第4研究室 創作に関するQ&A 183P | トップへ戻る |
亞摩カケルさんからの質問
 死んだようなセリフしか書けません……
 
 二日でニスレ立ててしまいました。すみません、亞摩カケルです。
 いっぱい煮詰まっております。

 相談申し上げたい内容はタイトルにもある通りです。
 自然な会話、自然な会話と思って台詞を連ねているうちに、
 生き生きとした雰囲気が失われてしまうんです。
 役者が舞台で演じるならともかく、どうも小説というには不自然な掛け合いになっています。
 短い台詞の応酬の間に描写が入っている感じで、
 言うなれば演劇脚本のト書きを詳しくしつつ心理描写をプラスしたような。
 しかも「!」「?」「……」などの記号がほとんど見受けられないので、
 なんとなく文面が殺伐としております……。
 見ていて淋しいんじゃないかと自分でも思うのですが、どうすればいいのか見当もつきません。
 皆様はどのようにして生き生きとした会話文を書いていらっしゃいますか?
 宜しければお聞かせください。
 

● 答え ●

ぺーさんの意見
 習作時代、「セリフはBGMだ」と言われました。
 あっても無くても話は成立する、基本的には不要なものだ、と言われたのです。

 実際に書いてみると以外とセリフなしでも話は成立させることができます。
(無声映画やパントマイムが成立出来るのですから、活字で説明を入れれる小説は本当に簡単です)

 これはセリフを重視するな、と言われたのではありません。
 BGMというのは雰囲気をよくするために掛けます。
 ですが、なくても差し支えはない。でも無いと物足りない。
 雰囲気作りに置いては非常に重要な役割をしています。

 つまり、「お前はセリフは重要」という意味を取り違えている。と言われたんですね。
 その当時、自分は、軽快でおもしろい会話を書かねば、と煮詰まっていました。
 それはいいのですが、その努力の方向が見当違いだ、と言われたわけです。
 観念的過ぎると思われそうですが、つまり言いたいことはですね、

 セリフは自然である必要性はさほど無い、ということです。
 むしろ引っかかってこそです。


 人間というのは言ってることと、やってることが違うものなのです。
 例えば「金が全て」と言ってはばからない傲慢な男でも、
 やはり愛する人が危機に陥ると、どうしても揺らぎます。

 作劇の世界では、「セリフは嘘をつく」と言う格言があります。
 嘘をつくことは、物語の進行上は、さして意味がありません。
 むしろ妨げていると言えるかも知れません。
 ですが、セリフの醍醐味はそう言うところにこそあるんだと思います。


MSTさんの意見
 二日続けて返答。でも忙しいんです。で、気落ちはやっぱりしてます。
 教育委員会とマスメディアと他人のパーソナリティと戦わなければならない……。
 ですが、未成年で学生のMSTです。

 セリフ回しですか。
 以前、とある方に似たようなアドバイスをしたことがあります。

 まず始めにですが、「!」「?」「……」がつきませんか。
 私なんかは逆につきすぎて困ることがあるぐらいなんです。
 この感嘆詞やタメは、基本的にキャラクターのテンションの高さ、感情の起伏なんですよね。
 例えばです。お笑い芸人のコントを字にしてみましょう。
 すると、まず「!」は連呼ですよね。タメも多いです。
 
 つまり、記号なんかをつけて文にメリハリを出したいなら、キャラクターを感情豊かにしましょう。
 
 どこからどこまでの感情の起伏で記号をつけて表現するかは、作者様の好みですが。
 そして、セリフそのものを生き生きとしたい場合。

 よく言われるのは、実際に人間がしゃべってるのを参考にするって方法ですが、
 私はあまりやりません。


 もちろんリアルそのものなんですが、あまりにもくだらない話も多いし、
 私の住まう地域はバッチリ方言なんで、字にすると萎えるんです。
 下手な小学生の作文みたいになってしまうんです。
 効果があるとおっしゃる方もいますので、一応の参考例です。
 で、ここからは私流です。
 
 ズバリ、マンガをよく読むことなんです!
 
