第4研究室 創作に関するQ&A 125P | トップへ戻る |
有栖川さんからの質問
 読者の期待を裏切る展開
 
 大分前に一度お世話になりました。その節は有り難う御座いました。
 早速ですが質問させていただきます。

 今、小説を書いてホームページに公開しているのですが、
 徐々に感想がいただけるようになりました。
 そこで問題なのですが、読者の方から『○○ちゃん(キャラの名前)が好き!』や
 『ハッピーエンド期待してます』的な声が増えてきました。
 しかし、そのキャラは実は死んでしまう設定で、結果的にはバットエンドとなってしまうんです。
 こんな時皆さんならどうしますか?結末を変更したりしますでしょうか?
 また、読み手からすればバットエンドとは不快なものなのでしょうか?
 是非ともお答えをいただけたらと思います。


● 答え ●

さゆさんの意見
 有栖川さん、こんにちは。来須改め、さゆと申します。
 私も以前、HPで小説を公開していた経験があり、
 何かお役に立てるかと思いましたので回答させていただきます。

 私が公開していたのは1話ごとに独立した感じの長編恋愛小説でした。
 有栖川さんと同様に、読者の方から
 『○○ちゃん(キャラの名前)が好き!』や『ハッピーエンド期待してます』
 というような感想をいただいていました。

 当時、感想の要望に答えるというわけではありませんが、
 もっと多くの方に……と欲の出た私は、感想の内容と書いてくださっている方の年齢から推測し、
 読んでくださる方々が望みそうな展開へと1話ごとに少しずつ変更したり、
 読者ウケしそうな新キャラを登場させたりしてみました。
「これくらいの変更だったら、話の大筋は変えなくても大丈夫だろう」と軽く考えて……。
 しかし、それは甘い考えで、チリも積もれば山となるの如く、手に負えなくなってしまいました。
 これは私の見通しが甘かったことが原因です。
 
 結局、書ききることができず……
 読んでいてくださっていた方には申し訳なかったのですが、完結は諦めました。


 前置きが長くなりましたが、私でしたら結末を変えないですすめます。
 ただ、執筆過程で「このエンディングでなくても、伝えたいことが伝えられるかもしれない」
 と案が浮かんだならば、別の終わり方を考えるかもしれません。
 
 変更するのであれば、
 しっかりとテーマとの関連や物語として成立するかを考えることが大事だと思います。


 キャラが死んでしまう設定で、結果的にバットエンドとなるそうですが、
 キャラが死ぬのは、そのキャラに感情移入して読んでいる読者にとっては辛いものだと思います。
 しかし読者は、その「死」や「バッドエンド」に物語の中での重要性や意味を感じられたり、
 その終わり方で読み終えた後に何か感じられたりするのであれば、
 この終わりかで良かった、読んで良かったと思ってくれるのではないでしょうか。
 私が読者ならば、辛くてもそれで良い!と感じると思います。

 HPの運営は大変かと思いますが、頑張ってください。
 理論も何もなく個人的な考えばかりですが、お役に立てれば幸いです。
 それでは失礼いたします。


サラさんの意見
 ボクは不快だとは思いません。バッドエンド派です。やっかいなやつですね(笑)
 研究所にも書いて有りますが、愛をまっとうして死ぬなど、
 なにかを成し遂げてならいいんじゃないかな。
 でも、やっぱり、読んでくれている人がいるなら、
 それに応えるモノを書いたほうがいいと思いました。
 それでは。


Dr.ウニボンさんの意見
 バットエンド自体はそれ程不快には思いません。
 そこに何か意味があって、ハッピーエンドよりもそちらのほうが作者の真意が伝わるのであれば、
 バットエンドもアリでしょう。
 
 ただ、最も嫌なのは”まったくもって無意味な”エンディングです。
 
 例えば、最初は恋愛ものが続いていて、ある日突然、
 何の前触れも無くヒロインが通り魔に刺されて死亡。 
 その通り魔を主人公が追い詰めるのならまだしも警察が犯人を普通に逮捕して、
 主人公がヒロインのお葬式に参加してエンディングというお話があったとした場合、
 現実味はありますが、面白くない筈です。
 平凡な一人の男の半生を描いたドキュメンタリーならまだ作品として許せるでしょうけど、
 恋愛ものとしては大半の人が怒ると思います。

 または、この際二つのエンディングを用意するのもテかと思います。

 最初に設定通りのバットエンドを発表しておいて、読者がそれに食いついてきたら、
 「もう一つのエンディング」として頃合をみて公開してみるとか……。
 この方法は見方を変えれば商売的・客寄せみたいで、
 嫌がる人も多少はいらっしゃるとは思いますが。


脂さんの意見
 あ、私ならあっさり殺しちゃいますね。
 とってつけたようなハッピーエンドって興ざめしますよ。

 私の好きなマンガでドラマにもなった内田春菊さんの「南くんの恋人」という作品があります。
 このラストは主役が死んでしまうという衝撃的なバッドエンドです。
 その死に方もなんの伏線もない事故によるものでした。
 希望もクソもありません。
 その作者あとがきから引用します。

 ――
 これで、元に戻ってめでたしめでたしとか、いつまでも幸せにくらしましたとかじゃあ、
 今まで百万回もあった話と同じじゃないか。
 あんたたち、そんなもんで満足なの? と腹が立ってきた。
 絶縁したばかりの家族もいかにもそういうのを好む人たちでさ
(中略)
 そんでこういうラストになった。どう、興奮したでしょ? これがいいんだよ、漫画だもん。
 「ひどすぎる!」という怒りの手紙や、「漫画は作者よりキャラクターが生きるべきなのに、
 この作家はキャラを殺してまで自分が前に出ていく」という書評もあったけどね。
 今までの漫画と同じじゃ、つまんないじゃん。
 でもしばらくは、ほんとに人ひとり殺したような気分になって、ぽーっとした。
 ―― 

