小説の創作相談掲示板:小説の書き方Q&A。執筆の悩み相談をしよう!

返信する!以下は元記事

タイトル:あらためてリアリティについて 投稿者: あまくさ

申し訳ありません。
サタンさんのコメントを拝見して少しウズウズしたところがあったので、あちらで脱線してしまいました。

ただ、脱線とは言え、向こうでも少しリアリティの問題に触れた部分があります。

マンガというジャンルは、リアリティの敷居を低くすることによって、自由に表現しやすいという特徴があると思っているんですね。
サタンさんへの書き込みでは『名探偵コナン』をあげましたが、推理もの以外では『ガルパン』が面白い例ではないかと思います。

部活で「戦車道」を嗜む女子高生。
あの作品ではまず、このトンデモ設定でリアリティの敷居を思いっきり破壊しています。それでいて作中で描かれる戦車や戦闘の描写はけっこうリアルです。

最初の設定で視聴者は「ああ、このアニメでリアリティがどうのと言うのは野暮なんだな」と理解します。するとどうなるかと言うと、スレ主様が仰る「リアリティの境界」が無効化されるんです。作者の都合でリアリティが有ったり無かったりを自由に行き来できるようになります。

例えばガルパンの作中で、45度くらいの下り坂に戦車を停車させて、下方の敵を砲撃するというシーンがありました。リアルなら、その角度で停車したら滑り落ちてしまう危険が高いと思います。
ただ、『ルパン三世』では90度近い崖面を車が走ったりしているのと比べたら、キャタピラはけっこう無茶がきくところもあるし、物理的に不可能ではないかもなという線をギリギリ守ってはいます。

また、そのシーンのコンセプトは、超重戦車を中戦車・軽戦車の連携プレーで仕留めるというものでした。(私はミリオタではないので、重・中・軽戦車の専門的な分類は知りません。そのへんが間違っていたらお許しください)

で、まあ。

軽戦車の車高の低さを利用して、超重戦車に正面から突っ込んで、乗り上げさせてしまうんですね。さらに、もう一台の軽戦車が超重戦車の上にも乗り上げて、砲塔の回転をロックしてしまいます。そうして立ち往生させたところを上から狙い撃ちするという作戦。

これもね。
現実には、まあ、無理でしょう。ただ、物理的に絶対不可能とまでは言えないラインだったと思います。「実際にやろうとしても、そんなに上手くいくはずないよね」という意味での「無理」です。
何より、こういうのはある程度突拍子もないアイデアじゃないと盛り上がりません。
そこで物語のベースがリアル寄りだとご都合主義と言われていしまいますが、最初にリアリティの敷居を低くしているために通用してしまうのです。そして、「意表を突く冴えた展開」を「ノリと勢い」で心おきなく楽しめるという寸法です。

>物語だけに関して、特に非ファンタジーの王道恋愛ものについて、

一口に王道恋愛ものと言っても、しっとり系からハチャメチャ・ラブコメまで、色々ありますよね?
後者ならガルパン流と相性がよいと思います。
前者なら「ノリと勢い」路線は使えないでしょうが、読者の好む情緒的な雰囲気で盛り上げてリアリティの敷居を無効化することは可能かもしれません。

コメントは4500文字以内。

「私はロボットではありません」にチェックを入れてください。

トップページへ 「リアリティラインとは何なのか」のスレッドへ

小説の書き方Q&A:創作相談掲示板の使い方・利用規約(必ずお読みください)。お問い合わせ