 マンガは、小説よりもページが制限されていて、コマ割なんかも大変です。
 キャラクターのセリフも、完全に無駄なものはほとんどないんです。
 小説のように長々と書くわけにもいきませんから、
 スパッと的確にストーリーに関係あるセリフが書かれているわけです。
 なので、絵を無視してセリフだけを追うと、かなり参考になりますよ。
 特に四コマなんか、天下一品です。
 味のあるセリフかどうかはまた別なんですが、生きたセリフの参考にはなります。
 是非お試しください。

 全レスで励ましてもらったので、息抜きしつつがんばります。
 亞摩カケル 様もどんどんレベルアップしてください。
 私の意見が役立つかは甚だ不明ですが。


むらちゃんさんの意見
 こんにちは。むらちゃんです。
 
 セリフだけでの話なら、アニメやドラマを見て面白かったり、
 いいと思う会話を、研究するのをおすすめします。


 役者さんの演技力によって、引き込まれることもありますが、会話のシーンが多いですし、
 録画して何度も見ることで、いい会話の書き方がわかると思います。
 描写のうまい作家さんを参考に、描写の研究をすれば、両方がうまくなると思います。
 それでは頑張ってくださいね。


Cちゃんさんの意見
 どもCです。しみじみと連休も終わりですね。
 さて、亞摩カケルさんの会話文を読んでないので的確な答えになるか分かりませんが……。
 
 会話というのはキャラクターがしゃべってるわけで、
 会話が死んでるというのはキャラの問題かなと思います。

 
 キャラの性格によって、長々難しいことをしゃべるやつとか、舌足らずなのとか、
 寡黙で2〜3単語しか口にしないとか、色々いるはずですね。
 別に語尾に「にょ」とか「だっちゃ」を付けなくても(笑)、
 そのキャラならではの言い回しや口調、話し方があります。
 
 「自然な会話」イコール「現実にもありそうな言葉のキャッチボール」ではなくて、
 「そのキャラにとって自然な話し方であるか」が重要だと思いますよ。

 特にラノベはキャラ重視と言われてますしね。
 以上、私見でした。


魏延さんの意見
 のそのそ。考査前で死んでる魏延です。
 駄文を垂れ流させていただきます……。

> 短い台詞の応酬の間に描写が入っている感じ

 それの良し悪しは作風にもよる……というのは封じ込めて、
 セリフの自然体を極めすぎてる節があるのではないでしょうか。

「なあ、最近どうよ」
「ぼちぼちかなあ」
「ふ〜ん」
 (サクッと描写)
「で、お前はどうなんだよ」
「俺も似た感じさ」

 ……とまあ、これも短い言葉に一切れの描写が挟まってる感じです。
 愚生の周りでは日常的によくある会話です。
 しかしこれだけではどこか寂しく物足りない感じがしてしまいます。
 そういう場面なら問題ないのですが、「いつもの日常」を表すにはズレを感じますよね。

 風景や心情に変化の少ない、のほほ〜ん・殺伐・危急時等の空気を出すには向いていますが、
 会話がずっとこの調子だとさすがに厳しいものがあります。
 しかし。

 現実世界と比べ、小説・漫画・映画といったメディアでは
 微妙に向いているセリフが異なってきます。


 ムダのないセリフで心情や説明を促す漫画。
 体の動きと聞き易さに合わせたセリフを言う映画。
 時にムダを入れ、時に臭く、テンポに合わせて仕上げる小説。
 気兼ねなく、自由奔放に言える現実世界。

 現実世界の方言や若者言葉、昭和・大正言葉を直接的に小説で使えば違和感がありますし、
 小説や漫画のような言葉を会話中に言えば、
 「何気取ってんの」「堅い」「臭い」と言われるかもしれません。

 日常会話でのナチュラルを基準にしてめちゃくちゃになってしまうことは少なくありませんfor me.
 それよりはちょっと気取ってしゃれてみたぐらいがちょうどいいのではないでしょうか。

 「それじゃ行こうか」と普通にしても良いけれど、
 「んじゃ、さっさと行こうぜ」と元気な少年系にしても良い、
 「……行くぞ。ついて来い」とクールにしても良い、
 「さーて、行きますか」と爽やかにしても良い。

 「こんなのリアルじゃ言えねー!」というセリフがかえって名セリフと言われることが多いのですから、
 あまり自然体を追求するよりは、ちょっとだけ気取ってみた方がいいでしょう。


> 「!」「?」「……」などの記号がほとんど見受けられないのでなんとなく文面が殺伐としております

 愚生は「!」「?」をあまり使わないタチですが、別に殺伐とした印象はさして受けません。
 純文学作品になると「!」「?」を見かけるほうが珍しいものもあるので、
 このことはなんら問題はないと思います。


脂さんの意見
 戯曲を馬鹿にすんなあ(してないって汗)

 えー、リアルの会話をそのまま文章に起こすと、
 すっげえ死んだみたいっていうか心がこもってないように見えるもんです。


 で、会話の中でも重要な一言ってありますよね。会話の流れを変えるみたいな。
 その一言を軸にして言葉を取捨選択し、圧縮したり、組み換えたりというのかなあ。
 そんな手法だと、読者にもいい感じに想像の余白もできますし。

 その会話の重要となる一言を見出すこと、でしょうか。

 そんな感じですう。

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