一つだけ。
>頭を垂れた【金色の】稲穂がどこまでも続き、
この文章から【金色の】を省いても、色彩感覚を失っている表現にはなりません。見えていてもいちいち【金色の】なんて書かない方が普通だからです。
そもそも稲穂って金色ですか? それ、ただの常套句にすぎませんよ。
ダニエル・キイス『アルジャーノンに花束を』という小説をご存知でしょうか?
知的障害をもつ主人公が脳手術を受けて一般人以上の高い知能を得る話なのですが、これが全編主人公の一人称で書かれています。文体の変化によって知能の変化を表現しているのですが、絶句するほど見事に描き切っています。
参考になるのではないかと。