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タイトル:視点主の移動に合わせて情景描写してしまう。結果情景描写が多くなってしまうが、それはいけないことでしょうか?の返信 投稿者: あまくさ

何気に上手い描写ですね。

描写を入れるかどうかの判断は、そこに描写が必要かどうかで考えるべきものだと思いますよ。なので、前後の流れや何を伝えたいシーンなのかがわからないと、正確な判断はできません。
例文は即興で書かれたということでたぶん前後は無いのでしょうから何とも言えないところはありますが、素直に読んで特に多すぎるとも冗長とも感じられず、むしろこのくらいは書いてほしいと思いました。

>一つのシーンで複数の場所に移動してその都度情景描写をするというのは

そもそも、繁華街のシーンで何かイベントがあって別の場所に移動したのなら、それはもう一つのシーンではありません。二つ以上のシーンということになります。それが一つの流れとして繋がりがあるのならシークエンスと言います。
まあ用語はさておき、場所も変わり情景も変わったのなら、その都度描写するのはむしろ基本かと。移動しても大して情景が違わないなら省略した方がいい場合もあるでしょうが。

例文では、最初の描写でAがこれまで暮らしていた場所との違いに驚いていて、その印象が移動先でまた変化したことが叙述されています。ただの客観的な情景描写ではなく、Aの心情の移り変わりも表現されていたから、上手いと感じたんです。

スレ主様も「場所を移動した。何か描写しなくちゃ」ではなく、ひょっとすると無意識なのかもしれませんが、移動した場所が「どんな風景なのだろう?」と興味を感じて自然に描写したくなるのではないでしょうか?
そういう気持ちをキャラクターも共有し、読者も共有してくれることが期待できます。

それと、小説にはアニメと違って絵がありません。アニメだったらキャラクターが行動する場所の風景はすべて絵によって直接見ることができますよね?
しかし文章だけの小説はそういうわけにはいかず、キャラクターが見たものを描写することによって初めて読者も(脳内で)見ることができるのです。
だからキャラクターが移動しながら感じたことを軸にして適度な描写を入れるのは、とても良い方法だと考えています。読者がキャラクターに感情移入しやすく、心理描写にもなり、作品内の空気感を自然に受け取ってもらえるという、一石三鳥になります。

まあ、実際問題としてはやりすぎると冗長になってしまうことも有るでしょうから、コントロールは必要だとは思います。
例文の場合で言えば、Aの心情の移り変わりを示すという意味はあるにしても二回目の描写は一回目を受けての続きのような文章になっているので、繁華街と住宅地の雰囲気の違い自体にそれほど意味がないなら、二回目の方はさらっとした方がいいかもしれません。
ただしストーリーの流れによっては、繁華街から離れた住宅地の暗く閑散とした風景の印象が後の展開に続く伏線にでもなっていて、繁華街の賑やかな描写をそれを引き立てるための前振りにするという演出も有り得ます。その場合は二回目の描写の方を強く読者に印象付ける書き方が求められるかと。

そういったことを作戦的に考慮して、取捨選択するといいんじゃないかと思います。

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