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>→生きてます。
そうすっと、ぶっちゃけ文章に関してはほとんど一般論は通じないと思うよ。

>その際にそれに追随する感情(例えば擦り切れない下駄を売りさばいたとか言った釣り好き爺さんの足元をちらっと見るとか)は厳密には説明なんですか?台詞なんですか?
描写です。
例えば、「履物を見やると、爺さんは下駄ではなく足袋を履いていた。それもボロボロに履き古していて擦り切れた底に布や皮の切れ端が縫い付けてあった。」と書くと、爺さんの言葉と見た目が合ってないから、「うさんくさい爺さんだ」というイメージができますよね。
また、そんな爺さんに「これが最後の下駄だ、買わんかね?」と言われて断る主人公の図を書けば、詐欺を回避した主人公はそこそこ頭が回ってしっかり者だってイメージができますよね。
地の文で「こう見えて主人公は頭がよく家族を養うしっかり者だ」と書くのが「説明」で、その言いたいこと(今回は私が勝手に想定したが)を表現していくのが「描写」だと思ってます。
別に爺さんが「胡散臭い人」でなくても、「人の良さそうな爺さん」だったとしても、「確かに爺さんの履物はちょっとやそっとじゃ草臥れそうにないしっかりした下駄だった。爺さんの真面目な人生が伝わってくるようだ。」とでも書けば、好々爺なイメージができる描写になりますよね。
主人公も爺さんに友好的だって印象が伝わってくる。
会話文ではこういうところに気がつかずセリフを連ねてしまうことが多いと思いますが、こういうところは描写のチャンスで、しっかりイメージを作ってくところだと思います。

ついでに、釣り竿に注目する場合は、例えば「釣り竿の先が天井につっかえていた」とか書くと釣り竿を利用してその場の空間がなんとなく伝わりませんかね。竿が天井につっかえてる様子をイメージできるので、馬車(の待合所だったっけ?)の規模感がわかりますよね。
こうやって、キャラクターの心情や関係性または背景のイメージなどを描写していきます。

>理屈で書こうとすると「行動を取る、事件が起きる」を新聞か瓦版みたいにツラツラ書く癖がどうしても出てしまう。
それは書くことを事前に決めてるからで、しかし読者は書いてあることを事前に知ってるわけではないので、つまりそう思ってるのは作者だけで実は読者はそうは感じてないと思う。
作者の気分の問題でテンションがのらないんじゃって事なら、詳細に決めるのではなく「起こる出来事だけ決める」とか「どの程度決めるのが自分に適しているか」を手探りで探ってみたら良いと思う。

>本当にヤバい読者不人気(ある意味狂信者発生型)ヒロインを抱えるエロゲって主人公さえしっかりしてたら大丈夫なの?
逆。「だから良いんだよ」っていう人気。
かなり極端に、ほぼほぼ間違ってる例えで言うと、NTRとかと同じ。寝取られ系ね。
自分の恋人が他人に寝取られるなんて絶対嫌じゃん? でも1ジャンルとして成立してるでしょ。
人気不人気じゃなくて、何であろうと突き詰めたところに面白さがあって、それを表現してる、面白おかしく書いてる、という感じ。
だから、人気や需要を考える人多いけど、まあそれも大事だけど、やりたいことが流行に合わないのなら突き抜ける勇気が必要。突き抜けるためにどうしたらいいのか考える頭が大事。

>「試験に合格したら延命手術の麻酔作りをやった上で考えられる流感の薬剤全部打ってやる(昔、侵襲性の高い薬を義姉に打ち込んでたぶん結果的に殺したことがあると言えず最初は大反対だった)」という条件を元に命がけで体にあわない受験勉強をする話……かな。
もっとコンパクトに! シンプルに!
ようは「延命の手伝いを条件に大変な試験に挑む話」でしょ。

>→どこの誰をみてももとをただせば普通の人にしか見えない。「キャラ」で動かせるのが逆に羨ましい。
いや、私もどっちかっていうと「キャラ」で考えられない人だよ。
セリフとかすげえ普通の事しか思いつかないし。
ただ、まあこれは本当に持論も持論なんだけど、「キャラ」じゃなく「役柄」で考えてるからね、私は。
ドラえもんは「道具を出して主人公を助ける役」
ジャイアンは「主人公をいじめて困らせる役」
そんな感じ。「主人公をいじめて困らせるような人間性」で書いてるだけで、「ガキ大将というキャラクター」で書いてるわけじゃない。
人の心がわからん私のような人間にも書けるくらいだから、たぶん何らかの考え方次第で書けるようになるんじゃないかな。

返信前半の返信

スレ主 伊藤真琴 投稿日時: : 0

簡単導入:

