第4研究室 創作に関するQ&A 134P | トップへ戻る |
フミツキマサヒトさんからの質問 2007年
 「非日常」に放り込まれた人間の反応とは?
 
 マサヒトの危機的状況……。それは課題が終わってないことです。
 じゃあさっさとヤレよヲレ! なマサヒトです(出だしのくだりはフィクション……かもしれません)。

 さて、今回のみなさんにお聞きしたいことは、
 「今まで日常で暮らしていた主人公たちが非日常へ放り込まれたらどうなるか?」です。
 よくハリウッド映画とかで見かけるのですが、
 軍人や傭兵とかの戦闘慣れしている主人公がとある施設を訪れ、
 そこで異形な化け物と対峙するようなストーリーってありますよね? 
 僕が思うに、確かに戦闘慣れしていれば戦闘の面で、
 化け物といえども遅れをとらない理由としては納得できます。
 
 しかし今までは軍人といえども彼等が知っている「日常」の中で日々を生きてきたはずです。
 それがいきなり化け物なんていう「非日常」と対峙し、
 冷静に仲間を引っ張っていけるというのにやや疑問を感じてしまいます。
 まぁそうしないと話が進まないからなのかもしれませんので、
 ハリウッド映画では「そういんもんなんだ」と思って見ています。

 しかしこれが軍人でもなんでもない、普通のティーンエイジャー(10代)の少年少女だった場合は?
 一体どうなるんでしょう?
 以前「アイシア」という異世界召喚系RPGをやったことがあります。
 主人公たちが放課後教室に残っているといきなり地震が起き、
 目が覚めたら異世界にきていた……みたいなお話です。
 しかも直後、モンスターに襲われます。その時の主人公の台詞が、
「クソッ! やっぱり夢じゃないみたいだな!」(確かこんな感じです)
 いやお前、なんでそんなに冷静なんだよ、と今でも思います。
 おかしいと僕は思います。
 いきなり「非日常」に放り込まれてもそれを恐怖と思ったりしないのです。なんでなのでしょうか?

 そして僕が現在妄想しているストーリーがあるんですが、
 主人公たちが通っている学校が、突如異空間みたいなものに飲み込まれます。
 そしていきなり謎の化け物に襲われます。
 僕としては異空間に飲み込まれた時点で錯乱してしまうと思うのですが……。
 そして化け物の襲来。逃げ惑うのではなく武器を持って戦わせたいのですが、
 今まで戦闘経験皆無のティーンエイジャーが化け物を首尾よく撃退できるとは思いがたいです。
 でもパニック映画みたく殺したくはないので何とか撃退させてやりたいのです。

 えっとすみません。「で、結局お前は何が聞きたい?」
 と思う方がいらっしゃっているの思いますので、改めてお聞きします。
 問:「日常」で暮らしていた人間が突然「非日常」に放り込まれたら、どういう行動を取る?

 みなさんからのご意見をお待ちしてます。よろしくお願いします!


● 答え ●

鈴忌さんの意見
 こんばんわ、鈴忌です。

> よくハリウッド映画とかで見かけるのですが、
> 軍人や傭兵とかの戦闘慣れしている主人公が〜


 あれは、戦闘慣れじゃなくて思考方法の鍛錬を受けているからだと思いますよ。
 よく言われることですが、軍人は状況に混乱をしていては、
 何が起こるか分からない戦場で生き残れません。
 なので、分からないことは丸ごと棚上げしてでも、
 現状に対応する訓練というのを受けているらしいです(あくまで伝聞ですが)。
 つまり、怪物が襲ってきた場合でも「怪物って何!?」とか思わずに
 「戦闘状態だから撃退しないと自分が死ぬ」と理解して行動を開始するわけです。
 まず動き出して、そこから状況を冷静に分析するということですね。

> 問:「日常」で暮らしていた人間が突然「非日常」に放り込まれたら、どういう行動を取る?

