第4研究室 創作に関するQ&A 195P | トップへ戻る |
タンタンさんからの質問
 伏線について
 
 こんにちは。タンタンと申す者です。

 私は今小説を書いてみて、友人に見てもらったところ、
 「伏線がまったくない」と言われてしまいました。
 で、入れようと思ったのですがどういう風に入れればいいのか分かりません。
 皆さんはどのように伏線を考えて、いつ
 (プロット制作時、小説を書いている途中、推敲時)その伏線を物語に組み込みますか?

 御享受してくれたら幸いです。


● 答え ●

ぺーさんの意見
 大きな意味での伏線というのは、意識しなくても必ず入っているものです。

 そうで無ければ、全く繋がりがなく、
 意味のないエピソードや文章をツラツラと書きつらねていることになり、超駄作ということになります。
 エピソードは、その後のエピソードの伏線になっている必要があるわけです。
 このエピソードは、後半のこのエピソードに影響を与えている――
 
 というエピソード同士の関連性を意識して書くようになると、
 話として筋が通りやすく、グイグイ引き込まれるタイプの作品を書くことが出来るようになります。

 
 構成力が段違いに上がるわけですね。
 
 設定で、過去のトラウマがどうの……と過去にあったことと、
 現在のエピソードの関連性を詳しく考える人に限って、その設定だけで満足し、
 最も重要であるはずの劇中のエピソードは完全に一つ一つが使い捨て、読み切り状態。
 箇々のエピソード同士が全く関連してこない、という失敗をおかしていることがよくあります。
 
 こういう作品はまず、キャラクターの成長、変化が唐突に見え、違和感を感じます。
 また、ダラダラと何をやっているんだ? と非常に退屈に見えてしまいます。

 箇々のエピソードに関連性がないから、意味のない行動に見えるわけですね。

 もう一つが小さな意味での伏線。
 つまり先の展開へのヒント的なもの、それから謎の提起、といったものですね。
 
 これらは、推敲時にやることをオススメします。

 書いてる途中では、この段階でどの程度の情報提供が許されるのか?
 というのが完璧には把握できません。全体を把握した後の方がやりやすいわけです。
 出し過ぎてもいけませんし、出し惜しみはもっといけません。
 唐突に事件を起こしてしまうと、ご都合主義のののしりを受けてしまいます。
 推敲時の伏線の引き直しは、論理的な思考と、微妙な調整が必要です。

 また、この種のタイプの伏線は、十重二重に張り巡らしておいて、
 一気に紐解くと爽快感を演出することが出来ます。
 ですので多重に交差するように仕掛けるのがポイントとなります。
 推敲時に読み直しながら、アチコチに仕掛けておくわけです。
 成功すれば、「怒濤のクライマックス」になってくれるでしょう。


Eve.さんの意見
 はじめまして、Eve.です。

 私はプロットつくりが下手なので、その時点ではなるべく伏線を張らないようにしています。
 なんだか、物語がごっちゃになってしまいそうな気がするんです。
 では、いつどんな時に組み込むのかといいますと、執筆時です。
 思わせぶりな単語を選んでみたり、どういう順序で文と成すかを考えてみたり。
 試行錯誤を繰り返しながらの執筆なので、限りなく遅筆な私です。

 伏線の考え方ですが、これっていわゆる構成力の問題かな、と思います。

 たとえばタンタンさんが、何かしらの書きたい物語を想いついたとします。
 クライマックスでもオープニングでも、ラストバトルでも何でもかまいません。
 
 断片だろうと全編通してだろうと、どのような順序で文章に書き起こすかを、
 予め決めてしまいましょう。執筆開始の前に。


 その順序を更に面白く、読者さんが引っかかってくれるような展開へ昇華してくれるのが伏線です。

 伏線は、舞台裏で待機している黒子さんみたいなものだと考えています。
 場面が変わるときにさりげなく現れて、特に大きなアクションをすることなく
 (したら黒子じゃなくなっちゃいますが)舞台裏に戻る、彼らです。

 伏線って、さりげないタイプとあからさまタイプの二種にわかれますよね。

 さりげないタイプは極力気づかれないように、
 会話文や地の文にちりばめていけばいいと思います。
 名の通り、さりげないことへの伏線として、私は使用しています。
 あからさまタイプはさりげないタイプとは対極に、
 絶対に「これは伏線だ」と気づけるようなもので無ければ駄目です。
 これは、物語に大きな影響を与える事物への伏線として使用しています。

 伏線の練習法は『思わせぶりな文を書くこと』だと思います。

 なんだか纏まってない記事でごめんなさい。参考にして頂ければ幸いです。
 もうちょっと説得力のある文章を書けるようにならなければいけませんね(ゴニョゴニョ……


日向 葵さんの意見
 こんにちは、日向 葵です。

 私はプロットの時に、ある程度の伏線を考えます。
 
 ですけど小説を書く時には伏線のことはこれといって深く考えてはおらず、流れに任せて入ります。
 私の場合、プロットの段階で大まかな話の流れと、
 何話くらいになるのかを大体算出してしまうので、
 (だいたいにおいて1〜2話伸びますが(笑))
 この時に、ばらしたくない設定とばらしても良い設定を決めてしまいます。
 
