最初の返信で少し触れたけど、私は「完成させる」って感覚を手に入れたあたりで書き写すのは終えたから、書き写す行為そのものに文章の修練という目的を持ってはいなかったです。
その中で文章を参考にしてたなと思うのが プロの文章を真似て応用し自作に盛り込む という事で、確かに私もいいなと思った表現は何度も読み返したりメモを取ったりなどしていた事もありましたが、今でも空で暗唱できるのは例に書いたように「実際に自分で使ったもの」だけです。
別に暗唱できることは何も偉くありませんし、私の場合は使ってて覚えちゃったから結果的に暗唱できるだけ。
「覚えること」が目的ではないでしょ?
表現の幅を広げることが目的なのであれば、プロの文章の気に入った箇所を「実際に自作でその表現を使う」のが最も有効だと思います。
私は、構造を理解しようとか応用して使おうとか偉そうに難しそうなことを言ってるけど、ようするに
「都営地下鉄日比谷線の六本木駅は」「頭上に広がる街の」「鬼子である」
と、要素に分けて考えることが出来るから、そこに別のワード、自作に出てくるワードを入れりゃいいだけ。
このシーンは冒頭で主人公が地下鉄六本木駅で電車を降りたシーンから始まって、その開始の一文なんだけど、最初は似たようなシーンで使えば何も難しいことはなくて、
「〇〇王国の凱旋門は」「奥に広がる城下町の」「鬼子である」
とか、応用つっても本当に入れ替えるだけなんで、似たシーンならどこでも使える。
そうやって使っていると次第に慣れてきてまったく違う場面の違う表現で、
「彼女が身にまとう煌びやかなアクセサリーは」「隠そうとしている腹の中を」「かえって浮き彫りにする質の悪いメッキだった。」
とか、 使うから使えるようになる と思います。
気に入った箇所を書き出すだけ、何度も読み返すだけ、それでは覚えたとしてもただ覚えただけになると思う。
使えるようになりたいのなら実際に自分で使わないと、使えるようにはならないんじゃないかな。