 役に立たない意見で申し訳ありませんが、人それぞれだと思います。
 もっとも、その「非日常」が命の危険を伴うようなものである場合は、
 現実世界での死に直面した人間と似たような行動をとるかもしれませんね。
 心理学的な話ですが、死に直面した人間は……

1,現実を否定する(否認)
 「これは現実じゃない」「これは夢だ」「何かの間違いだ」

2,現実に対して怒る(怒り)
 「何で自分だけが!」「絶対、認めない!」

3,現実を変えようと足掻く(取引)
 「せめて○○が終わるまでは生きたい」

4,現実に絶望して悲しむ(抑鬱)
 「もうダメだ……助からない」

5,現実を受け入れて諦める(受容)
 「しかたがない、これが運命だったんだ……」

 という段階を踏むそうです。なので、もしかすると参考になるかもしれませんね。
 ちなみに、一応これは精神科医が言いだした概念なので、そこそこ信憑性はありますが……
 当然個人差があります。鈴忌も過去に死にかけたことがあるのですが、
 1〜3が無く一足飛びに4・5と進みました(笑)。

 異世界の場合だと、死より「夢っぽい」わけですから、
 1の否認状態で思考停止している間に殺されることが多そうですね。
 でも、まぁ、やっぱり人それぞれだとは思います。

 鈴忌の意見はこんな処です。では、失礼します。


猫の盛りさんの意見
 通りすがりの野良猫です。
 オイラなりの答えを残します。

 まず、少し想像してみてください。
 例えば、最近近所のに刃物を持った「ヤバい奴」が度々出没し、通行人に斬りかかったり、
 刃物を振りかざして人を追いかけ回したりしているらしいと。
 そんな話しが周囲に流れていて、しかも、作り話とかではなく、
 警察も本格的なパトロールをしているし、近所の学校は保護者同伴の集団登下校。
 18時以降は1人で出歩かないようあちこちから呼びかけが有ります。

 そんな中、少し遅くなって帰宅したとして、
 ご自宅の直ぐ裏に明らかに人為的に切断された動物の首と胴が、
 血も乾かない状態で放置されているのを発見してしまった。
 どうしますでしょうか?

 犯人の捜索をいきなり始める人は普通居ないと思います。
 オイラならビビりまくって家に駆け込んで家族の無事を確認しますね。
 そして家中の窓とかを確認して鍵を掛けて、
 もしかしたら警察に電話してすぐに周辺を調べて貰うよう要請するかもしれません。

 ただ万一、少し家の様子がおかしくなっていたら、家人が心配なんですが、
 でも、家にすぐに飛び込む根性は無いかも知れないです。
 ちゅーか、速攻で近所の家に飛び込んだり、警察に電話したいところですが、
 何もないかも知れないので、そうなると恥を掻く訳ですし、家の前にどうすべきか、
 ウロウロと迷って考え込み、でも結局ビクビクしながら家に入って、
 玄関の時点で中に大声で家人に声を掛けたりしながら、おっかなビックリと家にはいるでしょう。

 そして最悪の事態が起きていたらパニくって何もできず、
 犯人と遭遇したら逃げる事ができるかどうか……。
 翌朝の朝刊に名前が載ってしまうでしょうかね。

 フミツキマサヒトさまは迷いもなく勇気を持って即断し、
 家族を守り、犯人と相対する事ができそうですか?
 化け物なんかでなくても、非日常はたくさんあると思います。
 偶然、交通事故の瞬間を目撃する。それだけでもオイラはパニっくて大慌てになるですよ。

 オイラが臆病すぎるのでしょうかね?
 ではでは。


公↓さんの意見
 はじめまして。
 とりあえず真っ先に思い浮かぶのはお化け屋敷などで突然驚かされた時の反応でしょうか。

 ようするに、叫んで逃げるなどの反射的な動き。

 驚く、というのは大抵状況が理解できていないから起こるものだと思います。
 なのできっと感情が先立つでしょう。
 そしてその場合、どう行動するかは人それぞれかと思われます。

 化け物に襲われるまでも無く、クマなどに襲われればそれでも十分に非日常の範囲内です。
 その場合の行動ならまだ想像しやすいのではないでしょうか。
 ちなみにこれはごく間近に危険が迫っている時の場合で、
 そうでなければもう少し冷静になれるでしょう。