 これは話の流れと合わせて「この時点ではちらつかせるだけ」
 「この時点ではここまでばらして大丈夫」「この時点まできたら完璧にばらす」
 という段階をきちんと決めます。


 例えば、
 王子さまが身分を隠して旅をして、途中で仲間に身分がばれてしまう。
 という話を作った場合。

 最初の段階では当然、誰も王子の身分は知らない=作者的にばらしたくない。
 けれどずっと隠したままでは話にならないので、ではどういうきっかけで疑われるか、
 疑われそうなシチュエーションをプロットの時にいくつか決めておきます。
(プロットのネタを使わずに、執筆の流れで自然と出てきたネタを使うこともあります)
 で、このネタを小説を書く時に適当に散りばめて配置していき、
 最終的にはばれる、という流れにもっていきます。

 今は「ばらしたくない設定」を例に持ってきましたけど、
 他のパターンでもいつもこの考え方を使ってます。
 突然の襲撃と見せかけて、じつはこっそりと襲撃があることを伏線でお知らせしたり(笑)
 ……上手く出来ているかは不明ですが(遠い目)


みつきさんの意見
 タンタンさま、こんにちは。

 伏線は、私の場合、設定作成時(プロットはほとんど作らないので)に、
 おおよそのものを考えておきます。


 というか、私の得意なストーリーの作り方(いつもちょっとミステリっぽい)だと、
 後半の山場に持っていくときにどうしても、全体を貫く伏線が必要になるので……。
 で、ストーリーを支えるその大きな伏線を際立たせるための、
 小・中の伏線は、執筆時に書きながら考えることが多いですね。

 伏線やその張り方については、ミステリなんかを読むのが一番勉強になるでしょうか。
 ストレートに『伏線』というものを見せてくれるジャンルだと思いますので……。


 それから、伏線というのは、主人公の立ち位置(視点)からは見えていないけれど、
 その裏側で、ちゃんと繋がっているストーリーのラインのひとつです。
 美術の人物写生で、服に隠れて見えない部分の骨格や筋肉のつき方を、
 服の上からきちんと観察・予測して実在感が出るように描くのと同じで、
 小説の中の、伏線が受け持つ『見えない流れ』というものも、
 きちんと意識して書くようにするといいですよ。

 と、それでは、簡単ですがこれにて。


jogtyさんの意見
 タンタンさんの小説がどのようなものか分かりませんが、
 小説において伏線は必須の要素ではありません。


 ミステリー的な要素を含む流行の様式や、
(この場合はこまめに、「伏線」という形で作中に「謎」をばらまき、最後にそれを解く様式)
 デウス・エクス・マキナを避けるためでなければ、伏線を入れるというのは、
 ストーリーをいたずらに謎めかそうとしているものにしかならないのではと思います。

 ちなみに私が伏線を張るときは、伏線の質によります。
 ストーリー全体に関わるような大ネタの場合は、プロット時にはりますし、
 小ネタの場合は執筆時に入れます。
 伏線がさらに必要だなと思った場合は、推敲時にいれるときもあります。


櫻火いづこさんの意見
 こんにちは、櫻火いづこです。

 私はプロット製作の時点で伏線を仕込みます。

 といっても仕込むのは大まかなもので、
 細かい部分は後々会話などに組み込んでいきます。

 簡単に言うと完成したパズル(オチ、ラスト)を、
 バラバラにしてピース(伏線)状態で振り分ける、と言った感じでしょうか。


 稚拙な文章で分かりづらいと思いますが参考になったら幸いです。


タマキツカサさんの意見
 お初ですvタマキツカサです。
 まず、大概のプロ作家さんは最後に根本から価値観念が変わってしまうような、
 どんでん返しを用意していることが多いです。
 けれど、ほんの少しだけの伏線というのも効果的じゃないでしょうか?
 昔、よく鬼ごっこをした。
 →どのように?(伏線)

 あっちゃん(仮名)が意外な才能を発揮して、
 屋根に追い詰められたところで躊躇いなくジャンプしてみせた。
 これが後々、(色々あって)追われているあっちゃんとぼく(主人公)が、
 ビルの屋上で追い詰められたとき等に、躊躇いなくぼくの手を引いて飛んでみせる……、
 というように、場を盛り上げるために、前提として方法を与えるのも伏線だと思います。
 ……で、どうでしょう?


匿名希望さんの意見
 どうも、匿名希望です。
 伏線は、考えて入れるものでもないと思います。
 そのシーンをやるために、入れなければならないもの、だと思うので、無理に使う必要もないかと。

 いつ入れるか、ですが、私は、結から作品を作るので、その結が出来た時には、大体考えてます。

 これが無いと、厄介、説明不足、に繋がると思った時、ですね。
 では、失礼しました。

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