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タイトル:改造人間を擬人化だと思われたくないの返信 投稿者: サタン

ある程度は可能ですが、正確には無理だと思ったほうが良いです。
例えばスレ主さんは、漫画がアニメ化して「声のイメージが違う」とか思ったことはありませんか。
小説もですが漫画は音声や映像を表現できないので、実際にそれが表現されると読者がイメージしていたものとはかけ離れたものになったりします。
では何故そんなことが起こるのかと言えば、作者が書いたモノと読者がイメージしたモノが違う、という事ではなくて、100の読者がいれば100通りのイメージがあるためです。

でも、当然のこと可愛らしい女性キャラの声に厳つい男性の声をイメージしたりはしませんよね。
同じように、人見知りしそうなか弱い少女の姿をしているのに、大人びたクールな声をイメージしたりもしません。
このように「ある程度」はできますが、読者のイメージを正確にコントロールする事は無理です。

では、どの程度が「ある程度」なのかと言えば、それは一般常識的に人が持ってる先入観という程度です。
前述した通り、「か弱い少女なら消え入りそうな少女の声を連想する」という程度。
ようするに「当たり前のこと」という程度。

でもラノベってのは獣人やらモンスターやら御作の場合は怪人が出てきたりなど「当たり前じゃないこと」を書いているので、ここを作者の意図どおりにするのはけっこう難しい。
「細かく描写しなければ」という話ではない。
なぜなら、作者がいくら細かく「女性の怪人の姿」を書いたとしても、読者とくにご友人は「萌え怪人の女性」をイメージするためです。
例えば「女性の両腕から先は獣の形をしていた」と書いたとして、では手の部分はどのような形をしているでしょう?
イメージする人によっては「肉球付きの猫の手」かもしれないし「毛深く鋭い爪を持った攻撃的で野獣のような手」かもしれない。
これは読者側の感性に関わる事で、作者は触れることが出来ない部分です。
なので、正確には無理だと思ったほうがいい。

怪人の姿かたちが萌え怪人だろうとアメコミに出てきそうな怪人だろうと、話が展開できりゃ何も問題なく物語は書けるし読めるので、読者の中でどのように再生されようと気にしないほうが良いと思う。

とはいえ。
だからと言って伝えることを放棄してたらおまんまの食い上げなので、キャラクターの外見や雰囲気を伝えていく工夫というのはいくつかあります。
ひとつは「外見をいじる」という事。
例えば「おまえの手は握手したら切り刻まれそうだな」と交わすシーンを作ると、そのうえで「肉球のような手」をイメージする人はいませんよね。
切り刻まれそうなんだから、鋭く危ない形状だろう、と連想する。
ひとつは、「あえてして欲しくないイメージを書き、否定する」という場面作りをすること。
例えば「猫モチーフの怪人!? まさか萌え萌えな猫獣人なのでは! って違う、コンセプトに対して違う! おまえはタイガーマスクか!」みたいな。
作品の中で主人公ないし登場人物が直接「萌えキャラではありません」という反応をしているので、これでなお萌えキャラをイメージする人はいないでしょう。

これら工夫は、なんとなくわかるかもしれないけど、「して欲しいイメージ」を書いてるんじゃなくて「して欲しくないイメージを切り捨てる」ような書き方。
言い方を変えると、前述したような手段で「こういうイメージはしないで」という事を先に書いちゃう。
そうすると読者の中のイメージは限られていくので、正確には無理だけどある程度はコントロールできる。
「猫モチーフの怪人」と言われて100の読者がイメージするものは100通りだけど、「語尾にニャが付くような萌えキャラじゃない」と言われたら、「萌えキャラじゃない猫怪人」のイメージは100通りだけど、萌えキャラをイメージする人はゼロになるでしょ。

ただ、個人的には、読者には作者のイメージを押し付けるんじゃなくて、作者が用意したモノで読者は自由に遊べばいいと思っているので、萌え擬人化された怪人をイメージされようと、物語の進行や印象に致命的な変化がなければ気にすることではないと思う。
だって、作者は嫌いでも、少なくとも友人の読者は好きだからイメージしたわけでしょ。「読者が好きなもの」をあえて「好きではないもの」に変更する意味ってあるのかな。

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