サタンさんへの返信を拝見して、一応追記してみます。
連作短編で大きな秘密がしだいに明かされていく。そして主人公の当面の目的意識がそれに絡んでいない。そういう構想の場合、全体の流れがかなり進むまで何が作品のウリなのか読者に分からない(または、ぼやけている)という状態になりやすいと思います。
それだと1話1話に個別のウリを盛り込まなければならないということになりかねないので、ちょっと大変かも。ですから、全話を通しての一貫性を何かの形で最初から作っておく方が楽かもしれないです。
ただ。
世界観が共通している、全話に共通した要素や小展開が漫然と入っているというだけだとウリとしては不十分なので、そこをどう対処するか考えることは不可欠かとは思います。
そういうのの好例として、私的には『まどマギ』をよく例にあげています。内容的には御作とぜんぜん違うでしょうが、あれは1話1話のどこに視聴者が離れないための仕掛けを入れるかという設計がすごいんです。
また『まどマギ』の主人公は終盤になるまで世界観の真相にまったく気づいていないので、一貫した目的意識なんて無いのは当然なんですね。しかし12話を通して段階的に真相に迫っていくストーリーになっていて、その理解の進展が主人公と視聴者で同じ歩調をとるように作られていました。
あれは参考になるかもしれません。