自然には魚を食べる魚だって普通にいくらでもいますけどね。
ただまあ……
生物の分類の話とは別の観点から考えると、人魚の話ってメルヘンちっくなファンタジーが多いということはあります。そういう世界観だと、人魚と魚が仲良く暮らしていることが多いんですね。
共食いかどうかはともかく、「友達を食べるのってどうよ?」みたいな問題は出てくるかもしれません。共食いならぬ、友食い?
人魚じゃないですがお伽噺の竜宮城でも、魚たちが乙姫様の家来みたいな感じに描かれています。あれって同じ種族の中で、乙姫様が貴族で魚は平民、鯛やヒラメは黒人と白人の違いくらいのイメージなんじゃないかと。そんな世界観なら乙姫様が魚を食べたら「うげっ」と思う読者はいるかもしれません。
でも、そういうのって逆手にもとれるわけで。
例えば、乙姫様が鯛かなんかと親しげにしているシーンの後で、浦島太郎をもてなす宴にその鯛が料理されて出てくるとか。
それで太郎が引いていると、乙姫様が「人間の食卓に牛のステーキがのるのと同じじゃないですか?」とキョトンとしていたり。
「そ、そうかもしれないけど、さっきまで親しげに談笑してたじゃんか!」とか突っ込ませてみたり。
あくまで一例なので、スルーしておいてください。
書き手は読者より多少常識をさかのぼって考えておいた方がよく、そこから色々なアイデアが派生するんじゃないかな?という話です。
それでは。