 例えば遠くにクマのような生き物が見えたとき。
 きっとクマなんて生で見たことない高校生の集団などだったら、
 「えっ? あれクマじゃない?」「んなわけねえだろ。こんなとこにクマが出るかよ」
 「着ぐるみじゃね?」などの会話をするかもしれません。
 それこそ、危険が実感できる距離まで騒ぐだけのように思えます。

 危険を危険だと理解できるかどうかが、
 非日常へ放り込まれた時に対応できるか否かの境目ではないでしょうか。


 映画で化け物を前にした軍人さんがそれにきちんと対応できているように見えるのは、
 危険と判断したものに迷い無く対応できるから、ではないかと。
 例えば「フルメタルパニック」に出てくる主人公は、日本の平和に馴染めずドタバタを繰り返します。
 傍から見ればはっきりとコメディですが、彼はようするに、
 危険と感じた時に迷い無く行動しているだけなのです。
 間違っていたらどうしよう、恥ずかしい、などの考えは無いですし、あったとしても排除します。
 命がかかっているわけですから。

 では、普通の少年少女が化け物に立ち向かう状況とはどういう状況でしょうか。
 まず逃げ道がある場合はそれをしないでしょう。
 あと、今の状況を冷静に考えられる時間もある程度必要ではないかと。
 とりあえず立ち向かわなければいけない状況がまず必要です。そうなれば、後は覚悟だけです。
 簡単なのはキレさせることです。
 一緒に来た仲間が何人か殺されれば危険をはっきりと提示できますし、
 主人公も行動を起こす必要に迫られます。

 なんにせよ主人公が普通の子供であるならば、
 まずは心構えの変化が必要ではないでしょうか。



 ちなみに、「そんなにうまくいくものか」という疑問に関しては、
 それこそ考えても仕方ないのではないかと。
 もちろんリアリティを追求するのは当然の事ですが、
 本当に化け物に遭遇した状況をリアルに書いたら、
 逃げ惑った挙句に殺されるというゲームのバッドエンドみたいな話になりそうです。
 さすがに、小説や映画でそれは無理かと。

 とりあえず思いついたものはこのぐらいです。
 読みづらいかもしれませんが、助けになれば幸いです。


Raiさんの意見
 突然異空間に……そういえばそんな感じの話ありましたよね?
 『漂流教室』……って実は結構エグくて最初と最後しか読めなかったんですが(駄目ジャン)
 なんかいきなり大人がパニックを起こす子供を刺して〜……なとこで止めちゃったんですが、
 割とリアルな反応かも……とも思いましたね。
 いきなり訳の分からない世界に来て、目の前で子供達がギャーギャー喚いていたら……
 人は案外残酷になるかもしれません。

 まあそれはともかく、なんとか撃退させたいのなら、
 その世界の人物がいた方がいいかもしれません。お助けキャラといいましょうか。
 実は異空間に飛ばされた原因に絡んでいて、その償いのために、
 あるいはなんとか責任もって元の世界に帰させるために……
 とかなら、そんなに無理もないと思います。


はなもげさんの意見
 こんばんわ、はなもげです。

 おれはどんな非日常でも所詮は日常の延長なんで、そのうち慣れると思います。

 まあ、慣れるまで生き残れるかどうかは別なんですが。
 とりあえず、集団で非日常にほうりこまれたら、多分人間関係のリセットが行われると思います。
 クラスのなかのヒエラルキーの下にいた人間が上にあがり、上位者が下にいったりすると思います。
 なんせ、今まで常識が覆るわけですから。
 現代社会では暴力に長けてる人間よりも金儲けがうまい人間のほうが社会の上に属してますが、
 それも資本主義が通用する世界での話なんで、
 異世界に放り込まれたらいきなりヒエラルキーの一番下に落とされる可能性があります。
 でまあ、リセット当初はそれで揉めるとは思いますが、
 とりあえずモンスターが襲ってくればもめてる場合でもないですから纏まるでしょう。
 でも、この問題はのちに尾を引く気がします。

