厳密に言うと指輪物語のプロローグは「一つの指輪」に関する予言めいた文言なんだけど、この予言めいた序文ってのもファンタジーではけっこうあるタイプね。その予言の内容がどれだけブレてないか、物語の本文とちゃんと噛み合っているかも大事。単に過去の歴史を記したものなら問題なかったり、主人公たちの動きに関わらず予言を遺した人の意図がブレていなければOKだったりってこともあるんだけど、変な未来予測をしているときは注意が必要かも。
荻原規子の「西の善き魔女」では、ストーリーに関わってくる重要な「フィニステール地方のわらべ唄」なるものがあるんだけれど、完結後のあとがきて「このわらべ唄の真相までたどり着けなかったのが痛かった」と暴露していてオイ!となりましたよ。結局外伝の最終巻でなんとかそこまで到達したって感じでしたけどね。そういうわけで予言めいた序文を扱う場合は要注意と思っています。