一応、ひとつだけ私見を。
執筆途中の感想(アドバイスではなく)は、純粋な情報としては有用ですよ。まあ、弊害もあるかもしれませんが、それは後述にまわして有用と思う理由を先に説明します。
◎現実問題として、読者に途中で見放されるダメージは大きい。
これにつきます。
「この作品は最後まで読んでもらえば真価がわかる」
そういうことを主張する書き手は、けっこういらっしゃるんですよ。しかし、実際にそうだとしても、途中がつまらなかったり納得できなかったりしたら最後まで読んでもらえません。
また、読者にしても途中までしか読まずに意見を言うのは無責任かもしれませんが、そもそも読者に責任なんてないじゃないですか。つまらなければ読まない。それだけです。
なので、作品の進行途中で作者からしたら不本意な評価をされた場合、それが仮に読者の読みが浅いことが原因であっても、作品としてまずいんです。進行途中の「ヘンな感想」「トンチンカンな感想」は重要な情報と心得るべきです。
* * *
弊害について。
これもはっきりしています。
「惑わされる」
「モチベーションが損なわれる」
この二つです。これがけっこう軽視できないので、「途中の感想は聞かない方が良い」という意見があるのだと思います。
また、すでに進行しているストーリーに意見を言われても、修正がきかないことは少なくありません。対応ができないか難しいのにモチベーションだけ下がって完走の妨げになるのなら、百害あって一利なしと考える人もいるでしょうね。
しかし、繰り返しますが、そうであっても多くの人に読んでもらえる書き手になりたいなら、進行途中の感想を情報として積極的に受け入れる価値は大きいです。
理想としては。
1)意見としては受け入れて、現行の作品に反映できるかどうかは冷静に判断し、反映が難しいならスルーしてもOK。
2)スルーした上で、作品を完走させるべきか、この時点であっさり捨ててしまうかも冷静に判断。
*作品は完走させるほうが実力が付くという意見が多く、その点は私も同意。一方で、続けても良い結果は得られないと判った作業を打ち切ることを「損切り」と言います。両者はまったく別問題で、どちらも重要なことなので、秤にかけて慎重に判断することが求められます。
3)完走、打ち切りのどちらを選んだ場合も、情報として得られたことは次回作に活かします。
* * *
なお、冒頭に「感想(アドバイスではなく)」と書きましたが、それはこの意見にも当てはまります。私がこの板に書き込みしてきた意見は、アドバイスなんて大それたものではありません。「一応、経験上これがいいんじゃないかな?」と考えている程度の私見です。「ふ~ん、そんなことを考えるやつもいるのか」程度に受け取って、取捨選択推奨です。
以上です。