ぶっちゃけた話をすると、なんで性格の悪い女に優しくするのかなんて"下心があるから"以外ないでしょう(暴論)。
ただ大半のラノベでは、主人公自身が心理描写で露骨に下心を出してくると読者に引かれるのでそこは見えないようになっている。その結果、表面だけ読めば"何でかわからないけど美少女にやたら甘い主人公"に見えるわけ。
いや、でもさ、客観的に考えて男が"美少女にやたら甘い"理由なんて一つしかないよね? そのくらい考えればわかるでしょう。
そのうえで、じゃあなんでヒロインは性格が悪いのか? といえば、それは主人公(と、それに感情移入している読者)に劣等感を抱かせないためです。
ヒロインがよくできた女すぎて眩しくてつらい! という物語よりは、何かしらポンコツなところがあって安心して内心バカにできる方が読んでいる方もプライドが保てて気持ちいいでしょ。
ヒロインの性格が適度に悪いおかげで読者はラッキースケベ的な展開にも罪悪感を抱くことがないし、『そんなヒロインに限って危機的状況になると主人公を頼ります。』というのも愚かゆえに主人公に依存するしかないヒロインをみて優越感を感じられるポイントです。
>ヒロインが可愛いからすべて許されるというわけではないと思います。
だからこれは様相が逆で、ヒロインのわがままを許してあげることによって、主人公が読者に対して"ポイント稼ぎしている"と読むべき。むしろそのために幼稚で情緒不安定なヒロインが要請されているわけです。