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タイトル:作中の障碍者の扱いについて。の返信の返信 投稿者: 壱番合戦 仁

 ええと、返信ありがとうございます。

 「目の見えないスコットランド人のハーフの女の子と、狭心症の主人公が結ばれて、障害を抱えたまま、成長しました。めでたしめでたし」というハッピーエンドを描き切って大成功した作品があります。
 「かたわ少女」って一度は聞いた事ありますよね?あれの最終版のマリー編だと、そういう結末です。
 僕は以前からこのビジュアルノベルが気になっていて、なかでもマリーの生きざまにいたく感銘を受けました。
 この小説曰く、『本当の障害は、みんなができることができない事ではなくて、その人のコンプレックスや生きづらさ、あるいは心の傷のことを言う』ということです。
 以前から、僕はこの話を頭では理解していたのですが、それを恋愛小説という形で示してくれる作品はなかなかありませんでした。
 実際、差別的なニュアンスとは裏腹に、『難病を患って、瞬く間に障碍者になってしまった主人公が、養護学校での青春と恋愛を通して、どう成長していくのか』を見事に描き切っています。少なくともつまらないとは思いませんでした。レビューでも高評価でしたし、サブカルチャーの分野であそこまで真剣に障害を取り扱った作品も珍しいでしょう。
 そして、読み終わったとき、僕は決めたのです。
 「主人公にはバッチリ生きづらさを抱えてもらって、それを克服してもらおう」と。
 それこそが、物語におけるカタルシスにつながるのではないかと思います。

 >>で。
スレ主さんの相談は最初の頃から見守っていたけど、時々返信もしたけど、どーも、この「現実の話」と「創作の話」がごっちゃになってる気がします。「それは現実には正しい」ないし「現実に君がどう思うかは自由」という主張を、そのまま創作の世界に持ってこようとしてる。
例えば私の主張「障害者が凄いんじゃなくて支えてる人が凄いんだろ」って話を書いても面白くないでしょ。

 うーん。気分として面白くないかでいえば、なんてことないです。「そういう意見もあるんだな」くらい。でも、作品として面白いかでいえば、それは僕だって見たくないです。
 エンタメ小説、引いてはライトノベルの基本的なメソッドで行けば、そのご意見は大正解ですし、僕もそれを身に着けたいのですが……。ご指摘の通り、今作のもととなった原作は、「僕の人生のIF」を題材にしています。なので、中身となる設定はともかくとして、主要なキャラクターの約半数が僕の理想とするヒロインや、実際に出会ったことのある知人やクラスメイトをモデルにしています。
 当然彼らをモデルにしている以上、現実での出来事や人物プロフィールを使った方が肉付けがしやすかったりします。それで、便宜上こういったかきかたをしているのですが、やっぱり邪道ですかね……。
 でも、やっぱり、このままの書き方だと後々苦労しそうだな、とは思っていて、現在読者受けを意識したプロットをストック中です。
それと、支えている人も相当苦労しているはずですが、しっかり焦点を当てれば、当事者もかなり葛藤していますよ。(実際、かたわ少女には支援してくれる人は二人程度しか登場してきませんし、ほぼチョイ役でしかありません)

 あと、今回は身体的にも知能的にも健常者に限りなく近いケースもままある発達障害を持った主人公にしました。これなら普通にガンガンバトルも行けますし、それどころか症状を中二チックに異能として扱ってもいいかと思っています。気を付ければ恋愛もそれなりにできるでしょう。身だしなみと言動にさえ気を付ければ、発達障害者も精神障碍者も知的障害者も素材としては行けるはずです。(腕とか足がなかったりする場合超能力とかで浮くとか、目が見えない場合はバトルの時とかは強キャラポジションにする必要はありますが)

 えっと、その上で質問させていただきたいのですが、ラノベで純文学ベースの私小説スタイルって駄目ですか?いえ、反論したいのではなくて、受けが悪いかなって気にはしていたんです。
 私小説の場合だと、自然主義文学に基づいて「現実を写生×脚色(orフィクションのエッセンス)=文学)」という方程式のはずだったと思います。
 エンタメ小説に分類されるライトノベルで、純文学風味でやってしまったらだめなのでしょうか。

 >>障害者ってのを、良くも悪くも重く考えすぎだと思いますよ。
「野球の才能ない人が球界で頑張っていく話」と何が違うんでしょうか?
球界において野球の才能がない事は、当たり前の事が出来ないわけだから障害に等しい事です。
それが球界という狭い世界の話でなく、日常生活という身近な話だから重大なことになってくるけど、それはあくまで「現実の話」として。
創作の話、つまり物語においては「才能ない人の努力」と大差ない物語です。

 あー。それ言えているかもしれません。もっと肩の力を抜くべき、と。確かに、そのせいでエンディングが思いつきませんでした。自分ではなかなか気づけなかったことなので、素直にありがとうございます。

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