 あと、錯乱する人間もいるかもしれませんが、以外としっかりする人間もいるような気がします。
 暴力的な場面や非日常のほうが現代社会よりも合っている人間て結構います。
 それが、10代の普通の学生でも、一人か二人はいるとおもいます。
 そういった人間を放り込めば、集団の人間関係が面白くなると思います。

 蛇足ですが、異世界のモンスターも必ずしも人間襲ってこないような感じがします。
 モンスターはただ単に、ほかの目的でキャラクターを追っかけまわす。
 <パニックになってる人間を追いかけてるのが楽しいとか>
 そういのもありかなと。

 参考にするなら『漂流教室』がいいと思います。
 あれなんか、たしか異世界に行くはめになったの小学生だった気がするし、
 サブの給食の親父もいい味だしてた。
 ガキの頃、怖くて読めない漫画だったよ。。
 未読ならお勧めです。


蔵神紫苑さんの意見
 これは他の人達も言っているとおり「人それぞれ」だと思います。
 主人公達が突然異世界に放り込まれるゲームとかラノベとかでは、たいがいが、
 「最初は信じられないが、その世界の人間に状況などを説明される+建物・世界観などから、
 はっきり理解する」なパターンですね。
 でも正直言うと俺はこんなパターンに飽き飽きしています。
 ↑で言ったとおり、異世界ファンタジーやRPGなんかはこのパターンばっかりですから。

 最初にも言いましたが反応なんか人それぞれです。
 極端な話しですが100人の人間が全員同じ反応なわけないでしょう?

 このサイトにもあるとおり、フミツキさんは常識にとらわれすぎているのではないでしょうか?
  所長さんも言っていますがラノベを書くなら常識を捨てた方がいいでしょう。
 そうでないと奇想天外な発想とかも思い浮かびませんよ。
 素人のくせに偉そうに言うな、と思われるかもしれませんがあえて言わせて貰います。
 でも気に障ったならながしてください。

 最初の質問に戻りますが、参考までに俺だったらどんな反応するかを書きます。

 もし俺の学校が異世界に放り込まれたらそうですね……。
 たぶん「面白いじゃねえか!」とか思うでしょうね(笑)。
 俺は普段から「なんかゲームのような冒険とかができればなぁ」
 と妄想しまくっていますからね(笑)。
 そう思っている中でそんな事ができるようになれば当然楽しくなりますよ。
 もちろん異世界に来た直後は唖然とするでしょうが。
 最初はそうですが異世界の住人に「ここは異世界だ」と言うことを言われて、
 非日常だと確定したらそう思いますね。

 最後に一言。
 「『いきなり主人公達の学園が異世界に放り込まれる』とか、
 『突如地震が起きて気がつくと異世界』ってIZUMOと同じじゃん!」と思いました。
 ちなみにIZUMOというのは、PS2化もされたパソコンのRPGゲーム(エロゲー)です。
 非常に人気が高くて続編も発売され、それにいたってはアニメ化にもなったほどです。
 て、すげえ蛇足になっちゃいましたね。なんならながしてください。


くさかべくろのさんの意見
 こんにちは。
 「正常性バイアス」という言葉と「同調バイアス」という言葉が有ります。

 それぞれ、「今起きている現象は単に日常の連続であると信じ込もうとする心理」と、
 「周りが騒いでいなければ、それはたいした事ではないのだ。
 自分だけ騒いだらどう思われるだろうか」という心理状態です。


 そういえばずいぶん昔、電車の人身事故の場面に出くわしたことが有ります。
 私含め大勢が、向かいのホームの端から彼が飛び込むのを見ていました。
 一瞬遅れで快速電車が彼の真上を通過し、耳障りな非常ブレーキが軋むのが聞こえる。
 ざわっといやなどよめきがあがる。
 電車はホームまん中まで滑って止まり、静かになる。

