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タイトル:厨二的漢字表現の限界の返信 投稿者: にわとり

 中二病ってよく前世がどうのとか隠された才能が云々っていうファンタジー的な側面が強調されがちだけれど、背景にあるのは、周囲よりちょっと背伸びしてかしこぶりたいっていう素朴な虚栄心だと思ってる。
 だからラノベにおける難読漢字は「おれはクラスの奴らとは違う小難しくて高尚なテキストを人知れず読んでいるんだぜ」というちょっとした優越感を満足させるためのものでしかないというのが個人的見解。難読漢字だけじゃなくて、シュレディンガーの猫とかラプラスの魔とかクロネッカーの青春の夢とかの中二病が好きそうな理系用語の扱いも似たようなものだよね。波動関数もわからないのにシュレディンガーの猫の逸話だけ知っていても現実には何の役にも立たないけれど、なんとなく難しい物理の話を"わかった気になれる"からみんなに愛されているみたいなところがある。

>が、「慉(そだてる)」や「蹮(よろめく・ふらふらあるく)」とか普段は絶対使わないうえに中二病漢字ドリルにさえ乗らないタイプのを作品に出して、はたして意外と食いつく層はいるのか?

 文脈から自然に意味や読みが理解できる書き方をしていればみんなこういうのは好きでしょ。あなたの作風と一致するかどうかはわからないけど、主人公の足がすごくふらつく場面があったとして、一種の強調表現として「僕はよろめいて、蹌踉めいて、酔歩めいて、蹮めいたのだった。」とか書いたら中二病大歓喜なんじゃないですか? 知らんけど。

 問題があるとすれば読者が必ずしも中二病的なメンタリティを持っているとは限らないこと。ふつうに知的好奇心が薄くて勉強嫌いな層にエスプリをぶつけると「スノッブな雰囲気が鼻についてムカつく」というリアクションが返ってくることになる。しかも、最近のラノベ界隈、Web小説界隈はこの傾向が強いように感じる。
 高橋弥一郎とか奈須きのこみたいな文体、2019年じゃもう通用しないでしょ。まあ逆にあの文体がウケた時代のほうが異常だったっていう見方もできるけどさ。

 カッコつけるのがダサい時代に、それでもどうやってカッコつけるか、っていう話でもあると思う。まあでも案外、流行りとは真逆だからこそ次の時代の突破口になれる可能性があるのかもしれないし。無責任だけど『名前なんて結局どうでもいいから行動行動』の精神で頑張ってほしい。

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