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架空世界ファンタジーを書く利点 (No: 1)

スレ主 艶っぽい案山子 投稿日時:

設定的にどこまで詰めるかは別として、(実はほぼ風聞でのみ知る)指輪物語のような、この宇宙とは別の架空の世界を舞台にした物語を書く利点というのは何があるのでしょうか。
現代に生まれ育った主人公がなにやらして異世界に行くとかいうのであれば、主人公の動機とか、異世界の設定の説明も比較的自然、そして作品のテーマとかも決まりやすいと思います。つまりは「低文明レベルにおける現代的○○の(本とかなんとか)作り方」なり「RPGテンプレと現代的○○(相撲なりなんり)」というように、現代の事柄と異世界との対比みたいなものを示しやすい舞台設定だと思います。
また、歴史をある程度共有したファンタジー世界(魔法のある産業革命のロンドンとか)、というのも歴史的要素といわばSF的な装置の反応のなかからその国や歴史についてなんらか語ることができるのかなと想像はできます。
しかしまったくの架空世界、世界形成から全然違う歴史を歩んできたような世界の場合、いったいどういうテーマを書くのに適しているのでしょうか。そこで騎士が冒険するなり冒険者が依頼をこなすなりしても、「説明の長い騎士物語」か「(背景情報がないため)情報の薄い騎士物語」になるだけど「これなら実在の歴史を取り入れつつモンスター足す方がよかったのでは」って感じになりそうです。
異世界転生モノは設定と物語の推進力や見せ場が結びついてるように思うのですが、架空世界ファンタジーの場合、一体なにを目指して書けばいいのでしょうか。架空世界ファンタジーだからこそ見せることができる面白さや美点、テーマってあるのでしょうか。

カテゴリー: ストーリー

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人気回答!架空世界ファンタジーを書く利点の返信 (No: 2)

投稿者 あまくさ : 3 No: 1の返信

投稿日時:

いや、異世界転生モノだって舞台は「この宇宙とは別の架空の世界」ですよ?
あなたの仰る「異世界転生モノ」と「架空世界ファンタジー」の違いは、舞台ではなく主人公の方です。主人公を現代日本からの転生者にしておけば、読者と同じ常識を共有しているからストーリーが進めやすいというだけの話です。

で、どんな形式にも、一長一短はあります。
異世界転生モノの利点は、

>主人公の動機とか、異世界の設定の説明も比較的自然、そして作品のテーマとかも決まりやすいと思います。

主人公の動機や設定説明がスムーズなのはその通りでしょうが、作品のテーマが決まりやすいということはありません。
というか、むしろ逆に転生モノは主人公の常識が読者のそれに近いからストーリーを展開させやすいとは言えますが、それだけに世界観のスケールが読者の常識の範囲に収まってしまいませんか?

>異世界転生モノは設定と物語の推進力や見せ場が結びついてるように思うのですが、

どうしてそう思うのか、もう少し具体的に説明してくれないかな?

転生者だろうと生粋の異世界人だろうと、物語の肝になるような事件がスタートした時点ではその世界の住人でしょう? その世界のルールや環境に支配されながら、自分を守るため、誰かを助けるため、何かを手に入れるために戦うのではないでしょうか? だから転生モノはテーマと結びつきやすく、純粋なハイファンタジーは結びつきにくいということはないと思います。

そしてね。
転生モノの主人公は読者との距離が近いからストーリーが組みやすいということについては、逆に言えばそういう主人公じゃないと話が作れないのは作者の実力不足だと思うんだけど。
異世界人だって同じ人間であるならば、現代の日本人が理解できる行動原理を持たせてもおかしくはありません。例えば家族や友達を傷つけられたら怒りを感じて立ち上がるという心情や行動は、十分読者の共感を得られるのではないでしょうか?