 そういうときって「(1拍置いてから)…キャアアア!!」みたいなドラマにありがちな悲鳴って、
 不思議とだれからもあがらないんですね。何かあっても以外と人は騒がないものなようです。

 そのとき印象に残ったのは、私のすぐ前で電車待ちの列に並んでた人が連れに
 「今飛び込んだよね?飛び込んだよね?」と確認してる姿でした。
 飛び込んだのは見てたんだからわかるじゃないですか。
 でも、私も誰かに確認したかったんです。絵として見ていても、それを確認したくて仕方がなかった。

 その後は駅員やらやじ馬やらがプラットホームを走り回っていて、
 で、結構な割合の人が誰だかに電話をかけていて、駅は大騒ぎになるわけですが、
 そんななか私が気になってしかたがなかったのは、「彼」の持っていた鞄に入っていて、
 今や線路に沿ってちらばりひらめていてる数十枚のB5用紙には、
 いったい何が書いて有ったんだろうってことだったりします。

 そうそう、ググったらこんなページが出てきました。
 http://www.bo-sai.co.jp/bias.htm
 ご参考までに。


桜木谷 見征さんの意見
 どうも、初めまして。
 課題は終わりましたでしょうか?人生の課題に悩まされています、桜木谷です。

 えー……とりあえず核心のご返答から。
 私事なのですが、自分は高校の頃にやんちゃをしていて、一回喧嘩で死にかけたことがあります。
 リアルに死にかけて気を失って道路に倒れていたのですが、
 始めは「あぁーオレここで死ぬのかー」から「何でこんな所で死ななきゃなんないんだ!」
 という訳のわからない怒りに突き動かされて、今こうして書き込みをしています。

 少し状態が違いますが、非日常つまり異常事態におかれたら人間はそういう物だと言うことです。
 怒るか、逃避か、はたまた諦めか。

 しかしどの感情になったときにも根底にあるのは「パニック」だと言うことですね。

 パニックにならない人間は恐らくいません。しかも普通の人間なら、尚更です。
 その上で状況を見つめられるかどうか、と言うところですね。実際そう言う人間もいます。

 前の方々の書き込みにもありましたが、殺し合いではなく格闘技の訓練を受けた人間は、
 (かなりの腕前ですが)あまり何が起きても動揺しない傾向にあります。
 もちろん、襲われるという事ですよ。
 主人公達を生き残らせたいなら、やはり格闘技経験者や、
 少しでも冷静な人間を何人か残しておく方が無理がないと思います。

 蛇足ですが、何人その状況に居合わせるかは判りませんが、
 10人いたら最低でも7人は完全にパニック、という状況が妥当なのでは。


脂さんの意見
 うーん、実体験(いや異世界には行ったことないですが)から言わせていただくと、
 
 見知らぬ場所=方向感覚がない場所に突如放りこまれると物凄い不安になりますよ。
 
 方向感覚がなくなることは元の場所に帰れないという考えに直接つながってくる要素です。
 多分動物的にも一番不安になる要素ではないでしょうか。
 
 また、哲学的というか文学的にいうと方向感覚を失くすことは、
 自分を客観視できる材料を一つ減らしてしまうことにもなりえます。
 エヴァの最終回でそんなシーンありましたね。
 見知らぬ風景の中、どっちにすすんでいいのかわからなくなると、
 不安が限界を超え呆然としてしまったりします。
 この方向感覚を失ったことの不安を乗り越えて、
 初めて次のアクションに移るのではないでしょうか。

 さて異世界系物語ではこれを乗り越えるのに、
 その世界の案内人(しかもちゃんと意思疎通できる)を、
 あっさり登場させることが王道としてありますね。
 その世界の住人と意思疎通できることで、
 その世界における自分を客観視する材料を一つ得るわけですね。
 これで安心感を得られるわけです。人が安心できるのはやっぱり人ですから。
 そして王道として続くのは立て続けに事件が起きます。
 これでこの世界の住人と初めての共同作業を行い、
 危害をなすものではないという一番最初のレベルの信頼関係を結ぶわけです。
 「ゼロの使い魔」なんてテンポよいですが結構きっちりやってますね、この王道。

