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タイトル:『存在しない観念』の表現方法。の返信の返信の返信 投稿者: サタン

再訪問。
どんな作品でも当てはまるであろう一般論で答えちゃったけど、レスを追って読んでくと、どうもそこはわかってて違う形にしたいという話だったようで。

正直かなり難しいかなと思う。
というのも、自分ならこうしようかな、と思えるもので言うとじっくり描写していく方向なので、これは端的に言えば「いかに直接書かず伝えていくか」って話で、掲示板で説明するのも難しい。
例えば「痛い」という言葉を使わず「主人公が痛みを感じてる様子」をいかに書くか。という感じ。
だから、「意図的に消された」ということを間接的に表現していくことになるので、強いインパクトはないし読者に読み取ってもらう気がついてもらうそのように誘導する書き方になる。

例えば、「ある組織で大切にされていた本がある」「その組織にとってはその本が全てである」ということを表現するエピソードがそれぞれあるとする。
そうするとその正体不明の「本」というのは「聖典・聖書のようなものだろうか」と読者は感じる。
そして「この「本」は物質的なものだから、どこかにあるはず」「本の足跡を辿ったところ、ある時期を境にパッタリと見失ってしまう」そんなエピソードに続くとする。
そうすればこの時点で「なにかが原因で、その時期に消失した」とわかる。
更に「実は本だけでなく、組織自体もその頃から見られなくなり、今では何の組織なのかもわからない」とか、あるいは「別組織の何々もその時期から見失ってしまう」とか、ってエピソードがある。
すると「なにかがあって、何者かが意図的に隠蔽したんだ」とわかる。
このくらいエピソードがあれば「何者かが宗教っぽい組織を意図して消滅させた」ということは理解できる。

かなり雑だからこの例はフワッとしてるけど、しっかり作ってもあくまで直接的な事は書かず描写していく方法だから読者には理解力が求められるしわかりやすさはあまり無いと思う。本来こういうのは一般文芸の手法だから。
でも、
私の例では「本」ないし「聖書と思われるもの」が宗教や神を表現してるもので、この本の足跡やどうなったかの流れがそのまま宗教や神がどうなったかを表している。
だから、要点だけを抜き取ると、「宗教」や「神」を表現する何かを用意して、それが「どうなったか」を書けば、直接的に書かずとも表現することは出来る。
そのため、例えば「ある組織で大切にされていた本がある」とか「ある時期から本の所在を見失う」とか、こういうエピソードを自分の作品に合わせてより良い形にすれば割と自由に出来るので、メインストーリーのクライマックスにある要素に合わせてみるとか、そうした工夫をすることでインパクトの低い手法でありながらパンチの効いた展開にすることも出来る。

この書かずに書くって手段は、例えば人の心理や感情など形のないものを表現するときにも有効活用できるし結構万能な表現方法なんですが、いかんせん、例を見てもらえればわかるとおり表現するためのエピソード量が多くてかさばるし、ある程度の読解力がないと読者に届かないので少年向けの作品には向かない手段だと言わざるを得ない。工夫すれば少年向けでもなんとかなるが。
それに、各エピソードごと「これが伝えたいことなんだな」と明確にわかる文章力がないと、そもそも読者に伝わらないので、それなりの力量も問われてくる。
まあ、イメージで言うと「テーマ・言いたいこと」を分割して複数のテーマを作り、それぞれにエピソードを用意して、それらエピソードをすべて読むと元の「テーマ・言いたいこと」が伝わってくる、という感じ。
先述したけど、各エピソードは自由にできるので、ここで作者の「もっとこう行きたいんだよ」って展開でやってくことができる。戦闘なら戦闘で、恋愛なら恋愛で。

だから、まあ、プロットを作ってるならこの各エピソードをプロットを見ながら各所に散りばめればいいだけだからメインプロットの大きな変更はないだろうけど、結構いじらなきゃいけないのは確かだと思うし、必要な技量や想定してる読者層との兼ね合いから、難しいと思う。
正直オススメはやっぱ「知ってる人物を作る」か「そのまま書く」かの、王道や基本の選択かなと思う。

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