ぶっちゃけどの設定も"作る必要がない"と思った。
>・異世界の国や大陸の規模、名称
主人公が転移した町の住人は、交易のある周囲のいくつかの町についての知識しかないことにすればよい。広域の地図は存在しないか、少なくともこの町には流通しておらず、国や大陸のすがたがどうなっているのかは誰もわからない。町の住民たちは慣習的に地形や方角で「谷の町」「泉の町」「北の町」などと一帯の町を呼び分けており、正確な地名は普段誰も使わない。
>・政治や貴族、領地など
町の外れに領主の館がある。町民は漠然と「領主様」と呼んでおり、地位や階級ははっきりしない。正式な領地なのか実効支配しているだけなのかはわからないが、とにかくこの町を治めている。
>・異世界の文化、歴史など
歴史書は町にないか、あっても町民の識字率が低く、誰も読めない。歴史については漠然と「神様が天地を作った」くらいに認識している。町の歴史についても、何百年も前に領主の先祖が武勲をあげて王様からこの土地を賜ったらしい、くらいの知識しかない。
文化については……とりあえずクリスマスとバレンタインに似た年中行事がある、とかそのくらいで。
>・魔法や各戦闘技術の種類や発達の度合い
物語序盤の展開に応じて適当な魔法や戦闘技術が発達しているが、世界全体のことはよくわからないので遠くの町や外国には想像を絶するすごい魔法や技術があるかもしれない。
作中で技術水準にブレが出てしまっても、"これは外国の魔法"とか"ずっと南の土地で使われている技術"とかいうことにしてしまえばあとから言い訳できる。
>・異世界における種族(人間、魔物、普通の 動物?)
とりあえず町には人間しかいないが、山や森には狼や熊がいて人を襲うと言われている。また、深い山奥や海の向こうの国には魔物が棲むと言われているが、町民で魔物を見たものはいない。なので実在しているかどうかはわからない。魔物と戦う展開にしたかったら適宜登場させればよい。
>・ギルドや公的な機関のシステムや設定
町にも小さな同業組合や自警団があり、領主から許可を得て活動している。ほかに領主に雇われた兵士がいて、町の治安維持にあたっている。他の町がどうしているかはわからない。たぶん町によって違う。
>・異世界におけるステータスやレベル、ランクのシステムの類
>・主人公が持つスキル(現代兵器を召喚する能力、ゲームシステムに似た要素?)
ゲームを作っているわけじゃないんだから「戦いを経験する中でなんとなく経験を積んでいろんなことが自然にできるようになっていく」くらいでいい。
……こんな感じで、大半の設定は"主人公には知りえないことなのでわからない"でいいんじゃないかと思う。必要になったら行き当たりばったりで設定を足していけば多分なんとかなる。設定を作り込むのもいいけど、そこで手が止まって先に進めないくらいなら何も設定しないで書き始めたほうがいい。