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タイトル:悪人主人公って難しい?の返信 投稿者: サタン

基本的にラノベってエンタメですから、喜怒哀楽の中ではやはり「喜」と「楽」が注目されやすいってのがあります。
そこへ感情移入、つまりキャラクターの「喜」や「楽」の感情に共感して楽しむとプラスの感情で「ああ面白かった」となるわけですね。

すると、例えば「悪をもって悪を征す」じゃないけど、主人公より悪いヤツ、主人公とは別ベクトルで悪いヤツ、逆に主人公は一般的悪ではあるけど主人公なりの正義・信念を持っている、という形になりやすい。
これは例えばヤクザものとかマフィアものをイメージするとわかりやすいでしょう。
言ってしまえば「悪の世界」に舞台を限定しただけで、やってること自体はスタンダードな勧善懲悪と変わらない。
主人公が「悪女」であったり「裏社会の人間」であったり、その主人公の個性を活かせるよう「悪の世界」が舞台であって、これは同時に他キャラも「悪の人間」なので相対的に「主人公はいくらかマシな人間」って印象付けもできる。
でもそうすっと結果的に物語構造は、前述したけど、正義が悪を倒すって勧善懲悪のキャラ設定の中で、それが「悪が外道を倒す」って話に変わっただけ。
このタイプであれば、「悪」というキャラクター像を書ける人なら余裕ですぐ書けると思う。

バッドエンドの場合、こっちは演出にコツがいると思う。
でも簡単な部分もあって。
最初に「感情移入」や「共感」って言葉を出したけど、喜怒哀楽の中でマイナスの感情に当たる「怒」「哀」ってのはすごく書きやすいんですよ。
「喜」「楽」のプラス感情に比べて、マイナス感情は誰にでも共通する事が多くある。
例えば、少女が母親のために一生懸命つくった歪な誕生日ケーキ。これを目の前でゴミ箱に捨てる母親がいたら、どう思います? 怒りを感じるでしょ?
じゃあ、そんな女の子が何をやっても報われず、信頼してる人間に裏切られ泣き崩れてたとしたら、どう思います? 悲しく感じないかな?
このように、マイナス感情には「誰でも「怒」「哀」を感じる展開」ってのがあって、それさえ知ってりゃ誰でも書ける類の話だったりします。
なので、「感動ものよりコメディのほうが難しい」なんて言ったりしますよね。
プラス感情の「喜」「楽」には一定の「誰でも感情移入できる展開」ってのがほぼ無いので、こうした面で見るとマイナス感情をメインで扱う物語は比較的簡単だと言えます。
つまり、「悲しい物語」を書くことは割と簡単なんですよね。小難しいことを考えなければ。

少女の例の場合、母親を主人公として考えて、少女を語り部に設定して、虐待してる自分に苦悩する物語として書き、最終的には少女は衰弱死してしまうっていう「救われない話」として仕上げてみたり。
まあ、この場合、悪女とは言えないか。酷い母親だけど。

バッドエンドは得てしてメッセージ性が高いものになりがちなので、書くものを見つけたらそれをどう見せるかって演出が大事だと思う。
そしたら内容は、言っちゃなんだけど「悲しい物語」は比較的作るのは楽なので、あとは組み方次第かなと思います。
少女の例は、「ケーキをゴミ箱に」とか「信じてる人間に裏切られて」って例の時点では「少女が主役」に見えてたと思うけど、組み立てた「虐待に悩む救われない話」だと「母親が主役」になってるでしょ。そういう組み方次第かなと。
悪女の被害者を中心に「悲しい話」を作って、それを悪女視点から組み立て直すのが一番楽かなとは思う。

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