>架空世界ファンタジーだからこそ見せることができる面白さや美点、テーマってあるのでしょうか。

じゃあ、転生モノだからこそ見せることができる面白さや美点、テーマとは?
私に言わせれば転生モノは最初から主人公と読者の距離が近いということの他にこれと言って利点があるわけではなく、安易にそれに頼るだけの作者だと、世界観が日常系と大して変わらなくなってしまいかねない気さえします。
異世界オンリーで世界観を伝え、読者をぐいぐい物語に引き込むのはやや難易度が高いかもしれませんが、自由な発想で大きな物語を構築したい書き手にとっては悪くない選択なんじゃないかと思いますよ。

架空世界ファンタジーを書く利点の返信の返信 (No: 4)

スレ主 艶っぽい案山子 : 0 No: 2の返信

投稿日時:

>いや、異世界転生モノだって舞台は「この宇宙とは別の架空の世界」ですよ?

「最初からこの宇宙とは別の・・・」と書いていたつもりでしたが、抜けていたようです・・・。そしてほかの回答者の方のおっしゃっていた「現実世界と一切共通点がないハイファンタジー」のほうがきっと正確な表現ですね。

>(異世界転生モノは設定と物語の推進力や見せ場が結びついてるように思うのですが)
どうしてそう思うのか、もう少し具体的に説明してくれないかな?

とりあえず、異世界転生と異世界転移をごっちゃにしてましたね・・・色々すいません(今後とも)。
設定というのは単純に「異世界に飛ばされた」という状態のことで、その場合とりあえず「帰ろうとする」なり「適応しようとする」なりすぐに主人公の切迫した状況が生じやすいと思ったからです。
そして「主人公の目的設定は早いうちに行うべし」「設定説明はアクションと共に」的なことを少年ジャンプのスレとかでよく聞いたので、動機設定と説明のしやすさは特に冒頭のみではありますが、創作に有利なのではと思ったのです。
見せ場というのは、「異世界で現代の道具を作るという話」ならば「その異世界でその道具を作る面白さを見せる」という目的や書くべきものが設定しやすいというように考えたのです。
また現実の過去、たとえば中世に魔法などのファンタジー要素を加えたような作品の場合、その時代の社会制度や生活感が生かせるかと思いました。

架空世界ファンタジーを書く利点の返信の返信の返信 (No: 6)

投稿者 あまくさ : 1 No: 4の返信

投稿日時:

>設定というのは単純に「異世界に飛ばされた」という状態のことで、その場合とりあえず「帰ろうとする」なり「適応しようとする」なりすぐに主人公の切迫した状況が生じやすいと思ったからです。
>そして「主人公の目的設定は早いうちに行うべし」「設定説明はアクションと共に」的なことを少年ジャンプのスレとかでよく聞いたので、動機設定と説明のしやすさは特に冒頭のみではありますが、創作に有利なのではと思ったのです。

そういう利点はあると思います。そして、その利点が小さくはないからこそ、異世界転移モノがあれほど流行ったのでしょう。
しかし一方で、その利点から導かれやすい「帰ろうとする」なり「適応しようとする」なりという「主人公の切迫した状況」は、ある程度限定されてしまいますよね?
それゆえ転移モノにしても転生モノにしても、似たりよったりのいくつかのパターンに収斂してしまう傾向があるのではないでしょうか?

あ、それがダメだと言っているわけではないんですよ。利点があるのならば(転移モノを)選択する価値はあるでしょう。しかしそれは一つの選択でしかないわけで、ハイファンタジーだって別の有力な選択であるというだけのことです。

転移モノの場合は初手の有利さと引き換えに、その後の展開の幅を狭めてしまっているきらいがあるように感じます。
それに対してハイファンタジーは、書き手にとっても読み手にとっても取っ掛かりがつかみにくいところはあるでしょうが、発想力・構想力・イメージ力で勝負する世界です。そして物語そのものの中にいくらでもテーマは見つけられるはずなので、少なくとも、

>「説明の長い騎士物語」か「(背景情報がないため)情報の薄い騎士物語」になるだけ

という意見には同意できませんでした。

それと、

>また現実の過去、たとえば中世に魔法などのファンタジー要素を加えたような作品の場合、その時代の社会制度や生活感が生かせるかと思いました。

実際問題としてはハイファンタジーと言えども、ある程度はそういう要素も含んでいると思いますよ。そういう意味では100%現実との接点がないわけではありません。
まあ、中には本当にイマジネーションが豊かで、現実や史実との共通点のかなり少ない純度の高い虚構世界を構築してしまう書き手もいますけどね。しかし100%リアルからの模倣要素を排除した物語を作るのは不可能です。

