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タイトル:ラノベにおけるヒロイン争奪戦の返信 投稿者: にわとり

 そもそもの話、『ヒロインの寵愛を受け』るためにがんばる主人公像が廃れて久しいっていう話なんじゃないですかね。積極的にヒロインを追いかける意志がないならライバルなんか登場させようがないし。
 なんか思うのが、男性向けラノベって主人公がヒロインに対して下心を出したり独占欲を見せたりするのをものすごく忌避するんですよね。ヒロインの処女性なんかより主人公の清潔感のほうがよほど強く求められてる。キリトにしろ当麻にしろ、ヒロインの下着姿を偶然目にしても素朴に鼻の下を伸ばしてにやけたりとかはしないし、ましてや冴羽獠みたいに積極的に覗きに行くとか絶対ありえないでしょ。
 鈍感主人公とかラッキースケベもこの文脈で、ピュアピュアな主人公の頭上を飛び越えて読者だけを萌えさせる手法として編み出されたんだと思ってる。サービスシーンは入れたい。でも主人公の下心や性欲は見せたくない。だから無自覚とか偶然っていう建前で主人公のキャラを守っているわけです。これで建前が機能しているかぎり、ハーレム展開だろうが何だろうが主人公自身はきれいなまま取っておける。
 結局みんな、自分の性欲とか独占欲みたいな疚しい感情と向き合いたくないだけなんだと思う。なんか萎えるじゃん、そういうの。興奮する場面で突然目の前に鏡がすっと出てきて鼻の穴膨らましてる自分の顔が映る、みたいな。つら。恥ずかし。

 というわけで個人的には、恋の鞘当て以前に"主人公が自発的にヒロインの心を射止めに行く"ことがラノベにおいてはすでに困難、という認識。
 抜け道的なアイデアとして『神のみぞ知るセカイ』『デート・ア・ライブ』『弱キャラ友崎くん』などの、ミッションでヒロイン攻略をやらされている主人公というパターンがあるにはあるけど、逆に言えばミッションという建前がなければヒロインを口説くことができないくらい男の恋愛というのは滑稽でダサくて恥ずかしいものだという時代の空気感があるように思う。

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