「要点だけを抑えると」
 興宜六年現在。允という国で薬師になる方法は二つだ。
 まず上澄みは専門の学舎で励み、免状付きの薬師を目指す。或いは卒業した彼らの下につき、教材の貸与禁止を条件に一代限りの相伝の糧となるかの二択。
 前者はどこへ出しても恥ずかしくなく正薬師と呼ばれ、後者は薬師にきちんと付いていれば時代柄、見逃してもらえた薬師の徒弟、略して薬徒と呼ばれた。勿論、前者と後者には違った意味で厳しい条件が付き、後者が店を構える事は一代限りとされた。
 そう述べるのは寫宏という薬師で、業病により高い腕を持つ。少年と話す間も愛想を拵えさえしなかったが、「聞き逃したり分からなかったりする処はないか」などと声をかけ続け、落としどころを探る。
 彼の話を聞いていた少年は覚えず急いていた。薬師にもいろいろ居ること。彼の兄が頑として「俺は薬師じゃあねえしただの下働きだ」と言い続けたこと。手紙では家族に親しい態度なのに会う事だけは避けていたこと。他にも色々、全部がつながった気がした。
「しかし、いつ訪ねようが頑として断るのであれば諦めるしか無かろう。兄の面子を立てるという事は別に、見下すわけではないのだからな」
 案内してくれないかとがたがたと喰らいつくし断る理由はない。しかし、急な弟の来局で困る事もある。まず素性を知る限り弟妹たちに金をつなぐに越したことはなしと言うぶん、疲弊した姿を見せたくないと零していたことを噛んで説明してもなお彼は会いたいという。
「とりあえず丞灯薬房の行き方を教えておこう。再度連絡を入れてくれたら日程の調整もできるし向こうからも断れる」
 久しぶりの休日。珍しく街に出た折に顔を知らぬはずの部下の弟に声をかけられ、なし崩しに奢ることになった。圧をかけてはなるまいと思い最初に多めに注文したが、この少年は彼の予想の三倍近くもの何かをほおばり続けた。
「そんなに旨い?」
 寫宏側の料理も順調には減っているが、今の時点でようやっと客単価一人分の半量である。寝不足明けに効く蜆汁を飲み干し、まだ湯気の立つ茹で野菜をつつく。
「美味しい所知ってるんっすね」
 まだ会ってすぐなのに詰みあがった肉の骨代だけでも小鉢を何か一つ注文できそうだ。どうも、と答えながら懐の銀貨を数えてもだいぶ余裕はあるが、次からは絶対奢るまいと焦れる。
「つまり、兄貴はちゃんと薬師で、俺たちの考えが及ばない位にすごく沢山の人を治せる力量があるって事でしょうか。寫宏さん」
 話を振られ、そのまま返すかどうか一瞬迷った。
「そうだな。お前の兄貴は良い薬師になれるかもな」
 あくまでも素材だけの話だ。
「でも、何かまどろっこしいですね。その、薬徒が教わるとき、変な人にあたったらどうするんですか? 資格は誰が決めるんですか?」
 差し向きのない光ある目をしていると思っていたが、案外変な所で飲み込みが早い。
「あまり聞かないな。薬徒試験という非公式の試験があって、なかでも名の通る難度のものに及第し独立の可能性を見出すか、本薬師の誰かに雇われ続けるか、師を欺いて闇医者になるかの三択だな。誰が決めるかという事に関してハッキリしているわけではないが、変な人にあたったと感じたら届け出はできるだろう」
「どうして」
「これは私見も含むが、戦時中の医療人材不足の名残で、こういう育て方も模索されている、という事だ。火傷をしたら冷やすぐらいはするだろう。医療関係でなくてもできる事は沢山あるはずだ。誰がどう育てても取り越し苦労に近かろうな。」
「なんか歯切れの悪い言い方ですね。」
 これは薬師という者の性質によるものである。秘技を大衆に一面的に知らせすぎると情報の混乱が起き、万人薬師というより更なる混乱を生むだけだ。だからこそ誰かを数名、効率的に雇う方が妄に奔らず技を伝えることができるのだ。
「ん? 外が騒がしいな。まあどっちみち薬師として心配するほど悪いものでもなかろう」
 この一言で納得するとは思っていない。しかしまあ職場に行きたいという者は珍しい。
 丞灯薬房は元々、名もない片田舎が本籍である。機動上の問題を考え、街中に越してからの座職を含めた上で風諒(ジャンシェ)という青年はここにもう九年ほど務めていたが、体感上てんで腕が上がるなどは眼中になかった。確かにざっとした範囲で沢山の人を治してきたし、偽薬師と分かってても世話になりたがる者は少なくなかった。大半は、彼のような薄給ながら少しでもいい処置を受けたいと望む奴ばかり。お高く留まった本薬師が出る幕ではないかもしれない。
「お願いします。ここでなくてもいいので一度会わせてくれませんか」

―――――――――――――――――――

「こっちの勉強が終わったら久しぶりに八並べしない?」
 普通は七並べじゃないのかって? と言われそうだがなんて事はない。最初からJのジャック(廷臣や兵士)、Qのクイーン(女王)、Kのキング(王)だけでなくEのエンペラー(皇帝)とPのポープ(教皇)を足して教えて少し時間稼ぎをしただけだ。
「何度やってもおまえが負けるのにか?」
「接待ですよ接待」
 とか言いながら、言い出した女は声が弾んでいる。青年は札を切りながら終わりを待っていたが、なかなかそうなる気配がない。どうだ少し見てやろうと身を乗り出したその時。風諒が左上腹を抱えて蹲る。神経性胃炎だと思ってちょっと大丈夫?!と言いかけるのもつかの間、彼は立ち上がって口を噤む。
「やっぱ、また今度にしよう、俺寝るから――――」
「お大事に」
 医者の不養生がごとく、彼こそ薬代をけちっている事は何となく想像がついていた。逆に意味深に考え過ぎという筋もある。喋らせるわけにもいかず、部屋の前の机に白湯と手巾、リストメモ用の紙と硬筆、そして何が原因か分からないので適当に既製品の丸薬を五、六種類乗せて置いておいた。
「ご家族に連絡を取りましょうか?」
「余計なことをするな」

カテゴリー : ストーリー スレッド: 効率と主人公交替

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