例えば昼と夜の周期、天体の運行などが現実世界と異なる世界を描いたとしても、頭上に空があり昼と夜があるという基本的な構造そのものは同じなわけで。現実と共通するものをベースにして少しずらしているから読者に通じるわけです。
また主人公の行動や心情にしても、先の書き込みで述べたように実は現代日本の読者が理解・共感できるものが必ず盛り込まれているはずです。それがなければ小説になりませんから。

本格的なファンタジーを書こうと試みた経験のある書き手なら、そういうバランスの取り方の難しさは多かれ少なかれ感じていると思いますよ。しかしクリアする方法はいくらでもあって、ラ研の投稿室程度でも最近は知りませんけど以前は普通に議論していたことです。

架空世界ファンタジーを書く利点の返信 (No: 3)

投稿者 サタン : 2 No: 1の返信

投稿日時:

異世界転移とか歴史のIFやオマージュを利用しないハイファンタジー、つまり現実世界と一切共通点がないハイファンタジーの利点は何か、って事でしょうか。
そりゃもう、何でも自由に出来るって事が最たる利点ではないかなと思います。
とはいえ、自由ってのはそこで利用するモノすら自分で作らなきゃならないって事だから、大変と言えば大変。
だからハイファンタジーとは言っても日本産の主にライトな部類は例えば貴族の仕組みや文化様式あたりを現実世界から流用してますよね。
本当はそれさえ「自由にやっていい」んですけど、貴族の名称からオリジナルで考えるとそれこそ説明が長く情報を書きにくいって事になりますから。

これは言い換えると、そもそも「ハイファンタジーの利点は?」ではなくて、元になってるのが「現実とは接点のない架空の世界」で、「そんな世界に現代人が迷い込んだら?」という物語の形が一つ生まれたってだけの話。
ええっと、つまり、「ハイファンタジーの世界観に日本人が転移転生するのも自由」ってだけなんですよ。
で。
そこに「現代人がいるから設定の説明が楽」とか「文化・道具の対比がテーマになる」とかって要素を見つけただけであって、別にこれらが転移転生モノや歴史オマージュの利点ってわけではないんですよ。

私見も混ざるから偉そうに何言ってんだって感じではありますが、
これは、こうした物語構造や物語の類型を分析する人にありがちな落とし穴で、それはあくまで「完成品があって、それを分解した答え」であって、「何もない状態から、アイディアを持って完成品を作るときの答え」ではないのよ。
わかるかな、考え方が逆なの。
「産業革命時代に暗躍した魔術結社の話を書きたいな」と思うから、そういうアイディアを持ってるから「産業革命頃のような世界観で魔術と蒸気機械の戦闘を書く」という完成品を作るってだけ。
絶対に「文化や道具の対比が出来るから産業革命時代をモチーフにしよう」と考えたりはしない。

そもそもハイファンタジーは「何でも自由」で、だからその自由な部分に「産業革命時代のスチームパンクと魔術で何かしたい」というアイディアを詰め込んでるだけ。
「貴族の仕組みは考えるの面倒だし、見知ったもののほうが親しみがあるだろう」と思うから、自由ゆえに現実世界の貴族の仕組みを流用してるだけ。
それで言うと、完全なハイファンタジーで日本産のものは、まああるにはあるけど結構少ない。
ハイファンタジーは海外のほうが多い印象。

ただ、そのうえで現実世界と何の接点もない世界観の作品の特徴的な点は、スレ主さんが転移モノの利点として上げた要素などの邪魔が一切入らないという事ですね。
上で「それは利点じゃない」と書いたけど、転移モノは「それを利点として扱ってるだけ」って事ね。
そうではないハイファンタジーの場合、例えば「飛竜の速さ」はその世界の言葉でその世界に生きる住人の感性で書かなければならない。
言い換えると、書き手としてじゃなく読み手としての利点だけども、ここで「現代知識」などの邪魔が入らず異世界の感性で書いてくれるので、没入感が強くあり、もちろん作家の腕によるけど、物語の世界観にのめり込みやすい。