 ……とまあこんな具合で徐々にその世界になれたとしても、問題なのはこの後です。
 主人公たちは何か特殊な事情がない限り元の世界に戻りたがりますよね。
 事件が立て続けにおこってようがこれは方程式並になければならない心理ですが、
 一旦異世界に来たことを納得してしまうと、
 その世界をあっさり受け入れこの心理を疎かにしているモノがちらほらと見受けられます。
 ここは注意すべきところです。

 うーん、思いつくまま書いてみましたそんな感じでしょうか……


九龍さんの意見
 こんばんわ。
 気付くと異世界にいて目の前には化け物がいて、
 その化け物が親友(恋人でもいいけど)に襲いかかろうとしていて、自分の手の中には石がある。

 もしも私がこの状況にあったら化け物に向けて石を投げると思います。

 パニック状態で動けなくなる人間もいれば咄嗟に動いてしまう人もいます。
 人によりけりだと思うんですよね。
 同じ状況だとして野球部の男の子は硬球を投げるかもしれないし、
 剣道部の男の子は竹刀で打ってかかるかもしれません。
 女の子でもテニス部の子がラケットで化け物を殴りつけるなんてことをするかもしれません。
 ようはそれをする事を不自然にならないように書けばいいと思います。


峰しずくさんの意見
 こんにちは。

 この非日常に放り込まれたキャラの反応で、実にうまく処理をしているのが、
 このサイトでも時々話題になる『涼宮ハルヒの憂鬱』じゃないでしょうか。

 第1作の「憂鬱」でのことですが、主人公(というか1人称の語り手)が、
 非日常の要素を完全に認めるまでに物語り全体の2/3〜3/4くらいを費やしています。


 漫画なら「ジパング」かなあ?
 違和感なく自衛隊が太平洋戦争時代にとんでった様子が描かれているように思います。

 僕も日常の女子高生がいきなり平行異次元(いわゆるパラレルワールド、だけど、
 この言葉を使いたくなかったので、平行異次元と称しています)に召還されて、
 ヒロインに仕立て上げられるものをHPで書いていますが、連載初期の頃、
「普通の女子高生がそんな目に会ったと言うのに、
 自分の生き死にすら関係ない異次元世界で、
 いきなり人類のためにヒロインとして戦おうなどと決意するのはおかしい」
 と読者の方に指摘されて、随分苦労をしました。
 今でも違和感なく主人公がヒロイン化してるかどうか自信ありませんが、
 物語はどんどん進めています。


ひろっさんさんの意見 2012/6/25
 一つ目は何もできない。
 二つ目は見当違いなことをする。
 三つ目は偶然であれ正しいことをする。
 この三つです。

 放り込まれる非日常の危険度によりますが、大雑把に分ければ3つのいずれかになると思います。
 大抵、主人公が生き延びる三つ目になるからこそ、物語が進みます。

 迫った危険度が低い場合、まずは情報収集からでしょうね。
 まず、今危険かどうか。
 今危険でなければ、

1.自分で解決するか。
2.他人に頼るか。
3.それとも放置か。

 この三つくらいじゃないでしょうか。
 そして大抵、物語の主人公は1を選んでしまうわけですね。

 あ、いや、できることを並べても仕方がないんでしたっけ?
 しかし、こういう考え方ができないと、物語を限りなく現実に近づけることはできないと思います。

 恐怖がある場合と無い場合で考えましょう。
 強い恐怖がある場合、他人を頼る、つまり2です。
 恐怖があるってことは、自分では解決できないと判断しているということですから、他人を頼るはずです。
 恐怖が無い場合、3の放置か、1の自分で首を突っ込む。
 3は面倒ごとに関わりたくないという意識がそうさせるのでしょう。
 1は、自分によほど自信がある場合だと思います。

 どれが正解かは、状況によってかなり異なります。
 状況を創作する場合、自分が自然に選択できる選択肢は、選ばないことをお勧めします。
 どうせ、国や文化によって、偏り方がかなり変わるものですから。

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