 うーん、で何がいいたいかというと、バッドエンドって体力使うんですよねー、ってことかな(おい)。
 で、バッドエンドというものを考えると、ほとんどが仰るようなメインキャラの死になりますよね。
 でも死というものが全てバッドエンドであるかというとそうでもないと思います。

 私は死というものは物語としてもっとも基本的なラストだと考えています

 何故なら死なないで終わるならそれから未来があるわけですよね。
 そこを物語として書かないというのは作家としてある意味逃げだと思います。
 かといって主役が死ぬまで全部書くなんて現実的に無理ですし物語として破綻しますが。
 
 つまり、主役が死んで終わるというのはもっとも基本で王道でベタな終わり方であり、
 死なないで終わるというのが派生形だと思うわけです。

 なんかわけのわからない文章になりました。
 自分でもわけわからんと思います。


Raiさんの意見
 私は基本的にバットエンドはOK派なので、バットエンド嫌いの友人から聞いた意見を……
 友人は「たとえバットエンドでも、後味が悪くなければ許せる」と言っていました。
 結果的になんらかの救い、あるいは意味があれば、バットエンドでもいいのではないでしょうか。

 ちなみに私、自作小説を扱ったサイトを閲覧することがあるのですが、
 こういった「○○を死なせないで!」等の声は割と出るみたいですね。
 今まで見てきた中では「これは死ネタがあります。耐えられないと感じた方は……」
 な警告を出したり、パスワード制にしたりと、基本的に内容は変えない方向でいくところが、
 ほとんどみたいですよ。


静寂さんの意見
 こんばんは、静寂です。
 とりあえず、私は結末が決まっているなら変更はしないつもりです。
(不特定多数の人に書きかけ途中の長編を読ませたことが無いのではっきりとは言えませんが)

 それと、私はバッドであろうがハッピーであろうが気にしません。
 へんなことを言えば、
 起承転結の結が無くてもそれまでの話が充分楽しめたら別にかまいません。
 脳内補完してしまいます(笑)
 そりゃあ、ハッピーエンドのほうが読み終わった後すっきりできて気分もいいですが、
 バッドにもバッドなりの良さがあり(自分的にはですが)、不快には思いません。

 役に立つのかわからないような意見ですが、これにて失礼します。


綺堂さんの意見
 どうもこんばんわ、綺堂です。

 当初からそのキャラが死んでしまう予定だったのなら、変更しないほうがいいと思います。
 「死」も含めて、そのキャラが構成されてるわけですから。
 無理に変更すると、収束がつかなくなるかもしれませんし。
 もちろん「生きていたほうが良い」と思った場合は、思い切って変更するのも手です。

>また、読み手からすればバットエンドとは不快なものなのでしょうか?
 
 バットエンド自体は不快に感じませんね。
 キャラに感情移入できていれば問題ないでしょう。
 たとえ主人公が死んでしまったとしても、その死によって、大切な人を守れたならば、
 ある意味ハッピーエンドです。
 
 問題なのは、とってつけたようなエンディングです。バットエンドでもハッピーエンドでもね。

・何の前触れもなく精神崩壊しておしまい。
・何か知らんが奇蹟がおきてみんな助かっておしまい。

 こんなエンディングだったら、かなり不快に感じます。
 重要なのは、そのエンディングに意味があるかどうかですね。

 
 どうして死んだのか。死んだことによって何がなされたのか。
 そういうことをしっかり書かれていれば、いわゆる「バットエンド」でも全く問題ありません。

 こんな意見でも参考になれば幸いです。
 それでは、失礼します。


アトベさんの意見
 自分なりに返信を書いてみます。

 おもしろいものを書く。

 結局のところこれにつきるのではないのでしょうか? 
 まず、基本構成として『プラン0』が決まっています。
 これは結果的にはバッドエンドになってしまいます。
 それはまずいと『プラン1』ハッピーエンドを考えた。
 
 二元論になってしまいますが、この二つを比べてより面白いほうを提供するのが、
 書き手さんの答え方なのではないかなぁと思います。


 感想を頂いた読者さんの意見は貴重です。
 ですが、そこにとらわれすぎてしまうとそれは『自分の作品』ではなく、
 『自分と読者さんの作品』に変わってしまいます。
 変わることは悪いことではありません。
 ですが、それが本当に正しいことであるのかはアマチュアな自分では判断できません。
 
 自分にとってやりがいのある作品とはどういうものでしょう。
 私たちはアマチュアです。

 アマチュアならばやりがいのある作品を仕上げることを第一にしてみてはいかがでしょう。

 乱文になりましたがそんな意見です。


煉さんの意見
 ん〜、ラノベを意識するならハッピーエンド。
 バッドエンドにする事で何らかの『意味』や『メッセージ』を伝えられるなら、バッドエンド。
 でしょうかねぇ?
 でも基本的に、どちらでも良いと思いますよ? ただし、絶対条件で

 面白く終わらせること。

 これを忘れると、ハッピーでもバッドでも偉い目に合います。
 逆にこれさえあれば、後はどっちでもOKで。
 ようするに、最終的には力(能力)でねじ伏せろって事ですね(笑)

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