人たらしの代表格と言えば木下藤吉郎、後の豊臣秀吉を思い浮かべます。
以下に国民的人気キャラとも言える藤吉郎の描写され方を円さんに倣って箇条書きにしてみます。
・ひょうきんな不細工で基本的に何事にも情に厚く温厚
・頼まれなくても買って出るぐらい情に溢れている
・何でもこなすが周りを持ち上げることを忘れない
・普段は隙だらけに見えるので世話を焼いてくれる人も多い
・下賤の身分の出だが自らそれを笑いにする強かさがあり、引き立ててくれた主君には忠実で逆らわない
・仲間は有能で異例の速さで出世しつつも、どこかそうと思わせない抜けたところがある藤吉郎を親しく思ってる
円さんの主人公はむしろ真逆ですよね。有能で美人だから許されてるだけで、むしろ疎まれるタイプだと思いますよ。一般的には「人たらし」とは程遠い人物像です。
中でも「裏切り」は最悪で、日本人に最も嫌われる要素のひとつでしょう。明智光秀なんか400年以上経っても悪役のままです。そして円さんのヒロインは藤吉郎よりは光秀に近似性があると思います。
正直このようなキャラが「人たらし」するには、洗脳儀式や怪しげな薬物、魅了の魔法なんかを必要とするのではないですかね? 意外な手法で半ば洗脳的に周囲の人を籠絡していくダークヒロインなら面白そうですが。