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タイトル:死んだら星になるの返信の返信の返信の返信の返信 投稿者: にわとり

>倫理的判断に従っておかないと爽快感がうまれない懸念があるので、匙加減がすごく難しいです。

 うーん。逆なんじゃないかな。読者は現実的な倫理を超越した展開にこそ爽快感を感じるのではないかと思う。
 他のコメンターへの返信を見るかぎりあなたは少年向けのコンテンツより少女向けのコンテンツとかの方に馴染みがあるようだけれど、たとえば少女漫画で壁ドンってあるじゃないですか。いや、そこまで少女漫画に造詣が深くないので実際にどのくらい壁をドンしている作品があるのかはわからないけど、花より男子とか会長はメイド様とか、ああいうイケメンのハイスペ男が(とく序盤で)ヒロインに対して尊大な態度で絡んでいくテンプレって確実にありますよね。そういう演出の一つの象徴が壁ドン、という認識で聞いてください。
 あれ、現実にあんなことやる男がいたらイケメンだろうが何だろうが即通報案件じゃない? 暴力を匂わせた恐喝ですよね。まっとうなモラルがあれば壁をドンした時点でそんな男とロマンスを演じるなんてありえない。でも、漫画を読んでいるとき「この男のやってることって冷静に考えて犯罪だよね」とはいちいち思わないか、もしくは思ってもそんなに気にならないわけじゃないですか。むしろそういう場面こそが作品のアクセントになって、ウケる要素になる。作中で壁をドンされたヒロインが「あんなことするなんてサイッテー!」とか言ったとしても、作品トータルの印象としてやっぱり壁をドンする必要はあったし、それによって男キャラはより印象的かつ魅力的になる。
 だから創作者がやるべきは、"壁ドンは倫理的に問題があるからやめておく"ではなくて"壁ドンがより魅力的に見える設定や展開を考える"なんじゃないかなと思う。

 壁ドンでいうと、そういうシーンのきっかけとしてヒロインに対する男の執着心が描かれる場合が多いですよね。ヒロイン(と、それに感情移入した読者)の自尊心にやさしい設計になっている。愛ゆえにやったことなら多少ひどいことをされたとしても満更でもない、みたいな。
 少年向けの作品とか、ドンパチして人がたくさん死ぬやつも、たいてい同じ構造になっています。人を殺してもいい言い訳みたいなものが用意されていて、そのうえで「冷静に考えてこんなことやっちゃダメだよね」などと考えさせないように勢いで畳み掛ける工夫がされている。
 霊魂を星にすることが冷静に考えて人殺しと大差なかったとしても、それを感じさせないようにエンターテイメントとして描ききるのが創作者としてやるべきことなんじゃないか、と個人的には思います。

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