(戦闘シーンは割愛させて頂きます)
『拳聖』は死闘の末、オロトⅠ世を弑した。
だが、レイヤの体の傷は二度と元に戻らないほど悪化していた。
殊に千の強き者達によって幾重にも強力無比な呪いを傷口にかけられていたのである。
自らが何年かのうちに死ぬことを悟ったレイヤは、維持神「ラガルテ=セ・レナ」の元を訪れた。
すぐに応急措置を施されたレイヤはある事をセレナに希う。
レイヤは「アイルと僕の余命を等しくしてくれ。
思いっきり楽しく生きて、それから『あ~、楽しかった!』って言って、最期は一緒に手を繋いで、二人で逝きたいんだ」と願ったのだ。
セレナは神術によってその望みをかなえた。
その日から、レイヤとアイルの最後の蜜月が始まった。