能です。

ストーリーの終着点としてそこまで考えて練り上げてあれば、個々の試練の内容はそこから逆算して考案すれば良いということになります。

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