>遠因&成長しない理由だってことは3年ぐらい前から本当に分かってたんですよ。
キャラの動きや物事をもっと単純化してごらん。
「こういう主人公がいる」「こんな行動を取る」「その結果こうなった」
基本的にはこれだけなんだけど、「こういう人物がいる」という状況だけを見せられても「ふーん」としか思わないし、それは漫画の1話目でも映画の最初の10分でも同じ。
だから、そのシーンだけ見せられても「ふーん」で終わって評価のしようがない。せいぜいが文章的にどうかってことくらい。
正直、意見がほしいですワンシーンだけですって言われて読むときこのパターンがすっげえ多い。
たぶん、連載漫画だと一話目だけで面白さがわかったりするから同じノリで短いワンシーンの意見を求めてきてる人が多いんだとは思うのだけど、
連載漫画はほぼ必ず一話目で「こんな行動を取る・こんな事態が起こる」まで書いてる。
そうしないと、「それからどうなるの?」という興味につながらないため。
「ふーん」で一話を終わらせてる連載漫画なんてほぼない。
本編をガッツリ書くわけじゃないんだから、そこにある物語なんて簡単なものでいいんだよ。
例えば今回の例題であれば「養ってる弟に薬徒試験を強く薦められて、自分自身のために生きてよと言われ主人公の考えに少し変化が起こった」とか。
あるいは「患者にもらった鶏肉を持って帰ると弟が喜んで久しぶりに豪華な夕飯になった」とか。
そこまで書けてれば、前者なら「心境に変化があった主人公はその後どうするんだろう」とか、後者なら「この兄弟の雰囲気が良いなもっと読みたい」とか、そう思うことが出来る。
物語と相性のいい読者なら素直にそう感じるし、そうでない読者に対しても作者の技量である程度は興味を持ってもらえるように書き上げることができる。
この簡単な物語が作れてない状態で「どうしたら魅力的か、読者を惹きつけられるか」と考えたところで、そもそも作品(そのワンシーン)自体にまだ魅力を見つけられるような状態ができてないから、この時点で魅力を出すってのは非常に難しい。
>実際なんかやってみる。けど作者側がある意味ガチのアホというか勢いでどう押し通せばいい? とまたもや「ありき思考」が絡む。
スレ主さんは、ある程度は「Aという状態」は書けてる。
問題は「A’という状態」の想定と、その状態へどう繋げたらいいのかっていう構成。
「薬徒をしているジャンシェは現状にある程度満足していて向上心がない」
No10のシーンはそんな印象を受けた。
そこに、例えばだけど「弟に言われて心境に変化が起きた」っていう「A'という状態」を想定したとすると、
次は、その切っ掛けとなる出来事や、前回の返信では省略して書かなかったけど、あるいは「後押しされる出来事」を考えてみる。
例えば「師匠に薬徒試験を薦められて断るが、チャンスであることは理解している」という「切っ掛け・後押し」を想定してみる。
まとめると、
「薬徒をしているジャンシェは現状にある程度満足していて向上心がない」
「師匠に薬徒試験を薦められて断るが、チャンスであることは理解している」
「弟に自分自身のために生きてよと言われ主人公の考えに少し変化が起こった」
という「物語」になる。
簡易的にはこれら3つの要素をそのまま書ければ成立するけど、もっと丁寧に考えるならそれぞれの要素間でのつながりを意識して、「向上心がない主人公に師匠が呆れた顔で薬徒試験の資料を突きつける」・「師匠に押し付けられた試験の資料を弟に見つけられて弟のほうが強くおしてくる」という展開にしてスムーズな流れを作る。
で。
ここまで考えれば、「何か変化を起こそう!」と漠然と考えるんではなく、次なにをすべきかってのがわかると思う。
「主人公は向上心がない」というNo10のシーンの後は当然「師匠が出てきて薬徒試験を薦めてくる」という状況の変化になる。
正直、プライベートメッセージのほうでやり取りしてた頃は、スレ主さんって何だかんだで理屈で考えるほうが向いてる人なんかなーって印象があったんだけど、創作に関してはけっこう感覚だけで突っ走ろうとしますよね。
>書き起こせるか、維持できるか、持久力があるかという事に関しては問題ありません。毎週のレポートで鍛えられています。
問題ないんだとしたら、いまごろ完成して数巻分は書いてると思うよ。
ワンシーンだけじゃわからんって書いたけども、あのワンシーンからでもわかることで言えば、会話が始まった途端に意識が会話文に向いちゃってて、背景やらキャラの動きやらを忘れて状況のイメージが維持できてないよね。
>長ったらしい説明の前に会話文があった方が何となくわかりやすいのか、その説明を最初に持ってくことで概略を理解できるのか、と悩んでいました。
状況による。
個人的に思うという程度だけど、シリーズものや物語中盤のシーン冒頭などであるなら会話文から始まって前提を書いていくのは効果的だと思う。
でも、完全初見の冒頭では、割とマイナスだと思う。
読者の中に既に作品イメージがあるかないかの違いで、作品イメージがあれば意味不明な会話文でもそこからイメージが繋がるし前提に興味を持ちやすい。
けどイメージがない場合は、繋がるイメージがないから、そもそも意味不明なだけでセンセーショナルなものから始めようという作者の空回りになる可能性が高いと思う。
>あくまで話題にしている人物から伴走している黒子が提出した文書、みたいな体にすればいいって感じなんですかね?