確かに「主人公は現代人」などすれば説明は楽で読者としても理解しやすい。
けど、それを「異世界の感性」だけで書けばより没入感は強い。
この両者を例えれば、入り口は広くて中は狭い前者か、入り口こそ狭いが中は深い後者か、という感じがある。

架空世界ファンタジーを書く利点の返信の返信 (No: 5)

スレ主 艶っぽい案山子 : 2 No: 3の返信

投稿日時:

分かりにくかったり間違ってたりする言葉遣いをさりげなく修正してくださってありがとうございます・・・w

>これは、こうした物語構造や物語の類型を分析する人にありがちな落とし穴で、それはあくまで「完成品があって、それを分解した答え」であって、「何もない状態から、アイディアを持って完成品を作るときの答え」ではないのよ。わかるかな、考え方が逆なの。

思い返すと、「そのジャンルでしかできないことをすべき」とどこかで聞いたことを考えながら、「架空世界ファンタジー(たぶんハイファンタジー)で書くべきものってなんだろう」というところに思い至った感じです。しかし、そもそもその「ジャンル(と言ってるもの)」は「なんでもあり」だし、創作方法的にも「できてからジャンルが決まるのであって、ジャンルを書こうとするのではない」からそういう考えは当てはめるべきじゃないってことでしょうか。

質問した時は大分抽象的な問題になっていたのですが、そういうことを考えるようになったのは、「ショッピングモールの警備員がテロリストと戦う」とか「ウソをつけないバカ正直な人間が、ダマし合いのゲームに参加する」というような「遠いものを結び付ける」ことで話を創るという方法を見かけたのです。
たしかに出来事の連想はしやすいし、最序盤の状況設定においてその人の職業や人格を提示、ターニングポイントまでにその人の日常や普通の状態が非日常や異常の状態に変わるまでを描くという感じで、どのあたりでどういう情報を出していくかもある程度見当つきやすいかなと思ったのです。自分の技量的に全然おもしろくはならないんですけど、一応書くべき展開の見取り図はつきやすいという感じでした。
ただテンプレパロディ的なファンタジーや異世界転移のアイデアは思いつきやすくても、世界を一から作るようなタイプのハイファンタジーとなると、最初に提示すべき「常識」の部分っていうのが存在しないように思ったのです。じゃあ実際の歴史をモデルにしたらいいのかなと思ったのですが、それも結局は異世界のものであるかぎりは結局別物で、説明は避けれないと思いまして、それなら歴史にファンタジー要素を組み込んだ方が歴史上の制度とか生活とかなんとなくは共有された知識から始めた方が、最序盤の主人公の立場とかも簡単に共感しやすいかと思ったのです。
それで「じゃあ架空世界って何のために作るんだろう」「逆に架空世界で書きやすいものや期待されるものってなんだろう」って、まぁ冒頭周辺しか考えられてないのですが、そう思うようになったのですが、やはりハイファンタジーは最初が狭くなってしまうのですね。でも世界観を提示出来た後は没入感を高めることができると。

架空世界ファンタジーを書く利点の返信の返信の返信 (No: 7)

投稿者 サタン : 1 No: 5の返信

投稿日時:

うーん……そういう考えか……うーん……
ハイファンタジーの例として最初に指輪物語を挙げておられますが、まあ、まさにトールキンなんですよね。
例えば昨今の なろう系ファンタジー にしろJRPGにしろ「オーク」というモンスターが出てきますけど、これってトールキンの創作で、指輪物語で作られたモンスターなんですよね。
あるいは「エルフ」というのも、もともとは妖精の類をエルフと言うわけで広く見ればゴブリンもエルフなんですけど、トールキンはそこに差別化を図って、ロビンフットの伝説から「緑の衣装」「弓が得意」という特徴を当てはめた。つまり日本で知られる「エルフ」を作ったのはトールキンなわけですね。
さらには「ドワーフ」も、本来は小人を意味するもので、確か由来はゲルマンだと思ったけど、日光に浴びると死ぬっていう吸血鬼みたいな特徴を持ってる小人の伝説。それを男女共に口ひげがあって鍛冶や彫金が得意って設定にしたのも、おそらくはドイツの小人の伝説から作り上げた。主人が寝てる間に小人が立派な靴を作るって童話があったはず。
ちなみに、ドワーフとエルフの仲が悪いというのもトールキンが考えた設定で種族的な理由がちゃんとある。
現代の我々からすれば指輪物語の世界観は実にスッと入ってくるけど、本当は、実はそうではない。オークもエルフもドワーフも、トールキンが「自由に作った」もの。

