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タイトル:架空世界ファンタジーを書く利点の返信の返信の返信 投稿者: あまくさ

>設定というのは単純に「異世界に飛ばされた」という状態のことで、その場合とりあえず「帰ろうとする」なり「適応しようとする」なりすぐに主人公の切迫した状況が生じやすいと思ったからです。
>そして「主人公の目的設定は早いうちに行うべし」「設定説明はアクションと共に」的なことを少年ジャンプのスレとかでよく聞いたので、動機設定と説明のしやすさは特に冒頭のみではありますが、創作に有利なのではと思ったのです。

そういう利点はあると思います。そして、その利点が小さくはないからこそ、異世界転移モノがあれほど流行ったのでしょう。
しかし一方で、その利点から導かれやすい「帰ろうとする」なり「適応しようとする」なりという「主人公の切迫した状況」は、ある程度限定されてしまいますよね?
それゆえ転移モノにしても転生モノにしても、似たりよったりのいくつかのパターンに収斂してしまう傾向があるのではないでしょうか?

あ、それがダメだと言っているわけではないんですよ。利点があるのならば(転移モノを)選択する価値はあるでしょう。しかしそれは一つの選択でしかないわけで、ハイファンタジーだって別の有力な選択であるというだけのことです。

転移モノの場合は初手の有利さと引き換えに、その後の展開の幅を狭めてしまっているきらいがあるように感じます。
それに対してハイファンタジーは、書き手にとっても読み手にとっても取っ掛かりがつかみにくいところはあるでしょうが、発想力・構想力・イメージ力で勝負する世界です。そして物語そのものの中にいくらでもテーマは見つけられるはずなので、少なくとも、

>「説明の長い騎士物語」か「(背景情報がないため)情報の薄い騎士物語」になるだけ

という意見には同意できませんでした。

それと、

>また現実の過去、たとえば中世に魔法などのファンタジー要素を加えたような作品の場合、その時代の社会制度や生活感が生かせるかと思いました。

実際問題としてはハイファンタジーと言えども、ある程度はそういう要素も含んでいると思いますよ。そういう意味では100%現実との接点がないわけではありません。
まあ、中には本当にイマジネーションが豊かで、現実や史実との共通点のかなり少ない純度の高い虚構世界を構築してしまう書き手もいますけどね。しかし100%リアルからの模倣要素を排除した物語を作るのは不可能です。

例えば昼と夜の周期、天体の運行などが現実世界と異なる世界を描いたとしても、頭上に空があり昼と夜があるという基本的な構造そのものは同じなわけで。現実と共通するものをベースにして少しずらしているから読者に通じるわけです。
また主人公の行動や心情にしても、先の書き込みで述べたように実は現代日本の読者が理解・共感できるものが必ず盛り込まれているはずです。それがなければ小説になりませんから。

本格的なファンタジーを書こうと試みた経験のある書き手なら、そういうバランスの取り方の難しさは多かれ少なかれ感じていると思いますよ。しかしクリアする方法はいくらでもあって、ラ研の投稿室程度でも最近は知りませんけど以前は普通に議論していたことです。

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