やっぱこういうとこは自分で納得できる理屈を考えようとして、感性では突っ走らないんですよねぇ。
感性で書くことは悪いことじゃないけど、やっぱ物語の構成も勢いで突っ走るのではなく理屈でしっかり作ったほうがいいんじゃない?
ほんで地の文についてだけども、三人称ってのは第三者の観点ってことだから、主人公のことを見てる作者の言葉で書けば良いだけです。
その場面に臨場感を出したいといったときは、単純に作者の言葉で臨場感が出るよう書けばいいだけ。確かに簡単なことではないけど、そんな考え方の話じゃなくて、作者の見方で書けばいい。
一応。
本当にそのまま作者の言葉で書くと作者の人格が文章に反映されてしまうので、文章に作者の姿が見えてこないように作者が黒子に徹するという感じじゃないかな。
ただ、これ、なんだ、言っていいのかな。
そもそも初期設定生きてんのかな。
これミズキ(だっけ? 主人公の本体っていうか)が書いた小説って設定でしょ。とするとそもそも、その仮想作者っぽさが出てくるのも演出の一つで否定できないんで、正直あまりに凝ったことをしようとしてるので一般論では通じない部分がけっこうあると思う。
そもそも初期設定生きてんのかな。
これミズキ(だっけ? 主人公の本体っていうか)が書いた小説って設定でしょ。
→生きてます。そもそも今回の試験の案が出て来た理由はいきさつ関係なく性格的に本体がガチの超学歴厨だからです。自分で笑い飛ばせる客観性があるだけマシですが、いきさつに関係なくマーチ以下はクソだと素で思ってます。(以下300文字長いので略。
筆者が望んでいるのは飽く迄同じような場面の再演の上での脱却。(そこでジャンシェや町の誰かに無茶苦茶皺寄せが来るので超迷惑)そこから前へ進む。ヒロインが求めるのは本当の意味での良心の呵責。そのために頼りたくないが無意識に筆者の迷惑が起こる事を望む上に「そんな事意味がない」と薄々分かってて実質どうでもいいと流される爆破はデカいが始末に負えないキャラ。人を選ぶのは上手いのにその上で疑り深く、おまけに嫌がられる具合を空間的に目視することで人を知ろうとするいわば地雷。→なんで受験勉強に付きあってやらにゃならんのだと思ってたり教える相手を内心嘲笑ってるのがモロばれていてもなんだかんだでエンジョイしてる。みたいな感じ。
肝心のとこだけど、理屈で書こうとすると「行動を取る、事件が起きる」を新聞か瓦版みたいにツラツラ書く癖がどうしても出てしまう。こち亀方式が一番助かると思ってます。両さん&寺井か本田みたいなのを書きたいんですけど……。氏はその際にそれに追随する感情(例えば擦り切れない下駄を売りさばいたとか言った釣り好き爺さんの足元をちらっと見るとか)は厳密には説明なんですか?台詞なんですか?