でも。
例えば、まあ別に古代ローマやらの時代にエルフやドワーフがいてもいいんだけど、例えば「古代ローマをモチーフにした世界観」と考えると、そこには「古代ローマ風の」というルールができちゃうんですよ。
その「ルール」が読者も見知ったものである場合は、世界観の理解や物語の把握の大きな助けになるんですが、つまり誰でも知ってるであろう「現代人・現代の何か」というツールは非常に有効。
でも、それはぶっちゃけ、まあ私見ってか私個人の感覚でしかないけど、これって単に「作者の都合」だと思うんですよね。
現代人から説明が出来るんであれば説明しやすい、というだけではないかな。と。
確かに完全な異世界でハイファンタジーをしたら説明がしにくいだろうけど、読者の立場になってみて、「理解しやすい」か「理解しにくい」かって、もうそれ設定の問題じゃなくて作者の腕の問題じゃない? って。
意地悪なことを言えば、説明しやすい設定って単に作者の腕がないだけだろ、なんて。

例えば、「夏の暑さを書く」と考えた場合。
「今日はとても暑い。刺さるような日差しだ」と書けば一番楽。暑さを知ってるから書けるし読者も理解できる。
じゃあ「暑い」という言葉を使わずに「夏の暑さ」を表現するにはどうしたら良いか?
「木陰に入ると一息つけるほど涼しかった。そよ風が身体に籠もった熱を拭ってくれる」と書くと、「暑さ」ではなく「涼しさ」を書いているんだけど、同じく「夏の暑さ」は伝わってくれるかなと思う。
まあ、腕のない私の例文の下手さは置いといて、
このように、「現代人など読者との共通認識」って道具を使えば「暑い」とまんま書くことが出来るので楽だし伝わりやすい。
でも、表現方法はそれだけじゃないので、別に現代知識を一切使わずとも異世界の感性だけで表現していくことは、何も「説明過多」とか「情報が薄い」とかって事にはならんのですよ。

だから、まさにトールキンなんだけど、あんなふうに伝承や伝説をアイディアに新しく作ってもいいし、言葉さえ新しく作ったっていい。
別に現代の日本が舞台であったとしても、そこに未知の種族を出したっていいんだけど、前述したように舞台を日本にすると「日本の」っていうルールが生まれるし、異世界で現代人が転移したとすれば「現代人」ってルールが生まれちゃう。
そういうルール自体を自分で作れるってのがハイファンタジーのメリット。
まあ、ディスる意味ではないけど近年の なろう系 だと「現代人」なのに最初から妙に戦い慣れてたり、野宿が普通に出来たり、警戒心なく生水を飲んで大丈夫だったり、それで何の問題もなく人気作だったりするんで、結局は書きたいから書いてるだけだと思いますけどもね。

>世界を一から作るようなタイプのハイファンタジーとなると、最初に提示すべき「常識」の部分っていうのが存在しないように思ったのです。
そこまで来ると本当に大変ではあるけど、最低限の「常識」は共通している事が多いと思います。
つまり、主人公は「人」ないし「人に近い感性を持った種族」で、この主人公が「甘えん坊の男の子」なら、それは例えば近未来的SF世界だろうとも古代のファンタジーだろうとも、「甘えん坊の男の子」がどのように動き生活しているかなど、「常識」としてわかるでしょう?
あるいは、親しい人が命を落とせば悲しいと思うのは、これも「常識」でしょう?
序盤で書く情報くらいは、こうした最低限の常識で十分対応可能。
そこに世界観は関係ないので、「現代人など読者と共通する要素」を持たせることは、別にメリットではないと私は思ってる。
現代と接点がないハイファンタジーであろうと、キャラクターの性格や出来事の扱いから同じことが出来ますからね。
しいて言うなら、その情報伝達の速度は確かにメリットだと思う。共通認識を利用すれば事実を端的に書くだけなので「暑い」で「暑さ」は伝わる。
でも、「暑い」って言葉が使えないなら「涼しい」って事を書けばいいだけで、表現方法を変えればいいだけ。

