やりとりの中にドラゴンボールがあがっていましたが、具体的に言えば「スカウター」という装備品のアイデアですよね? 作者が「戦闘力を数値に置き換えて可視化する」という着想を得たのはたぶんゲームからでしょうが、それを作品の世界観と無理なくマッチさせる小道具を工夫したということです。
しかし最近はSAOやオーバーロードなどの影響でゲーム的表現をベースにした物語に読者がなれてきたため、最初からそういう世界観のもとに作品を成立させることが可能になったという状況だろうと思います。
考案されたときは斬新だったアイデアが、ヒットすると後続作品が増えてあたりまえになってしまうというのは、よくある状況です。それが安易だと感じるなら打破する方向性として、
1)当然視されている前提を一度崩し、もう一度スカウターのような独自のアイデアを模索する。
2)小道具レベルの設定説明を省略して物語の面白さそのものを追求できるメリットを前向きにとらえ、キャラやストーリー展開を重視した作品作りに目を向ける。
真逆になりますが、大きく考えればこのような選択肢になるんじゃないかと思います。
>ライトノベルにおいて、特にゲーム世界が舞台ではない作品で登場人物の能力や強弱をゲームシステム的な数値によってあらわすことに関する世界観・設定上の理由、作中での説明で一般的なものは何でしょうか?
世界観:ゲーム世界が舞台ではないという前提なら、世界観としての必然性は希薄だと思います。悪く言えば流行に乗って安易に踏襲されている傾向があるのかもしれません。
設定上の理由:これについての考えは、先の書き込みで説明しました。キャラクターの能力や戦闘力はもちろん文章的にも表現できるしそれが小説の本筋でしょうが、数値化には、
・細かく段階的に提示できる。
・(疑似的に)客観性が高い印象を読者に与えることが可能。
などのメリットがあり、有用性は高いです。またサタンさんも仰っていますが、これはあくまで読者を楽しませるための有用性なので、制作上の都合ではありません。
作中での説明:前述のスカウターと、『バカとテストと召喚獣』の試験召喚獣。前者はストレートなアイデアの代表例と思われますが、後者は学力試験の点数が召喚獣のHPに変換されるという凝りに凝った変化球として秀逸でした。