飽く迄もジャンシェは勉強を教えてもらう/助けるだけの知り合い、というか別々に友達がいた上でヒロインと他人でいて一番輝くタイプだと……いいなって思うのよ。お中元渡すぐらいには。
というか作品の都合で受け入れなくてもいいから彼自身の意見をしっかり持って動くことが一番だと思う。-
この書き方をするぶんにはエロゲが生きてくるわけですけども、やった本数少ないんですよねー。
本当にヤバい読者不人気(ある意味狂信者発生型)ヒロインを抱えるエロゲって主人公さえしっかりしてたら大丈夫なの? 今の時代だからこそ作っていいって感じ?「転生ごときで逃げられるとでも、兄さん?」の妹ちゃん(不人気というより読者の恐怖の対象な上に彼女が誰に憑依しているのかわからずゾクゾクする)みたいに一種のキャラとしてしっかり立たせることのダブルコンボが必須? きちんと書いたら知識マウント野郎とか嫌いな奴でも無名よりマシで大方の人は認めてくれる? 意外と他人は自分の事は気にしてないので「そういうキャラです」で動かしますけども。実際に商業化する分に大変そうですね。
一つ気になったのは、昔のハードボイルド調のこち亀ってたぶんカテエラでしょ? ってところですかね。
>本編をガッツリ書くわけじゃないんだから、そこにある物語なんて簡単なものでいいんだよ。
→前も申したか分かりませんが、例えばアニメ制作工程って、大まかな作画の中割をの動きを細かくちまちま埋めていくじゃないですか。あれをどうしても想起してしまいます。芸術家魂(聞いてない)がどうしても書くのを邪魔してしまって本末転倒って感じですね。まあ経験上9割9分ろくなもんではないので最後の仕上げに回すとして、なろうばっかの現在読者をどのぐらい奪えるのか。またその勝算はあるのかというのもどうしても気になりますね。というか話が浅いと言っている人も深読みしすぎている人も割と思い込みだなーって思う部分が少なくないです。
>物語と相性のいい読者なら素直にそう感じるし、そうでない読者に対しても作者の技量である程度は興味を持ってもらえるように書き上げることができる。
→シーンはいっぱい書き溜めするしか思い浮かばない。稚拙な組み合わせ、ありきたりの言葉の応酬しか思い浮かばないし根はフツーだとさえ思ってる。あくまで一理屈があるんだよってことを知り続ける方法を取った結果、一応、自身や恐怖の対象でさえ掛け金違いの真人間としての演算ができると思っているからなのか誰が何をしてもどこまでも平たんにしか見えなくて、自分で書く分にはその立体構造部分がわからない。うまく書く分には偏見のコレクションをキャラとして押し出すのが正解だとは思うんですけどね。核は分かってもって感じ。
何というかよくわからないけど、誰と会話していても自分が思っている以上に人は人の言葉が刺さるんだなーって思う。力を籠めすぎるとすり抜けるのに。
あ、そういえば向上心がないって何となく今どきの人って感じがする。モーレツ社員時代あるある家族のための向上心(+自分の生計)は一応あったけど、自分の為の目標がなくて今すぐ獲れるほうに流されるって感じ? まったくのゼロやマイナスでなくても大丈夫……なはずだよね(剣桃太郎とか男塾(高校)に入った時は前の学校が退屈だからつまらなくない場所で己を鍛える事が目的だった。)
向上心のベクトルを変える……までだと少女漫画文脈だからそこから何かを掴まなければならない、と考えてますよ。
「試験に合格したら延命手術の麻酔作りをやった上で考えられる流感の薬剤全部打ってやる(昔、侵襲性の高い薬を義姉に打ち込んでたぶん結果的に殺したことがあると言えず最初は大反対だった)」という条件を元に命がけで体にあわない受験勉強をする話……かな。
ブラックジャックが求めた命の対価のカネを学歴に変えただけ。求める「本気度」は同じ。
一応安中散など昔から対策を立てれば重病化することは少なく、脾腫に効く現地の虫を調合すれば何とかなった(オカダンゴムシはマラリヤ由来の脾腫にしか効かないから違うけど)はずが健康以外の「己」を優先しすぎたことによって、色々めっちゃめちゃになったってことにする。
細かい事はともかく氏の例題のありがたみをどうにか現実的に持っていきたい。
>個人的に思うという程度だけど、シリーズものや物語中盤のシーン冒頭などであるなら会話文から始まって前提を書いていくのは効果的だと思う。
でも、完全初見の冒頭では、割とマイナスだと思う。
読者の中に既に作品イメージがあるかないかの違いで、作品イメージがあれば意味不明な会話文でもそこからイメージが繋がるし前提に興味を持ちやすい。
けどイメージがない場合は、繋がるイメージがないから、そもそも意味不明なだけでセンセーショナルなものから始めようという作者の空回りになる可能性が高いと思う。
>その場面に臨場感を出したいといったときは、単純に作者の言葉で臨場感が出るよう書けばいいだけ。確かに簡単なことではないけど、そんな考え方の話じゃなくて、作者の見方で書けばいい。
→どこの誰をみてももとをただせば普通の人にしか見えない。「キャラ」で動かせるのが逆に羨ましい。