>「遠いものを結び付ける」ことで話を創るという方法を見かけたのです。
ああ、私もその方法で書いてるし、ココでも割と推してる。
「遠いもの」というか、書きたい要素に無いモノ、合わない要素を混ぜたほうが良い反応をするからね。
例えば、王道だけど「優等生のヒロイン」を書きたいなら「不良・劣等生・ポンコツな主人公」とかが、相応しくない相手だからこそ、二人の間に衝突が生まれる。
まあ、それで言えば「剣と魔法の異世界」となれば「現代人の若者」ってのは実に良いし、上でディスってるわけじゃないって書いたけど、この組み合わせや実際転生転移モノを書いてる人に一家言あるわけじゃないけどね。

ご回答ありがとうございました。 (No: 8)

スレ主 艶っぽい案山子 : 1 No: 1の返信

投稿日時:

詳しくご回答いただきありがとうございます。
作品ごとにさまざまな方法があるとは思いますが、現代の常識や歴史を共有していなくても、まったく共通性がない世界ではないということや、序盤以降の自由度の高さに魅力があるということだと理解しました。
確かに見たことのあるもので思い出すと、存在はしないものの、どういうものかわかりやすい小道具や環境の想像しやすい場所、あるいは追跡と逃走といった比較的起きていることが分かりやすい要素によって工夫されていた気もします。
また「歴史を共有していた方が分かりやすい」とはいえあまりにテンプレすぎれば興味をそそらないところを考えると、結局なんでも面白い冒頭なら深い内容を手短に伝える必要もありそうで、(そのレベルでないのでわかりませんが)どの設定でも、おそらくその難度というのは似たり寄ったりのところで、確かに「作者の腕次第」というのも納得できました。
ついでに
>「説明の長い騎士物語」か「(背景情報がないため)情報の薄い騎士物語」になるだけ
というのはハイファンタジー一般ではなく「自分がやるとそうなりそう(というかなった)」という意図で書いたつもりでしたが、出来上がりを見るとハイファンタジー一般に言ってるようで、ちょっとギョッとする感じだったのでここに訂正いたします。一応ハイファンタジーでそうなってないものはたくさんあるのは知ってるつもりです。
改めてご回答ありがとうございました。

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タイトル:架空世界ファンタジーを書く利点 投稿者: 艶っぽい案山子

設定的にどこまで詰めるかは別として、(実はほぼ風聞でのみ知る)指輪物語のような、この宇宙とは別の架空の世界を舞台にした物語を書く利点というのは何があるのでしょうか。
現代に生まれ育った主人公がなにやらして異世界に行くとかいうのであれば、主人公の動機とか、異世界の設定の説明も比較的自然、そして作品のテーマとかも決まりやすいと思います。つまりは「低文明レベルにおける現代的○○の(本とかなんとか)作り方」なり「RPGテンプレと現代的○○(相撲なりなんり)」というように、現代の事柄と異世界との対比みたいなものを示しやすい舞台設定だと思います。
また、歴史をある程度共有したファンタジー世界(魔法のある産業革命のロンドンとか)、というのも歴史的要素といわばSF的な装置の反応のなかからその国や歴史についてなんらか語ることができるのかなと想像はできます。
しかしまったくの架空世界、世界形成から全然違う歴史を歩んできたような世界の場合、いったいどういうテーマを書くのに適しているのでしょうか。そこで騎士が冒険するなり冒険者が依頼をこなすなりしても、「説明の長い騎士物語」か「(背景情報がないため)情報の薄い騎士物語」になるだけど「これなら実在の歴史を取り入れつつモンスター足す方がよかったのでは」って感じになりそうです。
異世界転生モノは設定と物語の推進力や見せ場が結びついてるように思うのですが、架空世界ファンタジーの場合、一体なにを目指して書けばいいのでしょうか。架空世界ファンタジーだからこそ見せることができる面白さや美点、テーマってあるのでしょうか。

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