作者が「これで完結!」とすれば、それは完結した作品になります。問題は読後感ですね。伏線が回収されず残されたままだと読者はもやもやした気持ちになります。
ワナビが晒した作品で「黒幕が呼び出した魔物がラスボス」だったものがありましたが、黒幕は最後に逃げてしまうので、読者からの感想はいまいちなものでした。
実際、打ち切りになったラノベでもこういう風に「黒幕とは決着がつかずに終わる」というケースはありましたが、恐らくは「決着はつけさせたくない」という作者のエゴだと思われます。読者としてはこういうのはきっちりと終わらせてほしいと思っています。
>>しかし、応募時に原稿枚数制限がある新人賞で全て描写し、長編を完結することは不可能だと思います。
そんなことはありません。展開の密度を減らし、ページを調整すれば魔王を倒すところまで到達するところは可能です。「ラグナ・クラウン」という作品がそれをやっています。勇者のような男気溢れる存在に憧れる主人公(学生)が冒頭でお姫様と出会い、騎士となって魔王討伐に向かうというストーリーです。魔王討伐に向かうのは中盤からで、それまでは王都内でのラブコメが大半です。反面、戦闘シーンや困難といたイベントは少ないです。そういうものはラストバトルに集約されています。
こういうのはやり過ぎると「ストーリーがない」と言われてしまうので、どう調整するかはYukiさんの裁量次第となります。